魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

豹変2

2009-03-07 11:15:03 | ママになれるかな編
でた~!
夫の
「やってやってるのに」

これも喧嘩の原因のひとつ。

わたしも黙ってなくて
「じゃあ言わせてもらうけど」

妊娠してから8ヶ月、いくらわたしが妊娠に関する本を読んで欲しいと言っても「そういうのはお前が考えてやってくれ」
子供の名前を考えてと言っても
「試験があるから、それ終わったらやる」

でも、ネット・オークションだけは睡眠時間削ってもやってるよねと。

別に、何が重要かをジャッジするのはその人だと思う。
だからわたしの体のことを考えたり、子供の名前を考えたりすることより、オークションが大事なら、それはもう仕方ないと思う。

確定申告のようなことは、夫がやればいい。
わたしは彼がやらないことをやっている。
それで何がいけないの?責められないといけないの?

自分はよくて、わたしはだめ。
「ジャイアンか、お前は

そうしたら反省していた。
別に、謝って欲しいとは思わないけど。
「子供の名前も考えるし、妊娠の本も読む。産後に備えて料理の勉強もしたいから、教えて」
と言ってくれた。

この人の好きなところは、改善するキャパを持っていること。
いつもここに落ち着いて終わる。

しかし今回は違ったのです。

口論の途中で
「子供の名前なんて俺が決めるんだ。お前の実家にいろいろ言われたくない」
と言われた事なのか
「すぐ実家に帰るとか言って、恥ずかしくないのか」
と言われた事なのか。
(わりと頭に来ていると、夫はすごいことを口にすることがあります。
長男様、で相当好き放題なことを言ってきたんだろうな、それが許されてきたんだろうな、と思います。)

夫が謝ってきてからも、なんだか怒りがおさまらないのです。

そして次の日の朝。

わたしはいつもと違うことに気づきました。

起きて、夫の朝の食事と支度を手伝うためにキッチンで用意をしていたのですが。

夫の顔を見たくない。
夫のためになにもしたくない。

そういう気持ちがこみ上げてきたのです。

いつもの口論でした。
でもいつもと違った感情が湧き上がってきた、というか・・・いや、夫への気持ちがまったくなくなってしまったのです。

夫が、始めてみる人みたいに見えました。
なんでわたし、この人と住んでるんだろう?結婚したんだろう?

あんなにひどい目に合わされたのに。
3回も別れて、破談にもなりかけて、捨てられかけたのに。

「なんでこんな人を信じられたんだろう?」

そういう気持ちが、生まれていた。

「何があっても夫が好き」

という、長年わたしのなかに絶対になくならずにあった気持ちが。
自分の身のように、夫を愛して大事に思っていた気持ちが、どこにもなくなってしまったのです

何をするにも、ベースにあったもの。それが夫への気持ちでした。
何があっても、絶対になくならないと思っていたもの。
それが、一夜にしてまったくなくなってしまったのです。

夫の顔を見たくなくて、食事を出したら寝室に戻ってベッドに入りました。
夫は顔を出して
「行ってくるね」
と出勤しました。

おかしい、なんでだろう、どうしたんだろう?
わたしはベッドの中で混乱しました。

考えても考えても、夫がわたしにしたこと、夫の両親がわたしにしたこと、そういうことが思い出されて、悲しくて、悔しくて、涙があとからあとから溢れてきました。

夫と結婚するにあたって、わたしのなかで
「この人を信じていいのだろうか?」
ハードルがありました。

それを越えられたのは、彼の優しさと、自分の彼への気持ちでした。
だけど、信頼というものはレンガを積むように、ひとつひとつ築いていくものであって、一日にして出来るものではありません。

夫との、1年に及ぶ結婚生活の中でようやく培われたものだったのです。わたしのなかで。

逆に、夫は自分のことを思い続けてきてくれたわたし、というものに全体重をかけて甘えてきます。
それはそうでしょう。だって、10年、あんなにひどいことをしても気持ちは変わらなかった女は、わたしくらいなものでしょうから。

とても傲慢に聞こえることだと思いますが、夫への信頼と、夫の私への信頼は、まったく違った経緯を辿っているものなのです。

あれだけいろいろあって、その上で信頼を築いてきたのに、それを当たり前だと思っている、夫の脳天気さに、怒りを感じたのです。

そして、前の彼女のことで嘘を突き通したこと。
これも許せませんでした
流産した直後、夫の嘘が分かり、追及した時に最後まで嘘をついたこと。
そうやって騙していて、信頼に値する人間なの?
そういう怒りもわいてきたのです。

夫が、憎くてたまりませんでした。

なんで、好きだっただけなのに、こんなに苦しまなくてはいけないのか?

そういう思いで頭がいっぱいになってしまいました。



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