男のビビンバの旅へ！（その３）

＊高速道路で売っているモノは？の巻・・・

　１０ウン年前にぴらにあが初めて韓国に行った時は、やたら車の運転（韓国的交通ルール）が怖かった。３日間の旅行で何度も事故現場を見たし（一度は目の前で救急車が突っ込まれた）、ツアコンに乗り合いバスは危ないから乗らない方がいいと言われた。ソウル市内でバイクがほとんど走ってないから不思議に思っていると、「だって、バイクや自転車は車に轢かれて死にますから！」と、真顔で言うツアコンのお姉さん（なぜか同級生のＭ君似）・・・

　それが１０年経つとずいぶん変わっていた韓国の交通事情。確かに、まだ日本よりだいぶ荒っぽい運転だけど、今度の旅行で事故は１回も見なかった。ソウルの街にバイクもずいぶん増えたし、バスもそんなにキケンじゃないらしい。でも、相変わらず交通ルールが日本と根本的に違う、とにかく『先に突っ込んだモノ勝ち』だ・・・。直進車優先とか、合流では一台ずつ順番に入るとか、そんな譲り合いの精神は全く必要ない韓国ルール。頻繁に車線変更をして、少しでも早く目的地へと走るタクシーの運ちゃん。交差点で止まっても、自分の信号が青になる前にロケットスタートして、ちょっとでも空いている車間を探してバンパーを割り込ませる。左折する時（日本と違って右側通行）も左折車線が渋滞していれば、一番右側の車線から右抜きで左折していくし。ムリヤリ割り込まれた車が「あぶねーぞ！」とクラクションを鳴らしても、次のターゲット（割り込み先）を探して全く眼中に無い運ちゃん・・・

　その他にも赤信号での右折（ほとんど全車）、ノーヘルのバイク（ノーヘル率約５０％）、一方通行の逆走（かなりある）、交差点や高速道路の本線上で物品販売（そこいら中）等々・・・。「全部違反なんですけどねぇ・・・」とＤＭＺツアコンのお姉さんは教えてくれたけど、このお国では事故さえ起こさなければ、あまりお巡りさんがとやかく言わないんだとか。「でも、高速道路のミカン売りは危ないんじゃないの？」とぴらにあが聞くと、「だって、渋滞している時はのどが渇くし、とっても便利なんですよ！」ってお姉さん。あの、高速でミカンやスルメなんか売ってるから、もっと渋滞するんじゃないかと・・・

　ＤＭＺからの帰り道、高速道路の路側帯にワゴン車が止まって（５００ｍおきくらいに何台も）、やっぱり何やら売っていた。お姉さんに聞くと、『インチキ合成ガソリン』の違法販売なんだとか。韓国のガソリンは世界中でもかなり高い方で、レギュラーでリッター１，５００ウォン（約２００円）以上しているらしい。インチキガソリンだと半値のリッター１００円程度、「安いですからね、買う人多いんですよ。でもエンジンにはあまり良くないんですけど・・・」とお姉さん。「やっぱりインチキガソリンは違反なんでしょ？」とぴらにあが聞くと、「えぇ、高速道路は駐車禁止ですからね。警察が来たらすぐに逃げるんですよ！」と。インチキガソリン販売の方は特に違反じゃないらしい・・・（高いガソリンを入れるか、安いインチキガソリンを入れるかは、買う方の自由だ～♪）


【人通りが多くてもホコ天じゃない南大門市場の道路、『通れれば通る』のが韓国の交通ルールらしい。これくらいでもホントに車が入ってくるから怖い・・・】


【よく確かめずに入ると混乱するハンバーガー屋さんの並び、お店の中でビミョ～につながってたりして。ソウル駅の構内にて・・・】

とりあえずガソリンは入れとく・・・

　台風７号がこっちへ向かってきている。明け方から雷がバリバリ鳴って、飛行機やジェットフォイルも欠航し始めた。う～ん、こうなると物資輸送の貨物船も危ない。ガソリンスタンドが給油制限を始める前に、とりあえず満タンにしておこうかな・・・

　廊下でバッタリ会った上司（今年島に赴任してきた人）に、「今日のうちにガソリン満タンにしておいた方がいいですよ！」とぴらにあが言うと、「また値段上がるの？」と呑気な上司。「いや、うねりでタンカーが島に着かないと、満タンにしてもらえなくなるんですよ。１０リッターじゃ困るでしょ？」と聞いても、「エーッ本当、そんなことあるの？」と半信半疑だ。「でも、１０リッター入れてもらえば半月くらい大丈夫なんじゃない？」とやっぱり呑気な上司。確かに、職場のすぐ近くから通っている上司。ぴら家は島の反対側（往復３５Ｋｍ）だから１０リッターならたった３往復分。あぁ、長距離通勤者は台風もツライよ・・・

　追伸、野菜もパンも牛乳も買っておきましょう・・・（お肉類は冷凍備蓄があるから比較的大丈夫）