『暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~』から
▼ 「浜岡原発は全機運転停止」 菅首相が緊急会見
~これを受け、原発利権村は大慌て~
(転載開始)
◆ 浜岡原発を一時全面停止 首相要請、中電受け入れへ
2011/05/06 21:57 【共同通信】
菅直人首相は6日、定期検査中の中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)3号機の運転再開を当面認めない意向を表明した。
稼働中の4、5号機もいったん休止するよう中部電力に要請。
中部電力も受け入れる見通し。
老朽化した1、2号機は運転を終えており、浜岡原発はすべての原子炉が一時停止する。
首相は東京電力福島第1原発事故を踏まえ、東海地震の震源域に入っている浜岡原発は、地震や津波への備えが現状では不十分と判断。
新たな防波堤など巨大地震や津波を想定した中長期対策が実行されるまで、運転を止める考えを示した。
経済産業省原子力安全・保安院は、浜岡原発の停止期間は2年程度とみている。
首相が浜岡原発に厳しい姿勢で臨んだことは、他の電力会社の災害対策にも影響を与えそうだ。
首相は文部科学省の想定を引用し、30年以内にマグニチュード(M)8・0程度の東海地震が発生する可能性は87%と極めて高いと指摘。
「国民の安全、安心を考えた結果の判断だ」と訴えた。
現行規制では、運転停止の指示や命令がはっきり規定されていないため、中部電力への要請という形にしたと説明。
「電力不足が生じないよう最大限努力する」とし、中部電力管内の企業や家庭に対し、節電努力を求めた。
海江田万里経産相は「計画停電という事態にはならないと思う」と話した。
隣接地域の関西電力に協力を要請したという。
中部電力は6日夜、「(政府からの)要請内容を迅速に検討する」とのコメントを発表した。
保安院などは、中部電力の電力供給量は最大3089万キロワット、夏のピーク時の需要量は2709万キロワットと予想。
浜岡原発3、4、5号機の発電出力の合計約360万キロワットが減っても、かろうじて電力不足は避けられるが、事故などに備えた発電余力は乏しくなる。
浜岡原発は1号機から5号機まである。1、2号機は運転を終了し、廃炉にする予定。中部電力は、3号機に関しては7月にも稼働を再開したいとしていた。4、5号機は定期検査などの予定はなかった。
◆英断に敬意=「地元経済にも適切対応を」-川勝静岡知事
2011/05/06-21:58 時事ドットコム
菅直人首相が6日、中部電力に対し浜岡原発(静岡県御前崎市)の全原子炉の停止を要請したことについて、静岡県の川勝平太知事は「安全性確保に対する地元の要望を最優先した菅総理と海江田(万里・経済産業)大臣のご英断に敬意を表します」とするコメントを発表した。
その上で「地元経済に対する影響についても、適切に対応していただかなければなりません」と国に配慮を求めた。
また、小林佐登志県危機管理監は記者団に「国がどういう考えに基づいてこういう判断をしたのかや、今後、浜岡原発をどうしていくのかについて国の考え方を聞きたい」と述べ、週明けにも原子力安全・保安院に対し、説明を求める考えを示した。
原子炉の稼働停止に伴う交付金や税の減収など、地元自治体財政への影響については「国が決めたことで生ずる結果には、当然国が対応してもらわなければならない」と強調した。
◆御前崎市長“突然で驚き”
5月6日 21時16分 NHKニュース
菅総理大臣が中部電力の浜岡原子力発電所の運転停止を要請したことについて浜岡原子力発電所がある静岡県御前崎市の石原茂雄市長は
「突然のことで驚いている。中部電力や政府から、詳しく話を聞かないと何ともコメントしようがない。きのう視察に訪れた海江田経済産業大臣は地元の意見を聞いて3号機の運転再開や津波対策が妥当か検討すると言っていたのに急な結論で驚いている。40年余り国の政策に協力してきたのに何のためだったのか、という感じだ」と困惑した様子で話しました。
(転載終了)
本日(5/6)、以前より日本一危険な原発として稼動停止が訴えられていた浜岡原発について、菅直人首相が「全機運転停止」を中部電力に要請するというセンセーショナルな発表がなされた。
無論、物事には何事にも「表と裏」があり、今回の「浜岡原発停止」も”例外”ではないであろうが、ひとまず2年程度とはいえ、「稼動中の原発を停止させる」という決定は”英断”と言ってよいであろう。
これは、ある意味”原発利権”とは無縁に近い民主党政権だからこそできた、いい意味での”KY”的政治判断であり、仮に”原発利権”にズブズブの自民党政権であればまず不可能だったであろう。
そして、今回の浜岡原発全面運転停止を受けての各関係者のリアクションが実にわかりやすくて笑える。
上記記事では、中電は今回の政府による運転停止要請を「受け入れ」とされているが、テレビ報道をみる限りでは、「今後の必要電力確保が。。」「火力発電はコストが。。」云々といった歯切れの悪いコメントに終始している。
ひとつには、これまで長年、”原発利権村”の仲間として連れ添ってきた”○暴”に対して、「明日からお渡しできるカネはありません」と言わなければならず困ったというのが本音であろう。(「俺、イヤダよ」「お前が言えよ」の世界)
また、普通の感覚であれば、「安全」「安心」として諸手を挙げて喜ぶべき地元の反応が実に露骨である。
上記NHK記事にあるように、地元も地元の御前崎市・石原茂雄市長の反応などは”滑稽”ですらある。
「突然のことで驚いている」
「40年余り国の政策に協力してきたのに何のためだったのか」
とのコメントを残しているのである。
何故、素直に喜べないのか?
