世にある日々

現世(うつしよ)は 愛おしくもあり 疎ましくもあり・・・・

アイビスの飛行

2010-06-16 | これがスキ!










僕が夜間飛行をして
あの高い山を越えて行くとき
飛行ルートを書いた地図にない目印を探すんだ

それは
その山のふもとにある
たった一軒の家の灯り
その孤独な光を頼りにして
僕は より安全なルートに愛機を導く

そして
その光を見るときに
いつも 僕は
その灯りのもとに暮らす人を想う

その灯りのもとでは
あたたかい家族の団らんひとときがあるのだろうか
それとも
独り孤独の中で闘っている人がいるのだろうか
そのことは 僕は知らない

でも
その灯りのもとに暮らす人々は僕を知らなくても
僕は あなたの灯す光を頼りにして
高い山を越えていく

だから
どんなに悲しくても
どんなに辛くても
どんなに苦しくても

あなたの灯す光を頼りに生きている人が
いるかもしれないことを知ってほしい

そして
こんなことを想うんだ

それはね
生活していて いろんなことが起きて
苦しんだり悲しんだりして
人生って美しい爽やかな一本道じゃなくて
辛く曲がりくねった道に思えるけど

一生懸命に生きていれば
自分に正直に生きていれば
きっと 振り返ったとき
真っ直ぐな美しい道に見えるんだ

そう 信じている


今夜もまた漆黒の闇の中に向かって離陸する
そんな人生にときめきを感じる
今日この頃だ





Flight of the Ibis