◎ヨニ・ムドラーな一か月
(2015-03-07)
女優の杉本彩さんは、20代の頃から死にかけている子猫を保護して里親に出すという動物保護活動をずっと続けてきた。最近では、震災のトラウマを抱えるペットを引き受けて、育ててくれる人をそのブログで探す活動もやっていたという。ペットと言っても大体猫のことではないかと想像される。
彼女によると震災のトラウマを抱えるペットは、最初は目が怯えていて、心を閉ざして部屋の隅っこで身動きしないのだが、飼育をつづけているうちに、精神的にも落ちついて、安定していき、表情もやわらかくなり、最後は無防備な状態で眠るようになるそうだ。
(出所:日経ビジネスオンライン2015年3月6日版記事『「震災のトラウマを抱えるペットに光を」』
子猫は生後一か月は目が見えないので、母猫のそばを離すことはできない。つまり子猫は耳だけで聞き守る冥想生活を生の始めの1か月過ごすことになる。こうしてヨニ・ムドラーな一か月を過ごした後、眼が開いて世に出る。つまり猫ちゃんたちは生れながらのクンダリーニ・ヨーギなのだ。
その着目すべき能力には2種ある。
一つは死人も躍らせるようなある種の人間へのコントロール能力があること。
もう一つは霊を追うことである。
いずれも大クンダリーニ・ヨーギ出口王仁三郎が言及しているところだが、霊を追うことについては、かわいらしいその仕草とアンバランスな忿怒の表情が、虎や閻魔大王、不動明王などと似ていることに思い当る。何でもありの霊の世界で霊を追うにはこういう表情をしていなくてはならないのだろう。
一匹の猫は一年で37匹に増えるという、ネズミ算も真っ青な繁殖力。その多くはいろいろな形で亡くなるのだろうが、あまり猫に負荷をかけたり自分勝手な期待をしてはいけないが、「猫は家を守る」というのは、あることだと思う。