英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

毎日お呼ばれとお招きで大変だ・・・

2010-09-03 | イギリス

ジェーン・オースティン「分別と多感」

原題は「Sense and Sensibility 」。
分別なんて単語、使わなくなりましたねえ。ゴミの分別収集はあたりまえになりましたけど。
面白いです、オースティンの世界。つまんないと思って読むと、たぶん退屈で本当につまんないお話に見えちゃうのでしょうが、絶対面白い!と張り切って読むと、これほど楽しめる小説はそうそう無いでしょうね。その日の読者の体調やメンタル面の状況でもその読後感は変わってきそうです。
お話は、エリナー(分別)とマリアン(多感)という2人の姉妹の「婚活」物語ですが、アッパーミドルクラスに限定された登場人物が次々と辛口に評されて愉快!それと、オースティン作品に出てくる男性は、どれもどこか情けなくて、おバカで、弱っちい存在なのも興味!
毎日毎日繰り返されるペチャクチャおしゃべりでページは進むのですが、最終章は突然ギアチェンジして早送りで終了。あれれ?
エリナーもマリアンもいいのですが、それより目立っていたのがルーシーちゃん。このルーシーちゃん、ずっと付きあっていた婚約者の年収が250万円しかない!と分かったとたんに、年収2000万円の婚約者の弟と結婚しちゃうのだからすごいですね。近代女性は強くなくてはね。





身寄りの無い大金持ちのおじいさんか、おばあさんが居られましたら
遺産をお引き受けしてもよろしいですよ。