都教委傍聴記~傍聴人は「囚人」か!
以下は都教委傍聴記というより傍聴前記です。(S)
●傍聴人用の部屋が用意されていた
ここで監視つきで30分間缶づめにされた
9月28日東京都教育委員会定例会の傍聴をしました。「君が代」裁判判決について都教委がどのような対応をするのか確かめたかったからです。まず傍聴抽選が9時半からあるというので第二庁舎10階の214号室へ向かいました。10階のエレベーターを降りるとエレベーターフロアのすぐそばに二人の職員がいて傍聴抽選の部屋を示す案内をもって立っていました。いやに親切な対応だなと素直にそのときは思ったのですが、後から考えるとそれが監視の始まりでした。部屋に到着し抽選の番号札をもらって用意された椅子にすわり抽選時間を待ちました。
●集団移動を強いられる
9時50分の抽選時間になりましたが、定員の20名には達せず抽選はなし。係の職員は10時半の開始までに27階で傍聴許可書の申請をしてもらうが、まだ時間があるのでこの部屋で待っていただき、時間になったら案内すると言いました。
傍聴希望者は12人でしたが、その時何人かが傍聴者を隔離するような職員の物言いに反発して、27階には案内されなくても自分で行く、と部屋を出ようとしました。
すると4~5人の職員が出口におしよせ出ていこうとする傍聴者の前にたちはだかったのです。こうした行動に傍聴者はますます怒り、阻止線を突破、仕方なく職員は27階の部屋へと案内しました。「護送される囚人」のように傍聴者は27階につきました。
●「住所・氏名・年齢」を書かされる
27階の部屋には、机の上に傍聴許可申請書と傍聴人規則という2枚の紙がおいてありました。申請書には住所、氏名、年齢の記入欄があります。まず、傍聴者のひとりがこの書類の情報はどのように保護されるのかを係の職員に聞きました。またほかの人たちからも、傍聴にこんな申請書を出させるところはないと都のおかしさを指摘する声が。係は個人情報の保護規定はないこと、しかし今回は記入してもらわないと傍聴はできないと答えるばかり。仕方なく記入して開始時間を待ちました。
●都教委というのはよっぽど暇なのか、
30階の都教委会議室前には傍聴者を上回る15人ほどの職員が待機していました。何で待機しているかというと、私たち傍聴者を見張るためです。ここでも5分くらい待たされました。都教委というのはよっぽど暇なのか、職務をもつ人間がこんなことにかり出されて本人たちは馬鹿馬鹿しくないのか、そもそも傍聴者を隔離したり監視するようなことを恥ずかしいとは思わないのか。あきれるよりも情けないというのが実感でした。教員の自由を奪うことに血道をあげている都教委の職員にあたりまえの人間性を求めてもそれは無理というものなのでしょう。荷物検査がなかったのが不思議なくらいの厳戒体制でした。
●奥が教育委員席。手前が部課長席。
傍聴席はそのまた手前でほとんど見えない。
会議室に入ると、人で埋め尽くされていて前の方で会議をしている都教委のメンバーなどほとんど確認できません。都教委の役職が何十名も列をなして座っているのです。傍聴席は最後尾に20席あるだけ。さすがに声だけはマイクを通して聞こえましたが、歓迎されざる傍聴者の立場が身にしみるほどわかる会場でした。「君が代」裁判判決は報告事項とされ、質問ひとつなく「控訴する」の決定は了承されてしましました。
●もっと風通しのいいシステム作り
数年前にアメリカのバークレーを訪れ市政のあり方を見学したことがあります。市議会も各委員会にもパブリックコメントという制度があって市民の声を生でいかせるようになっていました。傍聴者さえ邪魔者扱いする都政とは天と地ほどの違いがあります。都教委の暴走も閉ざされた都政システムが招いた一つの結果ともいえるではないでしょうか。都民の声が生かされるもっと風通しのいいシステム作りが今ほど求められている時はないと思います。
LaborNet Japan
http://www.labornetjp.org/news/2006/1159703947617staff01/
以下は都教委傍聴記というより傍聴前記です。(S)
