2005年4月21日第1回公判開催
◆直ちに公訴を棄却するよう強く求める。
◆本件は、憲法の保障する思想・信条の自由(憲法19条),表現の自由(同21条1項)を侵害する不平等な起訴であって憲法14条1項にも反するため、直ちに公訴棄却されねばならない。
◆本件起訴は、犯罪でも何でもない行為を敢えて犯罪として作り上げ起訴をするもので、憲法上保証される権利を侵してでも日の丸君が代を推進しようとする都教委・公安警察の陰謀である。これ以上の権力の暴走を許してはならない。
(板橋高校元教諭威力業務妨害事件弁護団)
事件の概要
昨年12月3日,都立板橋高校元教員の藤田勝久さんが,威力業務妨害罪の嫌疑で東京地方裁判所に起訴されました。起訴状には,藤田さんが保護者らに向かって「国歌斉唱の時は出来たら着席をお願いします」等と大声で申し向け,教頭・校長がこの言動を制止し退場を求めたのに従わず,怒号して会場を喧騒状態に陥れたと記載されています。
保護者,生徒,教職員から,捜査・起訴に驚きの声
藤田さんは卒業式に来賓として招待されており,卒業する生徒の生活指導も担当していました。藤田さんをよく知る保護者,生徒,教職員らは,口々に「藤田さんが卒業式を妨害するなんてありえない」と言い,捜査・起訴を異常だと感じています。実際,他の来賓らは「立派な卒業式だった」と感想を述べています。退出を求められた藤田さんは卒業式開始前に式場をあとにしており,「威力」や「妨害」に該当する事実はまったく存在しません。
ただ1つ変わっていた点があるとしたら,君が代斉唱時に生徒の9割以上が「不起立」だったということだけです。
背景にあるのは「日の丸君が代」強制問題2003年10月23日に東京都教育委員会から都立高校に対して,「日の丸君が代強制通達」が出され(いわゆる「10・23通達」),教職員は日の丸に向かって起立し,君が代を斉唱することを命じられました。この通達により,各学校における自主的な卒業式作りが歪められ,教職員の内心の自由が侵害され,教育現場から自由な雰囲気が追いやられました。昨年,不起立で処分された教職員は200名を超え,今年も50名を越えています。
都議会,都教委と連動した不当捜査
卒業式翌日には,産経新聞が「卒業式,撹乱」と報道しました。3月16日の東京都議会では,横山洋吉教育長が土屋敬之都議の質問に答える形で,本件に関して「法的処
分をとる」と明言し,同月26日に,大量の警察官が板橋高校に押しかけ長時間にわたり関係者の供述を聴取し,同日付で被害届が出されました。また,5月21日早朝には藤田さん宅への家宅捜索が強行され,嫌がらせのような5度の呼び出しが行われました。供述調書のほとんどが警視庁公安部の作成であることからみても,都教委と公安警察が一体となって犯罪を作り上げていることは明らかです。
教育の自由と自主性、そして全ての市民の「表現の自由」を取り戻すたたかい
都教委の「日の丸君が代」強制は,教職員から生徒・保護者へ,そして一般市民へと広がっています。その強制の手段として,本件ではついに刑事権力が悪用されました。自由と自主性が何よりも重んじられなければならない教育現場に公安警察が乗り込んでくる異常性を見過ごすことは出来ません。
また、立川のビラまき事件や、社会保険庁ビラまき事件や葛飾区マンションビラまき事件等、これまで捜査・起訴されなかった事件に対して公安警察主導で捜査・起訴が行われ、表現の自由の侵害が強力に押し進められています。
何かを主張するだけで刑事処分に問われる。こんなことが許されていいのでしょうか。この訴訟は国家権力の表現の自由への弾圧に対する戦いです。
本日の手続き(予定)
起訴状朗読
起訴状に対する求釈明
「威力とは」「業務とは」「妨害とは」
公訴に対する被告人の意見
公訴棄却申立
罪状認否
証拠請求
〒160-0003
(連絡先)東京都新宿区本塩町4-4祥平館ビル9階
東京中央法律事務所
電話3353-1911FAX3353-3420
板橋高校元教諭威力業務妨害被告事件弁護団
弁護士加藤文也
東京都新宿区新宿1-15-9さわだビル5階
東京共同法律事務所
電話3341-3133FAX3355-0445
板橋高校元教諭威力業務妨害被告事件弁護団
弁護士猿田佐世
◆直ちに公訴を棄却するよう強く求める。
