「幽霊」はイプセンの最高傑作だといわれていますが、台本を読んだ限りでは、ぜんぜん面白く感じません。
なんか古臭くて、登場人物はみんな自分勝手で、どうにもこうにもなんない。
大丈夫なの?これ?
台本を読んだ時の、偽らざる感想でした。
ところが、あらまあ。
面白かったんですよね、これが。
森新太郎マジックでしょうか?
勢いのある演出家の手にかかると、古臭い台本も新しい顔を見せてくれます。
まず、なんとも現代的なセット。
まるで能舞台のような橋がかりのある真四角な空間に不思議な形のソファーと盆栽のような観葉植物。
古臭い貴族の屋敷の書斎、のはずなんですが、斬新。
でもね、舞台全体を白い布がラッピングしているみたいになっていて(天井も斜めに覆っている)、閉鎖的で暗く息苦しい雰囲気はちゃんと伝わってきます。
衣装も現代的です。
主演の安蘭さんは、全身真っ白。
オフタートルの白いロングセーターに、白いサブリナパンツ。ローヒールのバレーシューズ。
すごく素敵でした。
そんな無垢なイメージで、ドロドロした内面の女性を演じるのです。
女の人って怖い。でも、かわいそう。
知的で意思の強い未亡人の顔と、愚かで脆い母親の顔を、声色を使い分けて演じる安蘭さんに、すっかり感情移入してしまいました。
さて、台本を読む限りでは、笑いの要素なんて全然ないのですが、笑っちゃうんですよね、これが。
その理由は、あまりにも過剰な役者の演技。
ドタバタなの?と思うくらい。
舞台を牽引するのが、牧師役の吉見一豊さん。
このなんともいやらしい偽善に満ちた人物を生き生きと演じています。
笑いながら「ほんとこいつやな奴!」と思わせてしまう。
「あまちゃん」のリーダーだった松岡茉優ちゃんも、したたかな女の子役を好演していました。
それから、息子役の忍成修悟さんも熱演でした。
うん、なかなかおもしろかったです。
さて、客席には、いかにも元演劇青年という感じのおじさんがたくさん。
年配のご夫婦が多かったように感じました。
こまつ座の「イーハトーボの劇列車」とよく似た感じの客席です。
休憩なしで約2時間です。
なんか古臭くて、登場人物はみんな自分勝手で、どうにもこうにもなんない。
大丈夫なの?これ?
台本を読んだ時の、偽らざる感想でした。
ところが、あらまあ。
面白かったんですよね、これが。
森新太郎マジックでしょうか?
勢いのある演出家の手にかかると、古臭い台本も新しい顔を見せてくれます。
まず、なんとも現代的なセット。
まるで能舞台のような橋がかりのある真四角な空間に不思議な形のソファーと盆栽のような観葉植物。
古臭い貴族の屋敷の書斎、のはずなんですが、斬新。
でもね、舞台全体を白い布がラッピングしているみたいになっていて(天井も斜めに覆っている)、閉鎖的で暗く息苦しい雰囲気はちゃんと伝わってきます。
衣装も現代的です。
主演の安蘭さんは、全身真っ白。
オフタートルの白いロングセーターに、白いサブリナパンツ。ローヒールのバレーシューズ。
すごく素敵でした。
そんな無垢なイメージで、ドロドロした内面の女性を演じるのです。
女の人って怖い。でも、かわいそう。
知的で意思の強い未亡人の顔と、愚かで脆い母親の顔を、声色を使い分けて演じる安蘭さんに、すっかり感情移入してしまいました。
さて、台本を読む限りでは、笑いの要素なんて全然ないのですが、笑っちゃうんですよね、これが。
その理由は、あまりにも過剰な役者の演技。
ドタバタなの?と思うくらい。
舞台を牽引するのが、牧師役の吉見一豊さん。
このなんともいやらしい偽善に満ちた人物を生き生きと演じています。
笑いながら「ほんとこいつやな奴!」と思わせてしまう。
「あまちゃん」のリーダーだった松岡茉優ちゃんも、したたかな女の子役を好演していました。
それから、息子役の忍成修悟さんも熱演でした。
うん、なかなかおもしろかったです。
さて、客席には、いかにも元演劇青年という感じのおじさんがたくさん。
年配のご夫婦が多かったように感じました。
こまつ座の「イーハトーボの劇列車」とよく似た感じの客席です。
休憩なしで約2時間です。