吉田カバンのかばん作りについて、「吉田基準」をキーワードに、同社社長を始め、吉田カバンの社員、様々な職人さんたちが、それぞれの立場で自身の体験、考え方を述べている本です。
吉田カバン好きとしては見逃せない本。
「吉田基準」、「吉田スタンダード」は吉田カバンの社内用語ではなく、社員や職人さんたちの間で、同社の厳しい要求水準を表す言葉として自然発生的に使い始めたそうです。
まあ、ほとんどの内容は、カンブリア宮殿と同じ気もしますが、海外生産はしない、日本の職人を守る、広告は出稿しない、ディスカウントはしない、他業に手を出さないという吉田カバンの決意と、おそらくはその裏にあったであろう様々な苦労、苦悩が少しは理解できたような気がします。
ひとつの原理原則を、例外を認めることなく、守っていくのは本当に大変なことですからね。