弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【書評(19-09)】「国際線機長の危機対応力」

2019年04月09日 08時54分05秒 | 書評
こんにちは!
快晴!な@札幌です。

今日から出張。花粉は確実に飛んでいないはずなのに、、、鼻はなぜかズルズル。

さて、月5冊ペースは到底無理な状況の書評。
今日は掲題の一冊。高校同期K君のFB書き込みを見て購読。

旅客機の常識的な事実にちょっと驚かされる面もあるものの、
ことパイロットに限らず通用するであろう「金言」をいくつか得られました。

1)“機内アナウンスにはいくつかの鉄則がある。その第一は、正直に事実を伝えるということである。”
 -当たり前に思えて、躊躇しがち。「炎上対策は初動が大事」というのに似ている。

2)“自分の頭で考えていない訓練生の特徴は、何かをする時の「根拠」である。ある操作をした、あるいはしなかった時の根拠を聞くと、「誰々に教わりました」とか「先輩が言っていました」とか、人に答えが行き着く。”
 -学ぶ過程において、他者に対する敬意を持つことは大事だと思うけど、その後その「庇護」から離れて自分でやるとなったときに、その知恵や知識を本当の意味で自分のものにしていないから「根拠」を答えられない、ということだよなー。

3)「部分情報問題」と「完全情報問題」の一節。
 「部分情報問題」=ある問題を解くのに、必要な情報の一部が与えられない問題、「完全情報問題」はその逆、という前提で。
 “ところが、たまたまこの類推した情報が、事実と違うことがある。類推した情報が事実と違って事故になった場合、思い込みといって非難される。その一方で、じつは日常業務のほとんどが、類推によって足りない情報を補っているからこそ、実行できている事実は忘れ去られている。”
 -日常取り組む課題のほぼすべてが「部分情報問題」。明らかになってない情報を無意識に類推して日々解決していっているわけで。とはいえ欠缺している情報の量や質によっては解決には熟していない場面もあり。見切り発車のリスクを取らないことはできないんだよな、と。

全く違う職種の熟練者の方のお話に触れて、共感できる部分があることにはとても意味がある。
業界独自の課題って実は一部分で、多くは「人と何かをやるとき」の課題なんだよな、と実感。
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