マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

脱力

2012-01-26 23:25:11 | 日記
脱力する…簡単そうで難しいことです。
このところ全豪オープンテニスをやっているので、時々試合を見るのですが、フェデラーは自然体…というか余分な力が抜けているのがよくわかります。
最近、錦織選手もよく似たような感じになってきて、力みがなくなったか…と。
そうすると格段に進歩するのですね。
変に力が入るとうまく能力を発揮できないので、力を抜くことはとても大切です。

ピアノを弾く時もそう。
難しいフレーズを弾こうと思うと、却って力が入ってしまってよけいうまく弾けないことはよくあること。
それも練習を積むと、指が馴染んできて、緊張がなくなり力が抜けた状態で弾けるようになるわけです。
力みを感じなくなるまで練習することが大切だと痛感しています。
若いころはよく肩がこっていましたが、それはやはり余分な力が入っていたからだったのでしょう。
最近、ピアノを練習して肩こり…ということはなくなったように思うのです。
慣れない難しいフレーズを弾く時は、最初のうちこそ苦労しますが…。

ところが、ピアノを指導していて一番難しいのが、この脱力を理解してもらうことなのです。
力を抜いてと言うと、必要な力まで抜いてしまって、フニャフニャ…。
体の中のことで、具体的にこの筋肉をこうして、とか言えないので、自分で体得してもらうしかないのですけどね。
私自身は、ある時期、意識的に脱力をするようにして、なんとなくわかるようになったのですが…。
今日もレッスンでしたが、いつもどう伝えるか悩んでいますね。