英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

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2007-12-05 | イギリス

A・J・P・テイラー
「イギリス現代史 1914~1945」


税込み8400円する大著です。主にレファレンスとして利用しています。
第一次世界大戦の始まり(1914)から第二次世界大戦の終結(1945)まで、大英帝国が大きく舵を切り、混乱の時代とどう対峙し、局面を打破して来たかが多彩な視点で描かれています。

長期化する英独戦争の打開を模索するチャーチルが、日本の真珠湾攻撃の一報を聞いてどれだけ英国の勝利を確信したか・・など非常に面白い事象だと感じました。英国はヨーロッパ紛争に関心を示さない米国をなんとか参戦させようと画策していたが、日本との開戦により日独防共協定によりドイツが米国に宣戦布告することで否応無に米国を連合国側としてヨーロッパ戦線に引きずり込むことに成功した訳ですね。

ちなみにルドルフ・ヘスの来英の話はまったく出てきません。オフィシャルな歴史では取り上げる価値の無い事項ということでしょうか。