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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

"君が代"校長の性犯罪

2008年12月16日 | 暴走する都教委
 ■ 都教委出身"君が代"校長の性犯罪、卒業生のイジメも招く
 ~"同志"の国分寺市教育長は未だに一部、庇う姿勢

永野厚男(教育ライター)

 東京の国分寺市立第二小の校長だった長谷川一彦容疑者(54)は、17歳の少女を川崎市内のラブホテルに連れ込み、現金1万2000円を払ってわいせつ行為をするなどし、神奈川県青少年保護育成条例違反と児童買春・ポルノ禁止法違反で2008年11月6日、神奈川県警に逮捕され(逮捕後、「他に5人の少女とやった」と供述している)、起訴された。

 12月8日の国分寺市議会文教委員会の冒頭、市教委の新庄恵子(しんじょうけいこ)・学校指導課長は、「後任校長は12月1日付で八王子市立柏木小の益川知子副校長が着任した。12月4日の新聞報道の通り、横浜簡裁は罰金50万円の略式命令を出し、同容疑者は現在休職中。都教育委員会の処分発令は来年1月末から2月初めになる」と報告した。

 児童たちの怒りや動揺については、既に11月11日の同市議会全員協議会で、多良京壱子(たらけいこ)市議(生活者ネット)が「逮捕当日は授業が終わると先生たちが『帰りなさい』と、すごい剣幕で追い立てるようで、児童たちは恐かったそうだ。新聞等で犯罪の内容を知り、黒板やノートに長谷川容疑者を批判する言葉を書き、『あんな奴(やつ)、もう学校に来てほしくない』と児童たちが言っている」と指摘していた。
 文教委では、松長孝(まつながたかし)市議(公明)が「二小の児童が進学する第三中学では、卒業証書に長谷川容疑者の名が入っていることを巡り、他の小学校出身の生徒から『お前の出身校の校長は・・・』と悪口を言われている事実がある」と発言。

 新庄課長は、「三中では、臨時の全校朝会で校長が『二小の元校長の犯罪と、生徒の半数が二小を卒業したことは、関係ない。言葉によるイジメをしないように』と注意した」と答弁した。

 長谷川容疑者は都教育委員会主任指導主事兼、日野市教委教育部参事当時の05年2月、全校長らに音楽の"君が代"練習の授業日程を一覧表に書かせ、子どもたちの"声量"調査目的で十数校もの市立小中の監視に行く右翼市議の、特異な政治活動への便宜供与を行っている(『週刊金曜日』05年4月8日号アンテナ欄)。
 その長谷川容疑者は*二小校長に出世後、08年度の"学校経営方針"で、
 (1)「法令等に基づいた学校経営に徹する」「服務事故防止」を強調、憲法や子どもの権利条約に触れないまま、事実上、都教委の"君が代"強制強化の10・23通達への服従を呼びかけ、
 (2)職員会議は校長が決定する補助機関であることを強調した上、「公立学校の教職員としての自覚の上にたった発言」をするようプレッシャーをかけ、
 (3)「特に若手教員は、若手育成研修会に所属しOJTとして自己の研修課題を設定し、実践的な課題解決に努める」と明記し、自分への同調発言をする"長谷川チルドレン"の若手教員を多く手なずけていた(学校関係者談)。

 こういう事実を踏まえ、(1)(2)については、釜我健二(かまがけんじ)市議(社民=市民サイド)が「都教委の管理強化で、学校に閉塞感がある。この事件を契機に都教委が考えたくないことでも、真摯に対応を」、(2)(3)については、幸野(こうの)おさむ市議(共産)が「教員同士が協力し合え、意見が言い合える職員組織にする必要がある。二小の教員らの声を聞いているのか」と、それぞれ追及。

 ところが、松井敏夫・市教育長――10・23通達後の卒業式の"君が代"不起立等で、都教委が初の大量不当処分した教職員たちに対し04年夏、懲罰的な"服務事故再発防止研修"を初めて企画・実施する都教職員研修センター企画課長の職にあった人物――は、「若手教員が(元)校長に頼っている部分が感じられた。だからこの事件で教員の受けたショックは大きい。教員へのカウンセリングも必要」と認めつつも、「(長谷川容疑者は)校長として一生懸命やっていた」と、"同志"を庇(かば)うKY(空気読めない)答弁も織り交ぜていた。
 ただ、長谷川容疑者が出会い系サイトで知り合った少女らに性犯罪を働いた点については、松井教育長も厳しい表情で「11月1日発行の二小の学校だよりで、校長として携帯電話による犯罪への注意を書いていた同容疑者自身が性犯罪に走ったのは、人間性に問題がある」と、明言した。

 国分寺市と日野市の教育委員会には、保護者・市民約100人が「都教委の強権的・統制的な施策の忠実な実行者が、ストレスを溜め込んでいないかなど、性犯罪の政治的な原因の有無を深く調査し、再発防止策に活かせ」という趣旨の請願を出しており、近く審議される。

      ↓

◇ 日野市教委への請願は12月18日(木)午後2時(傍聴受付〆切は午後1時45分)から、日野市神明にある「日野市役所5階」(JR中央線日野駅徒歩14分)で開かれる、日野市教育委員会の定例会でも審議される。

◇ 国分寺市教委への請願は12月25日(木)午前9時半から、国分寺市光町にある「光プラザ」(JR中央線国立駅北口徒歩7分)で開かれる、国分寺市教育委員会の定例会で審議される。


 請願者たちは、傍聴を歓迎している。

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