Tiny Happy Days

タイニー・ハッピー・デイズ。ささやかだけど幸せな日々。
そして日々を彩ってくれる音楽や文具などなど。

【音】バンドルCD で酷暑をやり過ごす

2017-08-27 11:37:41 | 音楽

最近重宝しているのがバンドルCD。
これは思いつきのネーミングですが、要は古いアルバムをまとめてボックスセットにしたもの。

輸入ものはジャケットも適当だし、歌詞カードはおろかブックレットも入っていないものも多いですが、何より値段の安さが魅力です。

最近買ったものを並べてみると、

オランダのプログレバンド、フォーカスのボックスセット、CD13枚組、6,480円!、1枚当たり約500円!!
イギリスのムーディーブルース、CD5枚組、2,212円!、1枚当たり約440円!!
イギリスのメタルバンド、ホワイトスネイクのボックスセット、CD8枚組、3,943円!、1枚当たり約500円!!

こんな具合でアルバム1枚400~500円で買えてしまいます。
この3つの箱でひと夏十分に楽しめます。
これまであまり聴いてこなかったミュージシャンのキャリアを、リーズナブルな値段で俯瞰できるのは本当にありがたい。

Amazonあたりを調べてみると、こういった廉価版ボックスセットはまだまだあります。
特にすごいのが、オランダのプログレバンド、カヤックのCD24枚組、同じくオランダのゴールデン・イヤリングCD29枚組!!!

CDが売れないといわれるこのご時勢ですが、旧譜をまとめて安く売る流れはこれからも続くんでしょうね。

 


【音】 最近のニール・ヤング

2016-07-24 18:36:27 | 音楽

1月にデヴィッド・ボウイが亡くなって、現役で聴き続けているのはニール・ヤングくらいになってしまいましたが、そのニールもここ数年は遠ざかっていました。続々と新作は出ていたにもかかわらず。

理由はクレジットにCrazy Horseの名前がなかったから。
それほどNeil Young with Crazy Horseの奏でる音楽のインパクトは大きい。 

でも食わず嫌いはいけません。
6月にまた新作が出たのを知りまとめて聴いてみました。

・2014年リリースのソロ作"Storytone"
・2015年リリースの1987~88年のライブ盤"Bluenote Cafe"
・2015年の"The Monsanto Years"
・今年の新作ライブ盤"Earth"

ソロの"Storytone"は素晴らしかった。
キラーチューンこそないが、約50年ほども前の"After The Goldrush"の頃の瑞々しさを保ち続けているのには驚いた。

"Monsanto" と"Earth"は、Promise Of The Realというバンドとの演奏。
うまいですとても。いいアルバムです。でも何かが物足りない。
"Earth"のラストは、28分を超える超定番曲"Love And Only Love"だが、やはりいまひとつ乗れない。 

さあ、ニールよ、そろそろCrazy Horseとの新作を聴かせてくれ。
それまでは大好きなアルバム"Americana"を聴いておくか。 


【音】 シカゴの未発表ライブ続々

2016-03-12 11:13:52 | 音楽

70年代に活躍したミュージシャンの未発表ライブ音源が発掘され始めたのはもうだいぶ前のことですが、ここのところ目立つのは当時FM放送された音源の発掘。
大半はミュージシャン本人の了解をとったとは思えない。ラジオ局が提供するライブも多かったようで海賊盤というわけではないが、怪しいレーベル名、粗雑なジャケット、適当なタイトル・曲目表記が特徴。
しかし、音質には問題ないものが多く(そうでないものも少なからずあります)、Amazonなどで買えるし、海賊盤より値段も安いのでつい買ってしまう。

さて、アメリカのブラス・ロックバンド、シカゴの最近続々とリリースされている未発表ライブ。 
シカゴは、1969年にシカゴ交通局というすてきなバンド名でデビュー以来、なんといまだ現役。
つまり50年近くも続いているご長寿バンド。しかも懐メロバンドではなく、昔ほどではないにしてもちゃんとニューアルバムを出している。すごいバンドです。

しかし、誠に申し訳ないが私にとってシカゴというバンドはギター兼ボーカルのテリー・キャスなのです。
愛らしいクマさんのようなルックスと、豪快かつ繊細なギターとボーカルは唯一無二の存在でした。
"Colour My World"なんてバラードを聴くと毎回ため息が出ます。
そのテリー・キャスは1978年に不慮の事故でなくなってしまった。
テリー・キャスが亡くなり、バンドはソフトロック路線に走り、シカゴは私の興味の外に行ってしまった。 

