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死海文書、クムラン宗派、エッセネ派  RJ人気記事

2024-12-21 23:45:10 | 自己紹介・人気記事


マサダの要塞(ユダヤ民族最後の砦)


ローマ帝国とユダヤ民族が2回に渡る死闘、第1次ユダヤ戦争(AD66-70)、第2次ユダヤ戦争(AD131-135)。 ローマ帝国の勝利で終わり、あまりに激しかった戦いに、ローマ帝国はイスラエルの地からユダヤ民族を追放。 

以後ユダヤ人は国家を持てず第二次大戦後の1948年のイスラエル建国まで、約2000年間、世界を流浪の旅。 ローマ帝国はユダヤ人たちがイスラエルの土地に戻ってこれないよう、このイスラエルのある地方をパレスチナと命名。



パレスチナとはペリシテ人の土地という意味で、ユダヤ民族がイスラエルの土地に入植するまではペリシテ人(フェニキア人)が住んでいました。 

ペリシテ人は地中海での貿易で栄えた海洋民族(フェニキア人)。 ローマ帝国vsカルタゴの戦いは有名ですが、カルタゴもフェニキア人。


  


死海文書が発見されたクムラン洞窟



・死海のほとり【死海文書】 【クムラン】 【エッセネ派】
https://www.youtube.com/watch?v=EpOHgMtB7gM

・絶対公表されない人類の秘密!?死海文書に隠された驚愕の歴史
htps://www.youtube.com/watch?v=Zm2vIWoWrT4

・【衝撃】死海文書とは一体!?発見の経緯からその謎に満ちた内容からの新事実とは!?(まとめ)
https://www.youtube.com/watch?v=Vv6GorYs1tQ

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=EpOHgMtB7gM

 

 

エッセネ派は、ユダヤ教の一派です。 ヨセフス著『ユダヤ戦記』の第二巻には、エッセネ派についての詳しい記述があります。 

それによれば、彼らは他の宗派にまさって互いに愛し合い、快楽を悪としてしりぞけ、節約を重んじ、富を軽蔑し、財産の共有制を守って、厳格な規律のもとに共同生活を営みました。

 

新たに加入を希望する者には三年に及ぶ試験期間が課せられ、それに合格して初めて入会を許されました。

 

このように文献の上だけで知られていたエッセネ派は、死海西岸のクムランで死海文書が発見され、さらにエッセネ派が共同生活を営んでいた所と思われる大きな遺跡が発掘されるに及んで、にわかに現実味を帯びてきました。

 

1947年に、羊飼いの少年が行方不明になった羊を探していて、岩山の洞窟の中から、細長い壺に収められた羊皮紙の巻物を発見しました。

それがきっかけで約500本もの巻物が見つかり、紀元前ニ、三世紀頃に作られた写本であることが分かりました。

 

内容は、旧約聖書のイザヤ書、詩編などで、現存しているこれらの写本としては世界最古のもの。

そしてこれが世に名高い死海文書であり、戦争か何かの危険が迫ったときに、エッセネ派が洞窟の中に隠したのであろうと考えられています。

 

 

 

(関連情報)


・キリストとは
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7d0a413a8e920e0ffe2ab0550c74becd

・マグダラのマリア伝説
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/42c0ec961690206862674dc4aba180f0


・アメリカの歴史ー14 ドイツ系移民

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/15a7f400915e2a71d0fc0c3a51d03cac

 

 

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ロスチャイルド財閥ー355 アメリカの歴史ー14 ドイツ系移民

2024-12-21 22:19:46 | 国際政治・財閥

ロスチャイルド財閥ー354 アメリカの歴史ー13 イギリスからの移民
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/de61f4da665308b114fbb4d7db63985d

からの続き

 

ドイツは、実に六百万人という最大の移民の数をアメリカに送り込みました。十九世紀のドイツも人口爆発を経験したが、当時の都市工業は農村の過剰人口を吸収できず、おびただしい海外移民が出た。

また一八七一年にドイツ帝国が成立するまで、ドイツは政治的に分裂していたから、ドイツ人が他の邦へ移住する割合は少なく、その結果、ドイツ人の遠距離移住は海外へ向かうという事情もあったのである。

 

ドイツ系移民は、アメリカ中西部の農業地帯に向かう者が多かった。 勤勉なドイツ系農民はアメリカに新しい農法を導入し、荒野を生産的な農地に変えた。 また多数のドイツ系民が都市居住者になり、ドイツ風の文化と生活様式をアメリカに伝えた。

