茶々日和~まったりしましょ~

愛犬茶々(Mダックス・メス)とのまったりした暮らしと、趣味の観劇記です。よろしくお願いします。

「マタハリ」または、劇場について

2021-06-21 22:02:00 | 舞台・コンサート
昨日、半年ぶりに劇場へ出かけてきました。
この梟のいる劇場です。

梟は豊島区のマスコットキャラクターのようで、いろんな区の施設には、梟がいます。
池袋駅から程近いここも、区の施設。
豊島区は、「誰でも主役になれる劇場都市」をめざし、こんな立派な大階段のある区民センターをオープンさせています。
なんでも、「宝塚を呼べる劇場を作りたい!」というのが区長さんの夢だったそうです。

東京建物Briillia HALL。
こちらがエントランスですが、なかなかインパクトのあるポップな色遣いのタイルがびっしり。

1300席規模の劇場というと、私だと、日生劇場がまず思い浮かびます。
そう、結構大きなホールなのです。
ただし、ここはあくまで「区民センター」なのでした。
日生劇場の無駄に広いエントランスやロビーのような、非日常を演出する豪華さはありません。
そして、今回は3階席だったのですが、これが本当にひどい。
傾斜が急で、前席との間隔が狭く、座席も小さいのです。
しかも最悪なことに、転落防止の柵がちょうど目の前!を横切っていて、どうやって舞台を見ろというの?の状態。
主催者さんは、一度ちゃんと座席に座って観劇してください。
B席たって9000円もするのに、酷すぎます。
詐欺みたいな席です。
視線をあちこちと動かすのがめんどくさくなって、半分くらいは目を閉じて、歌だけ聞いていました。
その音響も、奥行きがなく、天井が馬鹿高いつくりのせいか、ちゃんと音が響いてこないのです。
1階席は、音が回って何歌ってるんだか聞き取れないというし、最悪!です。
エントランスやホワイエも手狭で、まだ新しい施設なのでとても綺麗なのですが、それだけ。
ポップなタイルでさえ、なんだかわちゃわちゃして見えだす始末でした。

区民ホールだから、こんなもんでいいと舐めてませんか?
3階席の座席は、絶対改修すべきレベルだと思います。

さて、上演されていたのは、ミュージカル「マタハリ」です。

星組のトップスターだった柚木さんが初演でもマタハリを演じて好評で、今回は再演ということになります。
ちなみに、初演は私は観ていません。

お隣の席の方から、どなたのファンですか?と尋ねられたのですが、返事に困ってしまいました。
私、あっきーファンですから。
そういう意味では、加藤和樹さんのファンってことになるのでじょうか?
席の近くの若いお嬢さん方は、東啓介さんのファンが多かったようで、熱く愛を語っていました。
私も、あっきー友と、こんなふうに熱くあっきー愛を語っていたこともあったなぁと、懐かしくなりました。
あっきーも、デビュー20周年。
はるか昔のことです。

「マタハリ」は、一時間半近い一幕めが少し長すぎて途中退屈しました。
目の前の柵で集中できなかったのも原因だと思います。
それから、よくよく考えたら「国のために命を捨てる」というのは、私には全く受け入れられない思想でした。
だから、周囲の嗚咽にスーッと冷めた感じになりました。
2幕目になって、展開がスピーディーになると、少し楽しめるようになりました。
大きな力に弄ばれながらも、自分の心に正直に生きたマタハリの姿には、素直に涙が流れました。
最後の明るい空色の中に立つマタハリの笑顔に救われました。

だから、もう一度ちゃんと観たいという思いはありますが、この劇場はちょっとなあ、です。

劇場ってものすごく大切なんだと、図らずも気付かされた「マタハリ」でした。
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