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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

新流言「墨塗教科書は伝説」は根拠なし、あまたの証拠資料

2020年11月03日 | こども危機
 ◆ <「墨塗り」眉唾問題>中間的報告・関係資料殺到! 取り急ぎの報告
   皆さま     高嶋伸欣です


 「墨塗りは眉唾ではないか」との『世界日報』のコラムをご紹介し、改めて「墨塗り」の事実について確認できる資料や調査・研究をした論文・文献等を教えて頂きたい旨、幾つかのMLで要請したところ、大勢の皆さんから資料や体験談等を寄せて頂きました。
 とりいそぎ目を通してみると
① やはり最初の墨塗り指示はGHQの口出しではなく、当時の文部省の独自判断だった
② 最初の指示では、軍国主義のものは対象とするが、国体(天皇制)護持に通じるものは削除の対象ではなく、逆に軍国主義的で削除したものの穴埋めに用いるようにとまで具体的に例示している
③ だとすると、神話はこの時の墨塗の対象であったのか、疑われる。

④ ただし当時、神話を載せていたのは国語、国史、修身の教科書で、後に国史、地理、修身はGHQによって授業停止、教科書回収を指示されたため神話の記述についての処置の確認が必ずしも解明されていないようにみえる。
 46年新年度から再開を許された歴史の教科書ではもちろん神話を引用していなかったこともあってなんとなく、”神話は墨塗りで消された”という受け止めが広がった可能性もある。
⑤ 墨塗りは、国定教科書の国民学校分よりもかなり遅れて、旧制中学校(現高校)の教科書についても指示されたものの、国定ではなく検定制で複数種あるのですべての中学が該当したわけではなく、また教員も生徒も忠実に指示に従ったところばかりではないると思われなど、この際にきちんと詳細を確認したいことが次々と浮上しています。
 そこで、今回提供して頂いた資料・論文等の内の幾つかを共有して頂き、さらなる検討等をして頂ける皆さまの便に供したいと思います。
 A 『社会科教育史資料』第1巻(東京法令出版)に収録の1945年9月20日文部省通知などの基礎的な公式資料類。墨塗り箇所の具体的指示がされています(添付資料参照)
 B 2019年に奈良県立図書館が開催した『墨塗り教科書展』の図録(解説)。同図書館所蔵の墨塗り教科書を分析、展示したものですが、多数の関連文献なども紹介されています(添付資料参照) 
 C 国定教科書「初等科国語」五~八の墨塗りされた現物に基づく、菅修一氏の論文(添付資料参照)
 最初の文部省の指示はGHQとは無関係に文部省が独自に出したものだとの指摘があります。 
 まだ幾つか添付したいものがありますが、添付が重くなりすぎるので、それらはまた別途にいたします。
 なお、
 D 中内敏夫著『軍国美談と教科書』岩波新書・赤35、1988年の208p~
 E 山住正巳著『教科書』岩波新書・青758,1970年の73p~

 でも触れています。

 以上、取り急ぎご協力いただいた皆さまからの情報等につてのお知らせと、お名前を出しませんでしたがお礼の意味を込めた情報共有化のための中間的報告です。
      ご参考までに       転送・拡散は自由です

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