■■ JC公開討論会(都知事選)■■
都の防災対策に3氏が異論
新銀行、築地では意見分かれる
都知事選の公開討論会(東京青年会議所など主催)が23日に開催され、小池晃、渡邉美樹、東国原英夫の3氏が出席した。現職の石原慎太郎氏は欠席した。
論戦テーマの一つが防災対策。
東国原氏は、帰宅困難者や携帯電話の不通、コンビニの買い占めが起きたことを挙げ、「行政の危機管理は、想定外にどう対応するかだ」と指摘。「それが手薄になっていたのが今回、詳らかにされた」と主張。
小池氏は、都の防災計画が定める復旧期間について、「東電や通信会社に丸投げしている」と批判。「都としてエネルギー政策を持って来なかったツケが出ている」と指摘した。
渡邉氏も、「事前に(リスク管理が)話し合われていなかったことが、JRが一斉に(運転を)止めたことにつながったのでは」と話し、「私が都知事なら、どうやって東京都で節電できるか、具体的な提案をする。『その代わり停電しないで』と(東電と)話し合うべきだと思う」などと述べた。
また、福島第一原発の事故でホウレンソウや牛乳に風評被害が出ていることにこうていついて、東国原氏が「口蹄えき疫で嫌というほど経験したが、大消費地で風評被害が起きると、売り上げにものすごく影響がある。きちっと区分けして情報発信することが大事だ。特に首都圏で風評被害を起こすと、周辺の産業は全部、衰退する」と訴えた。
石原都政の12年間の施策では、3氏ともディーゼル車の排ガス規制を評価。また、渡邉氏が公会計制度の導入、東国原氏が羽田空港の国際化を評価した。
一方、都の懸案課題では、築地市場移転について各氏が意見を表明。
小池氏は、「今回の地震で、(豊洲新市場予定地の)90カ所以上で液状化が起きた。こういう危険な場所に(市場を)移すのは、食の安全を考えれば、あり得ない」と批判。また、「築地は地の利も人の利も抜群で、仲卸がちゃんと値段を付けて台所に届ける調整機能を持っている。豊洲に移すと、都民の台所としての役割が失われる」などと話した。
渡邉氏は、「まず安全を確認したい。同時に、豊洲か築地かという単純な問題ではなくて、ベイエリア全体の開発の中で、都民の幸せに貢献できるような施設を配置する時に、トータルの視点でどちらがいいか判断しなければ」と話した。
東国原氏は、「2月議会の議決を踏まえ、費用対効果や老朽化、汚染の状況などを総合的に勘案して、地域住民、場内外の方々と意見交換して、1年以内に成案を得る」と強調した。
新銀行東京については、各氏とも批判的。
渡邉氏は「行政がやるべき仕事ではない」とした上で、「黒字の会社を今、撤退して損するのは、経営的な視点ではナンセンス。(追加出資した)400億円の価値になるよう経営することが優先で、中長期的には手放すべき」と主張。
東国原氏は、「銀行としての業態をなしているのか疑問。去年の10~12月、決算で黒字になったという発表があるが、もう一度、洗い直す必要があるのでは」と述べた。
小池氏は、「新銀行東京はたんは破綻している。業務を続ければ都民の血税が無駄になる」として、即時撤退を主張した。
『都政新報』(2011/3/25)
都の防災対策に3氏が異論
新銀行、築地では意見分かれる
都知事選の公開討論会(東京青年会議所など主催)が23日に開催され、小池晃、渡邉美樹、東国原英夫の3氏が出席した。現職の石原慎太郎氏は欠席した。
論戦テーマの一つが防災対策。
東国原氏は、帰宅困難者や携帯電話の不通、コンビニの買い占めが起きたことを挙げ、「行政の危機管理は、想定外にどう対応するかだ」と指摘。「それが手薄になっていたのが今回、詳らかにされた」と主張。
小池氏は、都の防災計画が定める復旧期間について、「東電や通信会社に丸投げしている」と批判。「都としてエネルギー政策を持って来なかったツケが出ている」と指摘した。
渡邉氏も、「事前に(リスク管理が)話し合われていなかったことが、JRが一斉に(運転を)止めたことにつながったのでは」と話し、「私が都知事なら、どうやって東京都で節電できるか、具体的な提案をする。『その代わり停電しないで』と(東電と)話し合うべきだと思う」などと述べた。
また、福島第一原発の事故でホウレンソウや牛乳に風評被害が出ていることにこうていついて、東国原氏が「口蹄えき疫で嫌というほど経験したが、大消費地で風評被害が起きると、売り上げにものすごく影響がある。きちっと区分けして情報発信することが大事だ。特に首都圏で風評被害を起こすと、周辺の産業は全部、衰退する」と訴えた。
石原都政の12年間の施策では、3氏ともディーゼル車の排ガス規制を評価。また、渡邉氏が公会計制度の導入、東国原氏が羽田空港の国際化を評価した。
一方、都の懸案課題では、築地市場移転について各氏が意見を表明。
小池氏は、「今回の地震で、(豊洲新市場予定地の)90カ所以上で液状化が起きた。こういう危険な場所に(市場を)移すのは、食の安全を考えれば、あり得ない」と批判。また、「築地は地の利も人の利も抜群で、仲卸がちゃんと値段を付けて台所に届ける調整機能を持っている。豊洲に移すと、都民の台所としての役割が失われる」などと話した。
渡邉氏は、「まず安全を確認したい。同時に、豊洲か築地かという単純な問題ではなくて、ベイエリア全体の開発の中で、都民の幸せに貢献できるような施設を配置する時に、トータルの視点でどちらがいいか判断しなければ」と話した。
東国原氏は、「2月議会の議決を踏まえ、費用対効果や老朽化、汚染の状況などを総合的に勘案して、地域住民、場内外の方々と意見交換して、1年以内に成案を得る」と強調した。
新銀行東京については、各氏とも批判的。
渡邉氏は「行政がやるべき仕事ではない」とした上で、「黒字の会社を今、撤退して損するのは、経営的な視点ではナンセンス。(追加出資した)400億円の価値になるよう経営することが優先で、中長期的には手放すべき」と主張。
東国原氏は、「銀行としての業態をなしているのか疑問。去年の10~12月、決算で黒字になったという発表があるが、もう一度、洗い直す必要があるのでは」と述べた。
小池氏は、「新銀行東京はたんは破綻している。業務を続ければ都民の血税が無駄になる」として、即時撤退を主張した。
『都政新報』(2011/3/25)
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