セントルイス、シンシナティ、ミルウォーキーなどは、特にドイツ的色彩の都市として知られている。 一八六〇年、ニューヨークには十万人のドイツ人がいた。

 

都市のドイツ人は様々な職業に従事した。 多くの富裕な商人やビジネスマン、そしてプロフェッショナルがいたが、多数は大工、石工、ペンキ工、鍛冶屋、仕立て工、靴工などの熟練職人だった。

特にビール醸造業は、完にドイツ人の職業になったため、セントルイスとミルウォーキーはビール醸造の中心となり、今なおパプスト、ミラー、シュリッツなどの銘柄が当時のドイツ人の貢献を示している。

 

こうしたドイツ系の人々は、アメリカ労働運動に力を加えた。 一八四八年の三月革命の敗北後に亡命してきた『フォーティ・エイターズ』、ビスマルクの社会主義鎮圧法による亡命社会主義者など、ドイツ系移民はアメリカの社会改革運動に大きな影響を及ぼした。

二十世紀初頭、ヴィクター・バーガーは、ミルウォーキーのドイツ系住民を基盤に、社会党から連邦議会に当選している。

 

*三月革命とは、フランス革命のあおりを受け、ドイツ・オーストリアで起こった革命と混乱。 三月革命によりオーストリアのウィーン体制は崩壊し、メッテルニヒはドイツに移住した。

 

・ロスチャイルド財閥ー9 ウィーン体制
 https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/bdb88089d7be05f04ad603f308e78bfd

・ロスチャイルド財閥-8 N・M・ロスチャイルド&サンズ  https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/251288d5f7831aabc04a9f9e8dc1fdd8

 

 

**このフォーティ・エイターズでアメリカに移民してきたプワー・ホワイト(貧国白人)が、エルビス・プレスリー、ゴールドマンサックスの創始者マーカス・ゴールドマン:貧しい牛飼い、トランプなどの先祖、他多くのドイツ人。
 

ご存じカール・マルクスもドイツ人で、ドイツ人は社会主義者、共産主義者が多い。 ヒトラー率いるナチス党=国民社会主義ドイツ労働者党である。

ちなみに、トランプも調べてもらったら分るが、元々はリベラル左翼。 思想転換して極右になった。 

実は、ネオコンのゴッド・ファーザーと呼ばれるアービング・クリストルも、元々はド左翼のトロッキスト(国際共産主義者:コミンテルン)。

 

ロスチャイルド、ロックフェラーも実は社会主義的で共産主義国の中国やロシアに資金援助をしている。 トランプも北朝鮮やロシア好き。 

ネオコンと新自由主義は、ロックフェラーが創った私立総合大学のシカゴ大学が源流で、シカゴ学派と呼ばれる。

 

ネオコンと新自由主義、そしてシカゴ学派 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fc4a07c265d5a4f83907851bb963d497

 

日本は資本主義国家の中で、社会主義で成功した唯一の国と呼ばれるが、実は資本主義体制であっても知らぬ間に横並びの、まるで社会主義のような国。 

 

ドイツと日本とユダヤは似ている。 思想的には歴史だろうけど社会主義。しかしもう一つの顔は戦闘民族。 日本の武士道とドイツの騎士道。ドイツは古代から傭兵。 

日本もドイツもユダヤも、戦争ばかりしており、社会主義的なくせに、お金好きでお金に価値観置き過ぎと言う、科学技術好きの奇妙な民族。

 

 

 

そして、ユダヤ教・キリスト教も、クムラン洞窟の死海文書で明らかになったように、元々はエッセネ派の、思想は完全な社会主義・共産主義。

 

・エッセネ派  クムラン、死海文書
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/0c2627d0af1753872065bdb02ebc6992

 

 

 

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・ロスチャイルド財閥-111 国際金融財閥の序列
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ロスチャイルド財閥ー354 アメリカの歴史ー13 イギリスからの移民

2024-12-21 19:40:09 | 国際政治・財閥

ナポレオン戦争以後の一世紀間にヨーロッパからアメリカに移住した者のうちの四分の一は『イギリス』からの移住者だった。このうち、ほぼ半数のアイルランド人は別に扱う必要があるが、十九世紀においてもイギリスはアメリカ国民の形成に大きく寄与し続けるのである。

