◆ 実教出版「日本史」教科書 選定校に報告要請
県教委国旗・国歌の授業内容など 教員ら抗議「思想統制に」 (東京新聞【千葉】)

「日本史授業の監視・統制と教科書採択への不当な介入は許さない」と訴える現職・元職の教員ら=県庁で
国旗掲揚や国歌斉唱に「強制の動きがある」と記載した実教出版(東京都)の高校日本史教科書を選定した県内の県立高校十校に対し、県教委が国旗・国歌に関する記述などを取り扱う授業が適切に実施されたか、授業後に報告するよう求めていたことが分かった。県内の現職・元職の教員や市民らでつくる「教科書と教育を考える千葉県民の会」は二十二日、「教育の思想統制につながる。教育への不当な支配そのものであり、断じて許されない」と抗議した。 (村上一樹)
県教委によると、要請は四月二十四日付。十校に対し、国旗・国歌の記述の取り扱い時期を示した年間学習指導計画や、第二次世界大戦、南京大虐殺の犠牲者数についてどのように指導する計画かを示した資料を五月二十二日までに提出するよう求めた。
あわせて授業後には「授業日」や「授業を参観した管理職名」「あらかじめ計画した補助教材・資料などで適切に実施されたか」「使用した補助教材・資料などは計画と変更が無いか」などの報告を求めた。
県教委の要請について、同会代表の三輪定宣・千葉大名誉教授(77)は記者会見で「教育行政機関が、行政権力を盾に一片の通知や事務連絡で、授業に介入・干渉・監視することは到底許されることではなく、重大な違法行為」と批判。
実教出版の日本史教科書で教えている県立松尾高校の伊藤暁教諭(55)は「検定に合格している教科書であり、何ら誤ったことはしていない。過去に日本が行ってきたことを、いろんな説を交え、生徒に伝えることが一番大事」と訴えた。
県教委は教科書採択前の昨年八月にも、実教出版の教科書を選ぶ方針の学校に「選定理由の追加提出」を求める通知を出し、指導計画などを尋ねていた。
授業後の報告を求めたのは今回初めてで、県教委の担当者は「実際に教科書を使用した授業が開始されることや、四月から担当教員や管理職が変わったことなどから要請した。生徒に混乱が生じないよう授業が実施されることが第一」と説明している。
『東京新聞』(2015年5月23日【千葉】)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20150523/CK2015052302000148.html
県教委国旗・国歌の授業内容など 教員ら抗議「思想統制に」 (東京新聞【千葉】)

「日本史授業の監視・統制と教科書採択への不当な介入は許さない」と訴える現職・元職の教員ら=県庁で
国旗掲揚や国歌斉唱に「強制の動きがある」と記載した実教出版(東京都)の高校日本史教科書を選定した県内の県立高校十校に対し、県教委が国旗・国歌に関する記述などを取り扱う授業が適切に実施されたか、授業後に報告するよう求めていたことが分かった。県内の現職・元職の教員や市民らでつくる「教科書と教育を考える千葉県民の会」は二十二日、「教育の思想統制につながる。教育への不当な支配そのものであり、断じて許されない」と抗議した。 (村上一樹)
県教委によると、要請は四月二十四日付。十校に対し、国旗・国歌の記述の取り扱い時期を示した年間学習指導計画や、第二次世界大戦、南京大虐殺の犠牲者数についてどのように指導する計画かを示した資料を五月二十二日までに提出するよう求めた。
あわせて授業後には「授業日」や「授業を参観した管理職名」「あらかじめ計画した補助教材・資料などで適切に実施されたか」「使用した補助教材・資料などは計画と変更が無いか」などの報告を求めた。
県教委の要請について、同会代表の三輪定宣・千葉大名誉教授(77)は記者会見で「教育行政機関が、行政権力を盾に一片の通知や事務連絡で、授業に介入・干渉・監視することは到底許されることではなく、重大な違法行為」と批判。
実教出版の日本史教科書で教えている県立松尾高校の伊藤暁教諭(55)は「検定に合格している教科書であり、何ら誤ったことはしていない。過去に日本が行ってきたことを、いろんな説を交え、生徒に伝えることが一番大事」と訴えた。
県教委は教科書採択前の昨年八月にも、実教出版の教科書を選ぶ方針の学校に「選定理由の追加提出」を求める通知を出し、指導計画などを尋ねていた。
授業後の報告を求めたのは今回初めてで、県教委の担当者は「実際に教科書を使用した授業が開始されることや、四月から担当教員や管理職が変わったことなどから要請した。生徒に混乱が生じないよう授業が実施されることが第一」と説明している。
『東京新聞』(2015年5月23日【千葉】)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20150523/CK2015052302000148.html
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます