◎日中関係予言
(2015-06-19)
笹目秀和の栄枯盛衰観は、独特に見えるが、四書五経の易経に見える栄枯盛衰観であり、独特とは言えず、中国の正統的なものごとの栄枯盛衰観と言える。
この本は1983年の著作であり、日中国交正常化まもない頃であるが、既に人災である中国の共産主義支配の反作用(赤化刧の悪影響)が終わらないのに文明や人口を衰亡させる大災害(掃滅の刧)がやがて起き、これに続く文章では中国人口の三分の二が減ずるなどということまで書いている。
日中関係も相互に外国を巻き込んで世界大戦までいかないと終わらないと見ている。尖閣とか中国人ハッカーとか中国移民とか話題に上らない日はないが、本当の日中雪解けの気運はそこまでいかないと具体化しないのかもしれない。
※刧とは三種あり、いずれも人災のことである。
※小混沌とは、超長周期の時代の見方で、混沌が収まる時代と荒れる時代が繰り返す周期の中で、荒れる時期のこと。
(文中の本国とは中国のこと)
『その乱の極まるところは即ち小混沌である。赤化刧がいまだ終らないのに掃滅の刧が起きてくる。
この刧は本国一国だけでなく、外国も兼ねあわしている。此れは彼は服さず、彼を殲滅しなければならず、彼は是れに服さず、是れを掃滅しなければならず、彼我の勢力を以てしては対抗できないので、彼は外国を誘い、是もまた外国を誘い、お互いに外国と結託して、中外の戦を出現させている。
中日外交の如きは、即ち是れが現象である。しかも亦行程は始まったばかりでまだその極に至っていない。
いま協定すということがあっても、その患(わざわい)は止み難く、政府は抵抗する意志なきも、人民は故意に極力争っている。権力のないものが、あくまで極力争うことを欲し、権力のあるものは、あくまで無抵抗を欲し、両者合せず、即ち是れ数と運の関するところであり、この刧がひとたび始まると、数年にして平静になるというものではなく、必ずや世界大戦にまで発展し、小混沌の極点にまで達する、それで是れを掃滅の却というのである』
(ストップ・ザ・富士大爆発/笹目秀和P154-155から引用)