●傍聴人用の部屋が用意されていた
ここで監視つきで30分間缶づめにされた
9月28日東京都教育委員会定例会の傍聴をしました。「君が代」裁判判決について都教委がどのような対応をするのか確かめたかったからです。まず傍聴抽選が9時半からあるというので第二庁舎10階の214号室へ向かいました。10階のエレベーターを降りるとエレベーターフロアのすぐそばに二人の職員がいて傍聴抽選の部屋を示す案内をもって立っていました。いやに親切な対応だなと素直にそのときは思ったのですが、後から考えるとそれが監視の始まりでした。部屋に到着し抽選の番号札をもらって用意された椅子にすわり抽選時間を待ちました。
●集団移動を強いられる
9時50分の抽選時間になりましたが、定員の20名には達せず抽選はなし。係の職員は10時半の開始までに27階で傍聴許可書の申請をしてもらうが、まだ時間があるのでこの部屋で待っていただき、時間になったら案内すると言いました。
傍聴希望者は12人でしたが、その時何人かが傍聴者を隔離するような職員の物言いに反発して、27階には案内されなくても自分で行く、と部屋を出ようとしました。
すると4~5人の職員が出口におしよせ出ていこうとする傍聴者の前にたちはだかったのです。こうした行動に傍聴者はますます怒り、阻止線を突破、仕方なく職員は27階の部屋へと案内しました。「護送される囚人」のように傍聴者は27階につきました。
●「住所・氏名・年齢」を書かされる
27階の部屋には、机の上に傍聴許可申請書と傍聴人規則という2枚の紙がおいてありました。申請書には住所、氏名、年齢の記入欄があります。まず、傍聴者のひとりがこの書類の情報はどのように保護されるのかを係の職員に聞きました。またほかの人たちからも、傍聴にこんな申請書を出させるところはないと都のおかしさを指摘する声が。係は個人情報の保護規定はないこと、しかし今回は記入してもらわないと傍聴はできないと答えるばかり。仕方なく記入して開始時間を待ちました。
●都教委というのはよっぽど暇なのか、
30階の都教委会議室前には傍聴者を上回る15人ほどの職員が待機していました。何で待機しているかというと、私たち傍聴者を見張るためです。ここでも5分くらい待たされました。都教委というのはよっぽど暇なのか、職務をもつ人間がこんなことにかり出されて本人たちは馬鹿馬鹿しくないのか、そもそも傍聴者を隔離したり監視するようなことを恥ずかしいとは思わないのか。あきれるよりも情けないというのが実感でした。教員の自由を奪うことに血道をあげている都教委の職員にあたりまえの人間性を求めてもそれは無理というものなのでしょう。荷物検査がなかったのが不思議なくらいの厳戒体制でした。
●奥が教育委員席。手前が部課長席。
傍聴席はそのまた手前でほとんど見えない。
会議室に入ると、人で埋め尽くされていて前の方で会議をしている都教委のメンバーなどほとんど確認できません。都教委の役職が何十名も列をなして座っているのです。傍聴席は最後尾に20席あるだけ。さすがに声だけはマイクを通して聞こえましたが、歓迎されざる傍聴者の立場が身にしみるほどわかる会場でした。「君が代」裁判判決は報告事項とされ、質問ひとつなく「控訴する」の決定は了承されてしましました。
●もっと風通しのいいシステム作り
数年前にアメリカのバークレーを訪れ市政のあり方を見学したことがあります。市議会も各委員会にもパブリックコメントという制度があって市民の声を生でいかせるようになっていました。傍聴者さえ邪魔者扱いする都政とは天と地ほどの違いがあります。都教委の暴走も閉ざされた都政システムが招いた一つの結果ともいえるではないでしょうか。都民の声が生かされるもっと風通しのいいシステム作りが今ほど求められている時はないと思います。
LaborNet Japan
http://www.labornetjp.org/news/2006/1159703947617staff01/
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます