弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

事務所開設12年目!
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弁理士の日記念企画 知財業界でホットなもの ~「知財コンサル」なるもの~

2016年07月01日 09時16分55秒 | 実務関係(著作権・価値評価・周辺業務)
さて、本日は「弁理士の日」ということで2本立て。

完全に“後出しじゃんけん”での企画参加
…だって知ったのが今日なんだもの。

なので後出しの利点を最大限活用すべく、他の方々の記事を“ブログサーフィン”。

やはりというか、
・AIと知財(AIを活用した審査とか、弁理士に代替するAI、とか)
・ベス○ライセンスとU田氏のゼロ円商標出願乱発
の2テーマが人気。
確かにこの2テーマは、当職もこれまでに何回か扱ったことがある。

そこで今回は敢えて裏道。というか、業界内的には結構喧伝されている

「知財コンサル」なるもの

についてちょっとだけ。

いつからだろうか、
おそらくは大量合格時代に弁理士が増加し、特許出願件数が減少して
経営環境の悪化が騒がれるようになってから、
“出願で食えないならコンサルだ”
と言わんばかりの動きが出てきた。

「弁理士知財キャラバン」とやらを弁理士会が事業として立ち上げ、
“知財経営コンサルティングのスキルを持った弁理士”を派遣している。

弊所もそうなのであんまり言えないけど、
「知財コンサル」を殊更売りにする事務所も増えてきている。


正直なところ、
「なんでいまさら?」という思いで見ている。
コンサルマインドをもって知財業務に取り組むことはいわずもがな重要なわけだけど、
“これまでなんでやってこなかったの?”と。
出願業務が専権業務だからそれ以外に敢えて手を出す必要がなかった、
といえばその通りなのだろうけど、

今までは手厚く保護されてきた仕事だけやってれば良かったけど、
これからはそうもいかないからコンサルしまーす!
なんて人の言うことに、どれだけ聞く耳もつものだろう?

口先だけでコンサルコンサルいっていても、
或いは研修なんかである程度手法を身につけても、
結局マインドセットがコンサルタントになっていなければ
ただの「知財営業」で終わっちゃうんじゃないの!?
例えば財務諸表の一つも読めないで競争戦略語っても無理なんじゃない?と思ってしまいます。

自戒も込めて書くけれど、
本当に経営に資する提言を知財の知見に基づいて行うためには、
“自分は知財の専門家なので他の分野のことは…”という逃げ道は絶つべき。
顧客折衝の入り口が知財でも、出口が財務なり物流なり、ということはしばしばある話。
自分だけで解決できないなら、チームを組んで解決手段を提示すべき。


※特定の弁理士を念頭に置いて書いているわけではありませんので
 同業の方々、どうかお気を悪くされませぬよう。






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5年目。

2016年07月01日 07時56分35秒 | イベント告知・挨拶・宣伝 ほか
おはようございます。
梅雨らしいムシムシした空気の湘南地方です。

さて、
あさかぜ特許商標事務所は本日で開業5年目を、
株式会社モーニングブリーズは同じく開業3年目を

それぞれ迎えることができました。

ひとえにお付き合いいただいている皆様のおかげです。
謹んで御礼申しあげます。

ここ最近、前職の同僚や前々職の同期、
大学の同級生や中学高校の同期など、
自分の足跡を振り返るきっかけになる邂逅が重ねてありました。

単に昔を懐かしんでくだをまくような再会ではなく、
みな現在進行形で前を向いて時代を作って行く気概に満ち溢れている。
それを全面的に表に出す奴もいれば
飄々としながらも心中で獣を育てながら爪を研いでいる奴もいる。

我が身を振り返ってみれば、
独立したことがきっかけで発見した自分の力もある反面、
もっとできると思っていたことが意外とだらしなくずるずるといってしまう面もあり、
順風満帆とは程遠いですがなかなか味のある航路を辿っています。
また何年か経っても、昔の仲間たちと堂々と再開できる、
そんな生き方をしていたいと思います。

今の仕事は、自分の能力を高めることが比較的提供サービスの品質向上に
直結しやすい仕事だと思います。
それゆえ、快感と落胆の振れ幅もかなり大きいです。
やっていることは地味に見えますが内心結構ドラマティックです。
より快感を味わえるために、日々の鍛錬を積んでいきます。

経営環境も、わずかこの4年の間でも大きく変動しています。
法改正が頻繁にあるのはこの業界の宿命であるとして、
ユーザさまの知財に対する考え方はポジティブな方向に変わっていると思います。
一方で、従来専門業務であった手続がコモディティー化する傾向にあるのも事実です。
これはつまり、多くの企業さまにとって
「知財は経営の"必須科目"」という意識が徐々に定着してきた、
という証でもあり、歓迎すべきことです。
そういった中、我々のような事務所がどう「お役立ち」を提供し続けていくか、
軸はブレずに手は変える、という意識を持って
新商品・新サービスを意欲的に開発/提供していきたいと考えています。

5年目の歩み出しにあたり、
決意表明、というほどのたいそうなものではないですが、
思うところを書き記してみました。

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