それは、石原・御前崎市長にすれば、この先、中電から献上されていた”迷惑料”名目の莫大なカネが滞ることを意味するからであろう。
よくも悪くも、御前崎市政は中電からの献金で成り立っていることは自明であり、同時に、地元産業もそのかなりの部分が「原発産業」に依存する構造であろう。
だから「原発が止まると困る」のである。
「突然で驚いている」のは「原発マネーなしの準備ができていない」との意であり、「40年余り国策に協力」とあるのは「40年以上”原発マネー”に依存」との意であろう。
ちなみに、上記記事中には記載されていないが、テレビでのNHKニュースによる街頭インタビューにて、地元の方がやはり「原発が止まるといろいろと困る」と複雑な心境をコメントしているのが報道されていた次第である。
更に、今回の「浜岡原発停止」については、マスゴミ報道もどこか歯切れが悪い。
これもわかりやすい話で、最大の”お得意様”であり、スポンサーである電力会社(中電)からの莫大な広告料(CM料)が今後期待できなくなるからである。
実にわかりやすい話である。
一方で、直接的に”原発マネー”の恩恵の薄いであろう川勝静岡知事のコメントはその正反対で、「英断に敬意」と基本的に諸手を挙げてこれを称賛している。
この対照的なコメントこそが、”原発利権”の本質を如実に表しているといってよいであろう。
兎にも角にも、”反原発”を掲げる本ブログとしては、日本一危険な原発といわれる浜岡原発が「全機運転停止」されることとなったことを今日のところは前向きに捉えたい。
(諸手を挙げてこれを評価しない理由については後日改めてコメントしたい)
『暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~』(2011年05月07日)
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22
▼ 「浜岡原発は全機運転停止」 菅首相が緊急会見
~これを受け、原発利権村は大慌て~
(転載開始)
◆ 浜岡原発を一時全面停止 首相要請、中電受け入れへ
2011/05/06 21:57 【共同通信】
菅直人首相は6日、定期検査中の中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)3号機の運転再開を当面認めない意向を表明した。
稼働中の4、5号機もいったん休止するよう中部電力に要請。
中部電力も受け入れる見通し。
老朽化した1、2号機は運転を終えており、浜岡原発はすべての原子炉が一時停止する。
首相は東京電力福島第1原発事故を踏まえ、東海地震の震源域に入っている浜岡原発は、地震や津波への備えが現状では不十分と判断。
新たな防波堤など巨大地震や津波を想定した中長期対策が実行されるまで、運転を止める考えを示した。
経済産業省原子力安全・保安院は、浜岡原発の停止期間は2年程度とみている。
首相が浜岡原発に厳しい姿勢で臨んだことは、他の電力会社の災害対策にも影響を与えそうだ。
首相は文部科学省の想定を引用し、30年以内にマグニチュード(M)8・0程度の東海地震が発生する可能性は87%と極めて高いと指摘。
「国民の安全、安心を考えた結果の判断だ」と訴えた。
現行規制では、運転停止の指示や命令がはっきり規定されていないため、中部電力への要請という形にしたと説明。
「電力不足が生じないよう最大限努力する」とし、中部電力管内の企業や家庭に対し、節電努力を求めた。
海江田万里経産相は「計画停電という事態にはならないと思う」と話した。
隣接地域の関西電力に協力を要請したという。
中部電力は6日夜、「(政府からの)要請内容を迅速に検討する」とのコメントを発表した。
保安院などは、中部電力の電力供給量は最大3089万キロワット、夏のピーク時の需要量は2709万キロワットと予想。
浜岡原発3、4、5号機の発電出力の合計約360万キロワットが減っても、かろうじて電力不足は避けられるが、事故などに備えた発電余力は乏しくなる。
浜岡原発は1号機から5号機まである。1、2号機は運転を終了し、廃炉にする予定。中部電力は、3号機に関しては7月にも稼働を再開したいとしていた。4、5号機は定期検査などの予定はなかった。
◆英断に敬意=「地元経済にも適切対応を」-川勝静岡知事
2011/05/06-21:58 時事ドットコム
菅直人首相が6日、中部電力に対し浜岡原発(静岡県御前崎市)の全原子炉の停止を要請したことについて、静岡県の川勝平太知事は「安全性確保に対する地元の要望を最優先した菅総理と海江田(万里・経済産業)大臣のご英断に敬意を表します」とするコメントを発表した。
その上で「地元経済に対する影響についても、適切に対応していただかなければなりません」と国に配慮を求めた。
