英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

エッセイの妙味

2009-07-01 | イギリス

「たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選」


今世紀初頭にエッセイストとして活躍したガードナー、ルーカス、リンド、ミルンの作品を集めたものです。ミルンは「くまのプーさん」で有名なA・A・ミルンです。
ガードナーとリンドの作品はちょと堅苦しく理詰めでユーモアはあるんだけど退屈な印象。一方ルーカス、ミルンのは発想自体に面白さがあるのでどれも楽しめるものでした。
一番おかしかったのはルーカスによる新聞記事の誤植の話。bankerがbakerとなってしまったことによる顛末はちょっと身につまされるものが・・・。

巻末の解説で書かれているのですが、
この4人の文章はかつて受験生の間で人気のあった原仙の「英文標準問題精講」でけっこう取り上げられていたんですって。たぶん実家の押入れに今でもあるんでしょうが、持ってるだけで勉強している気になる本でしたね。