イギリスからの移民を特徴づけたのは、工業的職業の者が多かったことである。特に不況期の失業は移民を促した。 ジョン・フォード監督の名作『わが谷は緑なりき』は、美しい自然と暑い人情のウェールズの炭鉱町で、昔かたぎの父親に従う一家が、不況とストライキの中で引き裂かれていくさまを描いたものであある。

 

多くのイギリス系移民がアメリの農場に定住した。 一九八〇年、合衆国におけるイングランド生まれの二〇%は農業に従事していた。

またイギリスの熟練工は、アメリカ産業で引く手あまただった。 文化的にもイギリス系移民は恵まれていた。言語も宗教的伝統も同じだったから、彼らは『見えない移民』と呼ばれて、特有のエスニックな文化をあまり発展させず、急速にアメリカ社会に吸収されていった。

 

しかし、アメリカの工業が急成長を遂げた十九世紀末になると、彼らの熟練はもう必要でなくなり、経営者はイギリス系労働者を敬遠するようになった。

彼らは高賃金に固執し、また労働運動にも熱心だったし、故国の伝統的な技能に固執しようとしたからである。

 

こうして、イギリス系労働者はアイルランド系や南・東ヨーロッパからやってくる『新移民』に、その職を譲り渡すようになるのである。

 

 

 


Google、分割要求を拒否 Chrome標準搭載見直しへ

2024-12-21 19:29:26 | AI・IT・サイバーセキュリティ・メタバース・NFT・ゲーム、



【シリコンバレー=渡辺直樹、ワシントン=八十島綾平】

米グーグルは20日、インターネット検索が反トラスト法(独占禁止法)に違反していると認定された訴訟を巡り、自社の改善案を裁判所に提出した。

ネット閲覧ソフト「クローム」などを各社のスマートフォンに標準搭載することを見直す。独占状態の解消に向けて米政府が求めた事業分割を拒否した。

 

 

グーグルは検索で世界シェアの9割、パソコンやスマホの閲覧ソフトで7割を握る。

ワシントンの連邦地裁は8月、反トラスト法に違反しているとの判決を出した。原告の米政府は独占の解消に向けた是正案を11月に裁判所に示し、クロームやスマホの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の売却などを要求していた。

 

グーグルにも改善案を求めていた。地裁は両者の案を検討し、最終的な是正策を来夏までに決める。

グーグルの改善案は対価を支払って自社の検索サービスや閲覧ソフトを各社のスマホなどに標準搭載する契約を減らすことが柱だ。複数のサービスや製品を組み合わせて顧客を囲い込むビジネスモデルを見直し、他社が参入しやすくする。

 

政府案が採用されれば収益の柱であるネット広告の減少に直結し、経営に大きな痛手となる。

グーグルの改善案は政府案を拒否し、事業売却など会社の骨格の見直しには踏み込まない内容だ。グーグルは提出した書類で政府案を極端な措置だとして批判し、技術革新を阻害しないようにするべきだと訴えた。

 

グーグルの訴訟はトランプ前政権時代に始まり、バイデン政権に引き継がれた。巨大テクノロジー企業に対し、独禁訴訟で厳しく対峙してきた路線をトランプ新政権が修正するかが焦点になる。

 

 
 
 
 

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

 

 

佐藤一郎のアバター
佐藤一郎
国立情報学研究所 教授

 
ひとこと解説

ウェブブラウザの高機能化により、ウェブブラウザがOSのように多様なアプリケーションの実行基盤となっていおり、ウェブブラウザはOSという位置づけになる。

それで思い出すのはマイクロソフトと司法省の反トラスト訴訟である。

当時、マイクロソフトは地裁では分割判決となったが、控訴審では巻き返し、分割不要に持ち込んだ。

しかし、その訴訟を通じて、マイクロソフトは大きく力を削がれることとなった。米国新政権の動向を含めて、今回のグーグルと司法省の反トラスト法訴訟は行き先がみえないが、グーグルのビジネス競争力は下がることはあっても、上がることはないのではないか。

引き続き、動向に注目すべきだ。

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山崎俊彦のアバター
山崎俊彦
東京大学 大学院情報理工学系研究科  教授
 
ひとこと解説

Gmailのサービス開始は2004年、Google mapは2005年、Google docsのもととなるWritelyというサービスをもつUpstartle社を買収したのが2006年(同年内にGoogle Docs & Spreadsheets提供開始)、Googleカレンダーも2006年。

当時、「業務のすべてがブラウザで完結する」と想像できていた人は世の中にどれだけいたでしょうか。

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ビッグテック

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日経記事2024.12.21より引用

 

 

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