この頃Amazonプライムで是枝作品をチェックして、まとめてみています。私には、むかしから本でも音楽でもハマると集中して見聞きする癖があります。
あらすじとか
「誰も知らない」「幻の光」の是枝裕和監督が、年老いた両親の元に久々に集った家族の情景を静かなタッチで切り取り、人生の喜びと悲しみを浮かび上がらせたホームドラマ。
ある夏の日、元開業医の横山恭平とその妻とし子が2人きりで暮らす家に、次男の良多と長女のちなみがそれぞれの家族を連れてやって来る。何気ない団欒のときを過ごす横山一家だったが、この日は15年前に亡くなった長男・順平の命日だった……。
2008年製作/104分/日本
配給:シネカノン
配給:シネカノン
それぞれ考え方がバラバラな家族。まあ違って当然と言えば当然なんですが、お互いに隠しているその辺を様々なエピソードからえぐり出すのが是枝監督です。例によって大きなストーリーの展開とか主人公の活躍なんてのは全然ない映画です。
でも、この作品は家族一人一人の怒りや憎しみ悲しみ、喜び笑い優しさ、そんな感情を丹念に描いていきます。重なりあいもつれる感情。得に医者の妻に見えない希林さんの演技が素晴らしい。ほんの短いセリフやしぐさで、複雑な感情を表現できる。まさに名演技です。
主演は阿部寛ということになっていますが、出演した家族全員が主演のような映画でした。思えば人生は、人それぞれが主人公なんだなーと教えてくれます。
ところで、この映画は背景の音楽より生活音がいろいろと出てくるのですが、生活感を高める働きをしています。その辺を気にしながら見るのもいいかも。
この映画料理に例えるなら、懐石料理の八寸かな(^^;
浮気がばれてしまった男のバツの悪さに、知っていてもしたたかな女に、さもありなんです。
何気ない日常を描かせたら、この監督の右に出る者はいないでしょうね。勿論DVDは即買いしました。
原田芳雄との樹木希林の絡みが素敵ですね。
むかしは冒険活劇が好きだったのですが、この頃はこの手の映画にハマっています(^^;