=統一教会名称変更で前川元次官=
★ 「下村氏の関与明らか」 (週刊新社会)
反社会団体・旧統一教会を巡っては被害者救済法案、養子縁組や解散請求問題が焦点になり、自民党、とりわけ安倍派との深い関係や名称変更に関する問題は後景に押しやられたように見える。しかし、自民党が旧統一教会の関係を「断った」と言えるにはこれらは避けて通れない。
とりわけ、「世界統一神霊協会」(統一教会)から「世界平和統一家庭連合」(家庭連合)への名称変更(2015年)は、霊感商法や高額寄付などで多くの被害者を出した過去を隠し、被害をさらに広げた原因にもなっており、徹底究明されなくてはならない。
名称変更問題に関して教団が文化庁宗務課に最初に「相談」した1997年当時、宗務課長だった前川喜平・元文科事務次官は10月22日、埼玉県川越市内で行った講演で、「私が宗務課長の時は、解散命令を請求するところまではいたっていなかった。しかし、名称変更は認められないと思っていた。名前を変えるのは究極の正体隠し」として名称変更を認めず、「その後18年間、そのスタンスを続けていた」と述べた上で次のように語った。
2015年になっていきなり、下村博文さんが文科相の時に認めてしまった。下村さんは「自分は関わっていない」と言ったが、関わっていないはずがない。下村さんは「文化部長限りで決めたこと」と言っているが、それもウソだ。
少なくとも私のところに話は上がってきていた。私は当時、文化部長より2階級上の文部科学審議官で、事務次官に次ぐポストだったわけで、私のところまで説明に来ていたということは、文化部長止まりでなかったということの証左だ。
私は認証すべきでないと言ったが、結果的に認証されたということは私より上で決まったということ。私より上には事務次官と大臣しかいない。私がダメと言ったのにひっくり返した人がいる。それは下村さんという人だったと思う。
鈴木エイトさんの本によると、名称変更には2つルートがある。
鈴木さんは、
「内部情報によると教団内では、下村とつながった木下義昭世界日報ルートと、萩生田光一とつながった太田洪量(ひろかず)の国際勝共連合会長ルートとのせめぎ合いがあった。結果としては下村-木下ルートが奏功したことになる」
と言っている。
当時、下村さんは文科相、萩生田さんは内閣官房副長官。この2つのルートで、文科省が認証するから文科相が強いのは当然だ。
『週刊新社会』(2022年12月7日)
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