小田実「何でも見てやろう」
小田実さんが亡くなりました。
テレビの番組で、人を小馬鹿にしたような関西弁で平和についてしゃべり続けている姿が印象的でした。開高健も逝っちゃったし・・・。
私が持っているのは79年発行の講談社文庫版。彼が世界中を旅した時からは十数年後の読書でしたが、小さいポイントでぎっしり詰まった活字とボリュームあるページをワクワクしながら読んだ記憶があります。書き手も熱ければ、読み手も熱かった。
その後の沢木耕太郎の「深夜特急」にも繋がる作品です。
ぱらぱらと読み返してみて、ロンドンにはドイツから多くの「ええとこの」お嬢さんが来ているというくだりは笑いました。テムズ河畔で、あの大きな顔でどうやってドイツ人女性と語らっていたのでしょうか・・・。