三浦しをんさんの小説ですが、おもしろかったです。
辞書の編纂にかけた人々の物語、というと、なんだか堅苦しい感じ。
ことばに魅せられた人々の物語、といった方がいいかな?
笑えるけど、ちょっとせつなくて、しかも後味がいいです。
学生時代、「室町時代語辞典編修室」というところで、校正のアルバイトをやっていた頃のことを思い出したりしました。
ここに描かれているように、辞書を作るのには、気が遠くなるくらいの長い時間とお金と人の力が必要。
時代別国語辞典は戦時中からの企画で、編集室のカードはどれもセピア色で、裏紙を利用したものも多く、中には太平洋の島々が赤く塗られたものもありました。
辞典の第一巻が刊行されたのは、私が大学を卒業してからしばらくしてからだったと思います。
全部で20巻ほどの計画だったようですが、残念ながら5巻でおしまいになってしまったのは、三省堂さんの方針が変わったからなのでしょう。
この時代、辞書は売れない商品だからしかたないけど、ちょっとではあるけど携わったものとして、淋しさがあります。
そう思うと、16世紀にやってきた宣教師たちが、わずか5年で「日葡辞書」を作った情熱には驚かされます。
ことばの海を渡るための舟を編む。
もう少し真面目に校正のお仕事に取り組めば良かったと、ちょっと反省もしました。
辞書の編纂にかけた人々の物語、というと、なんだか堅苦しい感じ。
ことばに魅せられた人々の物語、といった方がいいかな?
笑えるけど、ちょっとせつなくて、しかも後味がいいです。
学生時代、「室町時代語辞典編修室」というところで、校正のアルバイトをやっていた頃のことを思い出したりしました。
ここに描かれているように、辞書を作るのには、気が遠くなるくらいの長い時間とお金と人の力が必要。
時代別国語辞典は戦時中からの企画で、編集室のカードはどれもセピア色で、裏紙を利用したものも多く、中には太平洋の島々が赤く塗られたものもありました。
辞典の第一巻が刊行されたのは、私が大学を卒業してからしばらくしてからだったと思います。
全部で20巻ほどの計画だったようですが、残念ながら5巻でおしまいになってしまったのは、三省堂さんの方針が変わったからなのでしょう。
この時代、辞書は売れない商品だからしかたないけど、ちょっとではあるけど携わったものとして、淋しさがあります。
そう思うと、16世紀にやってきた宣教師たちが、わずか5年で「日葡辞書」を作った情熱には驚かされます。
ことばの海を渡るための舟を編む。
もう少し真面目に校正のお仕事に取り組めば良かったと、ちょっと反省もしました。