手に入れたライブもすべてテリー・キャス存命時のもの。
1969年のテキサス・インターナショナル・ポップ・フェスティバル、同年のトロント、1974年のテキサスのルイスビルでのライブ、そしてテリーが亡くなる前年1977年のニューヨークでのライブ。 

テリー・キャスがいるだけで満足ですが、やはりデビュー間もない1969年のライブがいいかな。
音質もいろいろだし、演奏もドタバタだけど、勢いがあります。

1977年のライブは"Terry's Last Stand" というタイトルですが、テリーのラストライブハム少し先だったはず。この当たりもいい加減ですが、まずまずの音源で各時代のライブが聞けてとても満足です。

これからも、シカゴに限らず当時ラジオ放送されたライブのリリースが楽しみです


【音】 星になったボウイ

2016-02-01 22:40:37 | 音楽

死の2日前にリリースされたニューアルバムにしてラストアルバム。
ボウイは最後まで劇的だった。

アルバム"★ (Black Star)"について、音楽評論家の湯川れい子氏は陰々滅々と評し、私の家族は薄気味悪いという。
確かにそうだが、ここには何とも言えぬ安らぎがある。それが救い。

このアルバムは、我々ファンに対してボウイが生前に書いたお別れの手紙だ。

ボウイは、黒い星になった(I'm a black star)。空にはこちら側にいては決して見ることのできない黒い星が数限りなく輝いているんだろう。 
いなくなったわけではないんだ。見えないだけで黒い星は確かにそこに在る。 

ボウイが亡くなったことと切り離すことは難しいが、このアルバムで聴くことができるボウイが到達した音楽の高みに目が眩みます。

 


【音】 デヴィッド・ボウイが死んじゃった

2016-01-11 18:21:46 | 音楽

たまたま見たヤフーニュースで知った。

これ本当?ニューアルバムが出たばっかりなのに。

自分が好きだったミュージシャンがどんどん死んでいく。
これはある意味仕方がないこと。ああ、こんな人が、この人も亡くなってしまったのか。

だけどボウイだけはそう冷静ではいられない。
ニューアルバム“Black Star”もまだ聴いてないよ。

このニュース本当なのかなあ。 


【音】 70年代ロックはまだまだ続く

2015-10-24 12:14:27 | 音楽

あいかわらず70年代ロックを聴いてます。
70年代、仮に1970年とすれば今から45年前。すでに半世紀が経ってます。

それなのに聴き続けてる。
といっても古いアルバムを何度も聴いているわけではありません。

ブートレッグだけでなく、未発表スタジオ録音や未発表ライブが続々とオフィシャル・リリースされ続けています。
しかも、ライブ音源はボックス単位でリリースされるものも少なくなりません。

最近買ったものだけでも、キング・クリムゾン、オールマン・ブラザーズ・バンド、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング、スティーブン・スティルス、ビーバップ・デラックスなどなど、まだすべて聴き終えていないのに、今度は、イエスの1972年の未発表ライブが14枚組のボックスで発売されました。

大半はブートレッグで発掘済みですが、オフィシャル・リリースとなれば見逃せません。
とりあえず入手しましたが、前が詰まっているので聴くのは少し先になりそうです。 

そんなわけで70年代ロックは続きます。幸せ。


【音】 カタログ「デヴィッド・ボウイ・イズ」

2015-02-14 17:14:04 | 音楽

ロンドンで2013年に開催されたボウイの大回顧展、「デヴィッド・ボウイ・イズ」にはカタログがあった。

先日新宿でこの回顧展のドキュメンタリー映画を見ましたが、カタログがあったのですね。

20150125 【音】 ドキュメンタリー映画「ディッド・ボウイ・イズ」

カタログの存在は映画の情報とともに知りました。
英語版はAmazonでも買えますが、日本語版は2013年7月発売で、ボウイの曲名にちなんで初版限定1984部オンリー。もう絶望的。 

ネットショップはもちろん、いくつか回った大手書店も総売り切れ状態。
ないものはないのです。

そこでネットを徘徊して知った大手書店の通販にかけてみることにしました。
ここは、ネットショップでは売り切れでも、全国の実店舗の在庫から探してくれるサービスがあります。
そして、期待せずに待つことしばし。
なんと届きましたよ、1984冊のうちの1冊が。