◆本件は、憲法の保障する思想・信条の自由(憲法19条),表現の自由(同21条1項)を侵害する不平等な起訴であって憲法14条1項にも反するため、直ちに公訴棄却されねばならない。
◆本件起訴は、犯罪でも何でもない行為を敢えて犯罪として作り上げ起訴をするもので、憲法上保証される権利を侵してでも日の丸君が代を推進しようとする都教委・公安警察の陰謀である。これ以上の権力の暴走を許してはならない。
(板橋高校元教諭威力業務妨害事件弁護団)
事件の概要
昨年12月3日,都立板橋高校元教員の藤田勝久さんが,威力業務妨害罪の嫌疑で東京地方裁判所に起訴されました。起訴状には,藤田さんが保護者らに向かって「国歌斉唱の時は出来たら着席をお願いします」等と大声で申し向け,教頭・校長がこの言動を制止し退場を求めたのに従わず,怒号して会場を喧騒状態に陥れたと記載されています。
保護者,生徒,教職員から,捜査・起訴に驚きの声
藤田さんは卒業式に来賓として招待されており,卒業する生徒の生活指導も担当していました。藤田さんをよく知る保護者,生徒,教職員らは,口々に「藤田さんが卒業式を妨害するなんてありえない」と言い,捜査・起訴を異常だと感じています。実際,他の来賓らは「立派な卒業式だった」と感想を述べています。退出を求められた藤田さんは卒業式開始前に式場をあとにしており,「威力」や「妨害」に該当する事実はまったく存在しません。
ただ1つ変わっていた点があるとしたら,君が代斉唱時に生徒の9割以上が「不起立」だったということだけです。
背景にあるのは「日の丸君が代」強制問題2003年10月23日に東京都教育委員会から都立高校に対して,「日の丸君が代強制通達」が出され(いわゆる「10・23通達」),教職員は日の丸に向かって起立し,君が代を斉唱することを命じられました。この通達により,各学校における自主的な卒業式作りが歪められ,教職員の内心の自由が侵害され,教育現場から自由な雰囲気が追いやられました。昨年,不起立で処分された教職員は200名を超え,今年も50名を越えています。
都議会,都教委と連動した不当捜査
卒業式翌日には,産経新聞が「卒業式,撹乱」と報道しました。3月16日の東京都議会では,横山洋吉教育長が土屋敬之都議の質問に答える形で,本件に関して「法的処
分をとる」と明言し,同月26日に,大量の警察官が板橋高校に押しかけ長時間にわたり関係者の供述を聴取し,同日付で被害届が出されました。また,5月21日早朝には藤田さん宅への家宅捜索が強行され,嫌がらせのような5度の呼び出しが行われました。供述調書のほとんどが警視庁公安部の作成であることからみても,都教委と公安警察が一体となって犯罪を作り上げていることは明らかです。
教育の自由と自主性、そして全ての市民の「表現の自由」を取り戻すたたかい
都教委の「日の丸君が代」強制は,教職員から生徒・保護者へ,そして一般市民へと広がっています。その強制の手段として,本件ではついに刑事権力が悪用されました。自由と自主性が何よりも重んじられなければならない教育現場に公安警察が乗り込んでくる異常性を見過ごすことは出来ません。
また、立川のビラまき事件や、社会保険庁ビラまき事件や葛飾区マンションビラまき事件等、これまで捜査・起訴されなかった事件に対して公安警察主導で捜査・起訴が行われ、表現の自由の侵害が強力に押し進められています。
何かを主張するだけで刑事処分に問われる。こんなことが許されていいのでしょうか。この訴訟は国家権力の表現の自由への弾圧に対する戦いです。
本日の手続き(予定)
起訴状朗読
起訴状に対する求釈明
「威力とは」「業務とは」「妨害とは」
公訴に対する被告人の意見
公訴棄却申立
罪状認否
証拠請求
〒160-0003
(連絡先)東京都新宿区本塩町4-4祥平館ビル9階
東京中央法律事務所
電話3353-1911FAX3353-3420
板橋高校元教諭威力業務妨害被告事件弁護団
弁護士加藤文也
東京都新宿区新宿1-15-9さわだビル5階
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板橋高校元教諭威力業務妨害被告事件弁護団
弁護士猿田佐世
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