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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

米軍属による日本人女性「殺人遺棄」事件に本気で怒らない政治エリートたち

2016年06月11日 | 平和憲法
 ◆ 命の価値 (東京新聞【本音のコラム】)
佐藤 優(作家・元外務省主任分析官)

 東京の政治エリート(国会議員、官僚)は、米軍嘉手納基地に勤務する米軍属ケネス容疑者による「殺人」女性遺棄事件に関して、沖縄人が何を怒っているのかが全く理解できていない
 ここで問題になっているのは、左や右というイデオロギーや安全保障政策の問題ではない。「日本人は、沖縄人と日本人の命を同等と考えていない」という命の価値を巡る問題だ。
 午後八時にウオーキングをしていただけなのに、二十歳の沖縄人女性は、乱暴され、刺され、森に遺棄され、白骨で発見された。米軍属の欲望の道具とされ、全てを奪われてしまったのである。
 東京にも、日本人が立ち入ることのできない米軍の基地や施設がある。
 午後八時に広尾や西麻布をウオーキングしていた二十歳の日本人女性が、東京の米軍基地か施設に勤務する米軍属に乱暴され、刺され、スーツケースに詰められて、都内の森に遺棄され、白骨で発見される事件が起きた場合、日本の国会議員、マスメディア、世論はどのように反応したであろうか。
 またそれが、オバマ米大統領の訪日直前だったならば、訪日が円滑に進んだであろうか。
 圧倒的大多数の沖縄人が中央政府と日本のマスメディアは、沖縄での「殺人」女性遺棄事件について、ダブルスタンダードの対応をしていると認識している。
『東京新聞』(2016/6/10【本音のコラム】)

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