また、小林佐登志県危機管理監は記者団に「国がどういう考えに基づいてこういう判断をしたのかや、今後、浜岡原発をどうしていくのかについて国の考え方を聞きたい」と述べ、週明けにも原子力安全・保安院に対し、説明を求める考えを示した。
原子炉の稼働停止に伴う交付金や税の減収など、地元自治体財政への影響については「国が決めたことで生ずる結果には、当然国が対応してもらわなければならない」と強調した。
◆御前崎市長“突然で驚き”
5月6日 21時16分 NHKニュース
菅総理大臣が中部電力の浜岡原子力発電所の運転停止を要請したことについて浜岡原子力発電所がある静岡県御前崎市の石原茂雄市長は
「突然のことで驚いている。中部電力や政府から、詳しく話を聞かないと何ともコメントしようがない。きのう視察に訪れた海江田経済産業大臣は地元の意見を聞いて3号機の運転再開や津波対策が妥当か検討すると言っていたのに急な結論で驚いている。40年余り国の政策に協力してきたのに何のためだったのか、という感じだ」と困惑した様子で話しました。
(転載終了)
本日(5/6)、以前より日本一危険な原発として稼動停止が訴えられていた浜岡原発について、菅直人首相が「全機運転停止」を中部電力に要請するというセンセーショナルな発表がなされた。
無論、物事には何事にも「表と裏」があり、今回の「浜岡原発停止」も”例外”ではないであろうが、ひとまず2年程度とはいえ、「稼動中の原発を停止させる」という決定は”英断”と言ってよいであろう。
これは、ある意味”原発利権”とは無縁に近い民主党政権だからこそできた、いい意味での”KY”的政治判断であり、仮に”原発利権”にズブズブの自民党政権であればまず不可能だったであろう。
そして、今回の浜岡原発全面運転停止を受けての各関係者のリアクションが実にわかりやすくて笑える。
上記記事では、中電は今回の政府による運転停止要請を「受け入れ」とされているが、テレビ報道をみる限りでは、「今後の必要電力確保が。。」「火力発電はコストが。。」云々といった歯切れの悪いコメントに終始している。
ひとつには、これまで長年、”原発利権村”の仲間として連れ添ってきた”○暴”に対して、「明日からお渡しできるカネはありません」と言わなければならず困ったというのが本音であろう。(「俺、イヤダよ」「お前が言えよ」の世界)
また、普通の感覚であれば、「安全」「安心」として諸手を挙げて喜ぶべき地元の反応が実に露骨である。
上記NHK記事にあるように、地元も地元の御前崎市・石原茂雄市長の反応などは”滑稽”ですらある。
「突然のことで驚いている」
「40年余り国の政策に協力してきたのに何のためだったのか」
とのコメントを残しているのである。
何故、素直に喜べないのか?
それは、石原・御前崎市長にすれば、この先、中電から献上されていた”迷惑料”名目の莫大なカネが滞ることを意味するからであろう。
よくも悪くも、御前崎市政は中電からの献金で成り立っていることは自明であり、同時に、地元産業もそのかなりの部分が「原発産業」に依存する構造であろう。
だから「原発が止まると困る」のである。
「突然で驚いている」のは「原発マネーなしの準備ができていない」との意であり、「40年余り国策に協力」とあるのは「40年以上”原発マネー”に依存」との意であろう。
ちなみに、上記記事中には記載されていないが、テレビでのNHKニュースによる街頭インタビューにて、地元の方がやはり「原発が止まるといろいろと困る」と複雑な心境をコメントしているのが報道されていた次第である。
更に、今回の「浜岡原発停止」については、マスゴミ報道もどこか歯切れが悪い。
これもわかりやすい話で、最大の”お得意様”であり、スポンサーである電力会社(中電)からの莫大な広告料(CM料)が今後期待できなくなるからである。
実にわかりやすい話である。
一方で、直接的に”原発マネー”の恩恵の薄いであろう川勝静岡知事のコメントはその正反対で、「英断に敬意」と基本的に諸手を挙げてこれを称賛している。
この対照的なコメントこそが、”原発利権”の本質を如実に表しているといってよいであろう。
兎にも角にも、”反原発”を掲げる本ブログとしては、日本一危険な原発といわれる浜岡原発が「全機運転停止」されることとなったことを今日のところは前向きに捉えたい。
(諸手を挙げてこれを評価しない理由については後日改めてコメントしたい)
『暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~』(2011年05月07日)
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22
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