シュリンク上に貼ってあるステッカーの傷み具合をみると、どこかの書店の本棚に眠っていたんだろうなあ、と思えます。
あゝ、シュリンクを剥がすのがもったいない。 


【音】 キース・ジャレット/ケルンコンサート

2015-02-11 12:46:56 | 音楽

キース・ジャレットのソロピアノの白眉、ケルンコンサート"The Köln Concert"です。

キース・ジャレットのソロピアノとの出会いはおそらく30年ほども前のことだったと思います。
あるバーのスピーカーから流れていたピアノのソロ演奏。
クラシックのようでもあり、ジャズのようでもあり、ゴスペルのようでもあり、1973年頃のクリムゾンを想起させるようなアブストラクトな面もある。
これまで聴いたこともない音楽。 

しかも、ピアノの向こうから、何やらうめき声やら、スキャットもどきやら、ピアノを叩くような音が聞こえてくる。まさに衝撃。

しかし、誰の演奏だかわからない。
当時ロックしか聴いていなかったし(今も!)、周りにジャズやクラシックに詳しい友人もいなかった。
結局レコード屋のお兄さんに聞いて、それがキース・ジャレットというアフロヘアのピアニストであることがわかりました。 最初に買ったのは、1973年のブレーメンとローザンヌでのライブを収めたLP3枚組のソロコンサートという邦題のグリーンのボックスセットでした。

キースのソロピアノを聴いていると、ある場面ではまるで広い草原にいるような開放感を感じ、またある場面では内なるコズモを感じざるを得ないような気分になります。

最近、オフィシャルリリースはされていない1975年のブレーメンでのライブを聴く機会があり、久しぶりにキースのソロピアノに戻ってきました。
懐かしのブレーメンとローザンヌから、初期の作品"Facing You"、ブレゲンツとミュンヘンの完全版と聴いてきて、ソロピアノの中では一番と評価宇する人も多いケルンコンサートに至りました。

個人的には、懐かしさもあってローザンヌでの演奏が好きですが、スピリチュアルな雰囲気に満ち、繊細なケルンも素晴らしいです。 

 

 


【音】 ドキュメンタリー映画「デヴィッド・ボウイ・イズ」

2015-01-25 11:44:52 | 音楽

2013年の3月からロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館で開催されたデヴィッド・ボウイの回顧展、
「デヴィッド・ボウイ・イズ」の同名のドキュメンタリー映画が公開されました。場所は、新宿ピカデリー。
新宿以外は昨日一日限りの上映だったとか。

映画を見ると相当大規模な展示会だったようです。
Ziggy時代からの様々な衣装や手書きの歌詞などに目を奪われます。
山本寛斎デザインの下半身が丸く膨らんだ黒のエナメルスーツ(ブラック・ジャンプ・スーツという名前らしい)は女性ものだったそう。

時代を考えれば突拍子もなかったZiggy時代の衣装やメイクにやられた来場者たちのコメント、いちいちよくわかるなあ。
あの時代のフィルムが流れるとこっちまで涙が出そう。

映画は映画で楽しめましたが、一度現物を見てみたいです。
この回顧展は世界を回るようですが、日本に来る予定はないみたいですね。


【音】 フランツ・リスト「巡礼の年」全曲/ラザール・ベルマン

2014-08-17 16:56:27 | 音楽

"超絶技巧かと思ったら、びっくりするほど穏やか。でもどこか奇妙な音選び。"

フランツ・リストの「巡礼の年」が最近注目されたのは村上春樹の長編小説ですが、自分がこのCDを図書館で借りたきっかけは浦久俊彦著「フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか」。

この本を読んで、フランツ・リスト=超絶技巧、波瀾万丈、というイメージが勝手に出来上がっていたんですが、この3枚組の「巡礼の年」はなんて穏やかな音楽なんだろうと。
「第2年 イタリア」当たりでは抑揚の強い個所もありますが、全体的には極めて穏やか。

そして、ようやく村上春樹著「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読みました。もちろん「第1年 スイス」を聴きながら。 
主人公の自由が丘のマンションで、ヘルシンキ郊外のコテージで、「ル・マル・デュ・ペイ 第1年 スイス」は印象的に響きます。とても印象的なイントロを持つこの曲はこの小説にとても合ってますね。 聴きながら読むと主人公の孤独がひしひしと伝わってきます。

CDも小説もおすすめです。