=たんこぷ第577回(週刊新社会)=
◆ 労働組合は社会の資源
労働者の代わりに首相が経済界に賃上げを求める日本は、どう考えてもおかしい。自民党政権が戦後一貫して労働組合を潰してきた結果が、この異常な姿だ。
労働組合は社会の資源であり、企業の暴走を止める最後の砦だ。ここが崩れたら、間違いなく利潤を求めて企業は暴走し、マーケット拡大のために戦争や武力紛争を引き起こす。
戦後最強を誇った国労は、中曽根のデマに踊らされた、現場を知らない世論に潰された。以来、自治労や日教組を骨抜きにし、今や最後の仕上げというように、関西生コンや港湾労働者のストに弾圧を繰り返している。
極右の活動家を雇って嫌がらせをする業界団体の姿は、組合潰しのためなら手段を選ばないと宣言したようなもの。
加えて警察権力が総動員されているのを見れば、そこには政権の明確な意志が見て取れる。
そう、経営者が自由に労働者を使える「植民地経営」実現への願望だ。これこそ、今以上に利益を上げる最も簡単な方法だからだ。
そのためには、なんとしてでも産業別による賃金体系を壊さなくてはならない。
労組を潰し、労働者を孤立させれば、経営者の思いのままに搾取できる。
関西生コンはすでに58名の逮捕者を出し、現時点でも10名以上が勾留中という。委員長は9カ月以上も勾留されている。
通常の組合活動が「脅迫」にでっち上げられるのだから、国策弾圧と言っていいだろう。
何が起きているかは、ツイッターで「スト逮」(https://twitter.com/sutoraikishita)をフォローするか、レイバーネット(http://www.labornetjp.org)をチェックしてほしい。
政府が唱える「企業が自由に活躍できる社会」とは、
労働者の権利を自由に剥奪できる社会であり、
外国人を原発での被曝労働に自由に使える社会であり、
労働者を消耗品扱いする社会なのだ。
あぶく銭で生きてきた連中は、額に汗して働く人たちの命のことなど微塵も考えていない。
いま、関生や港湾労働者の闘いが、日本の労働者の運命を決めると言っていい。彼らの背中に日本の民主主義がかかっている。国労潰しのようなデマに踊らされるな。
『週刊新社会』(2019年5月7日)
◆ 労働組合は社会の資源
辛 淑玉(シン・スゴ)
労働者の代わりに首相が経済界に賃上げを求める日本は、どう考えてもおかしい。自民党政権が戦後一貫して労働組合を潰してきた結果が、この異常な姿だ。
労働組合は社会の資源であり、企業の暴走を止める最後の砦だ。ここが崩れたら、間違いなく利潤を求めて企業は暴走し、マーケット拡大のために戦争や武力紛争を引き起こす。
戦後最強を誇った国労は、中曽根のデマに踊らされた、現場を知らない世論に潰された。以来、自治労や日教組を骨抜きにし、今や最後の仕上げというように、関西生コンや港湾労働者のストに弾圧を繰り返している。
極右の活動家を雇って嫌がらせをする業界団体の姿は、組合潰しのためなら手段を選ばないと宣言したようなもの。
加えて警察権力が総動員されているのを見れば、そこには政権の明確な意志が見て取れる。
そう、経営者が自由に労働者を使える「植民地経営」実現への願望だ。これこそ、今以上に利益を上げる最も簡単な方法だからだ。
そのためには、なんとしてでも産業別による賃金体系を壊さなくてはならない。
労組を潰し、労働者を孤立させれば、経営者の思いのままに搾取できる。
関西生コンはすでに58名の逮捕者を出し、現時点でも10名以上が勾留中という。委員長は9カ月以上も勾留されている。
通常の組合活動が「脅迫」にでっち上げられるのだから、国策弾圧と言っていいだろう。
何が起きているかは、ツイッターで「スト逮」(https://twitter.com/sutoraikishita)をフォローするか、レイバーネット(http://www.labornetjp.org)をチェックしてほしい。
政府が唱える「企業が自由に活躍できる社会」とは、
労働者の権利を自由に剥奪できる社会であり、
外国人を原発での被曝労働に自由に使える社会であり、
労働者を消耗品扱いする社会なのだ。
あぶく銭で生きてきた連中は、額に汗して働く人たちの命のことなど微塵も考えていない。
いま、関生や港湾労働者の闘いが、日本の労働者の運命を決めると言っていい。彼らの背中に日本の民主主義がかかっている。国労潰しのようなデマに踊らされるな。
『週刊新社会』(2019年5月7日)
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