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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

都教委包囲首都圏ネット要請書

2009年09月01日 | 日の丸・君が代関連ニュース

「都庁前で上がったアドバルーン式横断幕」 《撮影:平田 泉》

要 請 書

 東京都教育委員会 教育委員長 木村 孟 殿
              教育長    大原正幸 殿

 先の都議選の結果は自民党の大敗であった。これは石原都政に対する都民の厳しい批判の結果であった。
 行政は、地域住民、即ち都民の声を反映しなければならない。都民の声を無視するのは、行政権力の横暴であり、権力の私物化に他ならない。
 選挙で選ばれたものではない教育委員会は、選挙結果に示された石原都政とその下の教育行政に対する都民の批判の声に耳を傾け、これまでの反民主的教育行政を反省し、改めることが早急に求められている。
 とりわけ、10・23通達は、戦後民主教育の象徴としての47年教育基本法の理念を否定し、戦前のような命令による教育を復活させようという石原知事の意図が最も貫かれたものである。
 さらに、10・23通達に従わない教職員を処分し、しかも累積加重処分にするやり方は、「日の丸・君が代」(天皇制イデオロギー)を強制する、ファッショ的反動である。
 それに加えて08年7月、「分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針」の通知を出した。この通知を見ると、校長の恣意的判断による処分の可能性が極めて高い。校長の学校経営方針を批判したり反対したら、分限免職処分にするという教職員に対する脅しである。
 98年「都立学校等あり方検討委員会」以来の都教委の行政姿勢は、校長の権限をひたすら強化し、教職員の分断と管理統制を強めることであった。その政策の一つが主幹制であり主任教諭制である。
 主幹や主任教諭はいなくても教育活動になんら支障はない。逆に彼等の存在そのものが、教職員の円滑かつ協力・協働的教育活動を阻害する要因の一つになっている。とりわけ問題なのが、露骨に教職員の分断を図る主任教諭制である。一般教論との間に大きな賃金格差をつけ、主任教諭にならないと賃金は低いままにする脅しそのものである。それは、主任教諭制の露骨な分断策に対し、これまで主任教諭になることを拒否してきた多くの教職員の横っ面を、札束で叩くような愚策である。教育活動で最も大切な教職員の協力・協働を破壊する主任教諭制は直ちにやめるべきである。
 さらに、都教委は中学校教科書採択に当たり、中高一貫校10校と特別支援学校21校で扶桑社版歴史・公民教科書を採択した。「つくる会」教科書はよく知られているように、歴史を歪曲・偽造し、帝国主義の侵略行為を正当化するもので、採択することは許されない。都教委の歴史観も「つくる会」教科書の歴史観と同じであり、都民の大いなる批判を免れることはできない。中学生にでたらめな歴史を教えることは犯罪行為である。私たちは断闘糾弾する。
 以下の質問と要請を行う。誠意ある回答を求める。

 1,都の教育行政は都民の付託に応えて実施するものと考えるがいかが?
 2,教育行政当局は自分たちの教育観、歴史観を教育に反映させる権能を持っと考えているのか?その揚合、その根拠を示せ。
 3,教育活動の主体は誰か?
 4,都教委は憲法を遵守して、教育行政を進めているか?
 5,主任教諭を導入しないと教育活動が円滑に進まない問題は何か?具体的に示せ。
 6,主任教諭導入に際し、一般教諭の賃金を切り下げたが、これでは一般教論のやる気が損なわれると思うが、この点についてどのように考えているのか?また、切り下げた環由はなにか?
 7,主任教諭と一般教諭との賃金格差は、教育にとって重要な職員同士の協力協働を阻害する事になるが、この点をどう克服するのか?
 8,08年7月15日付けで出された通知、「分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針」について伺いたい。処分に際し、校長の恣意的判断が入り込む事を許さない手立てを具体的に示せ。
 9,本年8月、都教委は中高一貫校・特別支援学校の教科書採択にあたり、扶桑社版歴史・公民教科書を採択したが、その根拠を具体的に示せ。
10,扶桑社版歴史教科書は、今日の歴史学の成果を否定し、「新たしい歴史教科書をつくる会」の歪曲した歴史観を述べたものに過ぎず、何ら学問的裏付けのないものである。都民の多くの批判を受けているものを採用するのは、職権の乱用であり、採択を白紙に戻し、やり直すべきである。
11,10・23通達の即時撤回と、通達に基づく処分を即時撤回せよ。
12,君が代処分において、累積加重処分はイジメである。パワハラであるから直ちに止めよ。
13,最後に、都民のこうした要請を教育情報課が取り次ぐのではなく、関係部署の職員が誠意をもって聞くことが、行政の基本的姿勢だと考えるがどうか?
 以上、文書で回答をしていただきたい。
 2009年8月28日 
都教委包囲首都圏ネット
代表 見城赳樹
連絡先:国立市北1-1-6コーポ翠 多摩教組気付

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