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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

自然の中で人間の振る舞いは「傍若無生物」

2021年04月28日 | 平和憲法
 ◆ 人間は自然の一部だ (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 たまたま、生命誌研究者・中村桂子さんの講演を聞く機会があった。
   「地球上の全生物は祖先を一つにする仲間であり人間(ヒト)もその中に含まれる」
   「現存の生物はすべて三八億年の歴史をもつ」
   「人間は生き物であり、自然の一部である」
 長い時間と多様な生き物たち。この広い視野から、わたしは自分を見直すことはなかった。「万物の霊長」などと威張り、自然を征服するなどといって、破壊してきたのが人間の歴史だ。
 微細な生き物への愛(いと)おしい視線が石牟礼道子さんの作品と重なる。

 早速、『中村桂子コレクションⅢかわる』を入手した。
 「傍若無生物」という言葉があった。

 「傍若無一人」のように、ほかの生き物にたいして、勝手に振る舞う行為は自然という仲間を失う。
 原発事故、新型コロナ、二酸化炭素の増大などの元兇(げんきょう)だ。

 「原発は絶対安全」「原発では事故が起きない」。
 なぜこの技術だけが決して事故が起きない、といい切ってきたのか。
 科学者、技術者自分も生活者としての視点で、自分が関わる科学や技術を評価せず、被害者のことを考えていなかった。
 効率一辺倒は、生きものには合わない。
 生きるということは過程そのものであり、結果だけを求めることは、いのちをないがしろにすることにつながる。
 いま、差し迫った状況だからこそ、中村さんの主張が耳に入りやすい。

『東京新聞』(2021年4月27日【本音のコラム】)


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