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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

農地改革・財閥解体など戦後改革をご破算にする安倍規制緩和

2014年06月12日 | フクシマ原発震災
  《東京新聞 【本音のコラム】》
 ◆ 夢想と乱射
鎌田 慧(ルポライター)

 日曜日。宮城県石巻市の繁華街で「さようなら原発」のアピール行進をした。最近は怒号のシュプレヒコールは影薄く、楽隊が先頭を行く。震災から三年三カ月、旧北上川の逆流に翻弄された街に、まばらに商店が立ち並んでいる。
 懇親会で、ある漁協の委員長(組合長)に会った。妻と孫はまだ発見されていない。親戚の十人も津波に流されたという。
 村井嘉浩知事が進める「水産特区」についてうかがった。すると、「網元制度の復活です」と強い口調で批判した。
 「水産特区」は復興を大義名分に、漁民から漁業権を奪い、企業に譲渡する悪政である。
 原発反対運動に勝利したところは、漁民が漁業権を守り抜いたところでもある。
 企業活動を野放しにする規制緩和は、漁民いじめだ。さすがにこの政策には反対が強く、いま決まっているのは一カ所だけだ。
 安倍政権は農地の企業への譲渡も進めようとしている。農地法を掘り崩す、地主制度の復活だ。
 「いかなる岩盤も、私のドリルの前には無傷ではいられない」。安倍晋三首相の自己陶酔による乱射に、血まみれの被害者が大量発生しそうだ。
 財閥解体、労働改革など軍国主義の基盤を解体したのが、戦後改革だった。
 そのすべてをご破算にして日本は世界から孤立する。反民主主義国家への暴走に、自民党良識派の声はないのか。
『東京新聞』(2014/6/10【本音のコラム】)

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