「男子」と「女子」では、同じような経歴を過ごしたとしても、
性別によってずいぶんとその思い出や記憶が違うというの
は、ある程度成長してから気付くのですが、『永遠の出口』
は、女の子の小学生から20代になるまでの思い出を描いた
作品で、「男子」との違いがたいへん興味深い。
小さい頃から見たり聞いたり食べたりするチャンスを逃して
それが後悔するものであれば、「もうそれには永遠に出会え
ない」「一生ムリ」といういわば恐怖心というか強迫観念のよ
うなものにとらわれる、そんな女の子が、小学生時代のクラス
内におけるグループ行動の難しさに悩み、そして漠然と進路
に悩み、中学生になると恋や家族に苦悩し、ちょっとグレたり
もします。
そして高校生になり、バイトでの人間関係、家庭問題、進路に
振り回されるようになります。これは自分自身が定まっていな
い段階で定まっているように振舞うので結果あたふたしてしま
う、「10代症候群」とでもいっていいものなのですが、この背伸
びしている時期がなんとも甘酸っぱくそしてほろ苦く、どこか痛
痒い。
人格形成期に得たものと失ったものの得失点差が必ずしも大人
になったときの有利不利に働くわけではありません。
この時期を過ごす彼ら彼女らは、自分たちなりに精いっぱい無我
夢中に生きて、悩み、苦しみ、笑い、怒ります。
そんなことを、「男子」と「女子」の差こそあれ、思い出させてくれる
作品でした。
性別によってずいぶんとその思い出や記憶が違うというの
は、ある程度成長してから気付くのですが、『永遠の出口』
は、女の子の小学生から20代になるまでの思い出を描いた
作品で、「男子」との違いがたいへん興味深い。
小さい頃から見たり聞いたり食べたりするチャンスを逃して
それが後悔するものであれば、「もうそれには永遠に出会え
ない」「一生ムリ」といういわば恐怖心というか強迫観念のよ
うなものにとらわれる、そんな女の子が、小学生時代のクラス
内におけるグループ行動の難しさに悩み、そして漠然と進路
に悩み、中学生になると恋や家族に苦悩し、ちょっとグレたり
もします。
そして高校生になり、バイトでの人間関係、家庭問題、進路に
振り回されるようになります。これは自分自身が定まっていな
い段階で定まっているように振舞うので結果あたふたしてしま
う、「10代症候群」とでもいっていいものなのですが、この背伸
びしている時期がなんとも甘酸っぱくそしてほろ苦く、どこか痛
痒い。
人格形成期に得たものと失ったものの得失点差が必ずしも大人
になったときの有利不利に働くわけではありません。
この時期を過ごす彼ら彼女らは、自分たちなりに精いっぱい無我
夢中に生きて、悩み、苦しみ、笑い、怒ります。
そんなことを、「男子」と「女子」の差こそあれ、思い出させてくれる
作品でした。