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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

橋下徹「いじめ」育ちの空気読み

2011年10月30日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 = 精神科医 野田正彰が分析する橋下徹 =
 ◆ 「いじめ」育ちの空気読み

 続きは、発売中の『新潮45』11月号(「最も危険な政治家」橋下徹研究)でお読み下さい。


 橋下徹というひとりの男性に、大阪府民、大阪のマスコミが振り回されている。
 彼は、民主党に追い詰められつつあった福田自民党の思惑から、地元の自民党支部を通りこして、上から知事候補になった。知事選に出ることは「2万パーセントない」といっていたタレント弁護士は、自民党の推薦の確約をとると、豹変した。
 なぜ100パーセントや5万パーセントでなく、2万パーセントなのか。本人は誇張のつもりだろうが、2万パーセントという数字に彼の過去の特別な意味がありそうだ。彼が激しく誇張する時は、次に豹変、あるいは別の話題を持ちだし煙にまく予兆にみえる。
 他人を攻撃するとき、彼は極めて小児的な言葉で罵る。2006年5月、産経新聞が、橋下が大阪国税局から約2500万円の申告漏れを指摘され修正申告に応じた、と報じた。彼は自分のプログで産経新聞を「オナニー新聞」、国税担当者を「お漏らし公務員」と書き連ねた。
 2010年9月、山口県光市での母子殺害事件の被告弁護団について、テレビ番組で懲戒請求を呼びかけた橋下弁護士に対し、大阪弁護士会は「品位を害する行為」として、業務停止二ヵ月の懲戒処分にした。この処分が発表直前に知られていたことに対し、彼は「結果をもらしていけないのは、幼稚園児でもわかる。道頓堀で尻を出すより下品だ。(自分は)一般府民が感じる品位で動いていく」と、懲戒処分されたことをすり替える反撃をした。ここでも、品位と「尻を出す」が彼のなかで結合語になっている。
 "道頓堀で尻を出す"という言葉は大阪府民の普通の言葉ではない。他人を攻撃するとき、すぐ「尻」、「お漏らし」などを口にするのは、精神分析なら幼児期のトイレット・トレーニング、母子関係に問題があったのではと疑うだろう。
 他にも、幼児反応にこだわった発言には、「府庁に行って机を蹴り飛ばし、ちゃぶ台をひっくり返していきたい」(08年1月4日、自民党北川参院議員の新年会で)、「売春は中国へのODAみたいなもの」(03年10月 、TBS「サンデージャポン」、この発言で番組を降りる)といった発言がある。
 常に彼はこの種の関連語で「世間」を理解しているようだ。そして、彼のいう「世間」(橋下が世渡りする大衆のこと)もまた、おしっこ、尻、性の比喩でほとんどの社会事象を見ていると盲信している。
 彼は常々、世間の空気を読んでいるのは自分であると自負し、知事になってからは、世間の空気を読めるのが政治家であり、府職員は183万票とって府民に選ばれた自分に従えと威圧してきた。ここには異常な論理の飛躍がある。
 政治家とは世間の空気を読む人ではない。183万票といっても、投票率48・95%での数であり、第2位の熊谷貞俊には約100万票集っている。単純計算しても、府民有権者の1/2の2/3の支持、つまり府民の1/3の支持でしかない横山ノックの235万票(1999年)にさえおよばない。
 選挙という制度は、2位以下の候補者を支持した人びとの願いを無視し、空気によって気分が変わる独裁者を決める装置ではない。
 そもそも空気を読むとはどういうことか。橋下は、自分は空気が読めるという優格観念(支配観念)を抱いている。優格観念とは、強い感情をともなって、その人の精神を専有する固定観念である。観念内容は誤っているが、妄想と違って、その人の生い立ち、体験などから了解可能であるとされる。
 (略)

 橋下は『どうして君は友だちがいないのか』(河出吾房新社、2007年)で、「空気を読む」のは小学校・中学校・高校を通して一番に学ばなければならないことであり、「『自分を抑えて、自分の気持ちをいつわってふるまう』という経験をすることは、学校では本当に重要なことです。大人になるためにこれ以上、大切なことはない」と繰り返し述べている。 (略)
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 これが、「知事は、…学校が実現すべき目標を設定する」(教育基本条例案第6条)、権限を持つ2万パーセント独裁者の「教育観」である。
 条例が通ると、浪花っ子は、小学校・中学校・高校を通して「空気を読む」ことを、一番に学ばさせられる?

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