路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

「隣の家の少女」ジャック・ケッチャム著 他

2019-12-13 | ★ほんの日常

久々の読書メモ。

ちょっと暗い気分の本を探していたら

こんなのを見付けたので早速読んでみた。

あのスティーブン・キングが絶賛する伝説の作品って触れ込みだから

相当なモノなんだろうと思ったら、本当に相当なモノでした。

気分が落ち込んでいる時などに読んではいけません。

 

 

このペンネームからして、怪しい。

「ジャック・ケッチャム」ってイギリスの絞首刑執行人に代々受け継がれる名前らしく、

ダラス・マイヤーという方のペンネームなんだとか。

このペンネームからして、物語が幸せなモノではない事を物語っているし

キング曰く、「輪縄は必ずぎゅっと締まり、無実の人ですらぶらぶら揺れることが多い」

って事なのだ。

 

 

この作品、とにかく救いがない。

実際に起こった事件を元に描かれた作品というからもっと驚きなのですが。

(1965年のガートルード・バニシェフスキー事件)

事実の方が結末もエグいので、まだ小説の方がマシなのかもしれません。

実写化されて映画にもなったらしいけど、

よくこの作品を映画にしようと思ったよなぁ。

しかし、日本でも似たような事件があったし

2007年当時日本では上映はされなかったらしいです。

 

 

世の中、間違いが起きるととことん間違いが突き進む形で

もしかしたら正しい世界なんかはじめから存在しないのかも知れない。

SNSで知り合った人に監禁されたりする事件が多発してますが

被害に遭ってるのはいつも少女ばかり。悲しくなります。

 

 

ケッチャム作品をもう一つ。

「地下室の箱」…これも事実を元に描かれている監禁モノなんですが。

(1977~1984年 キャメロン&ジャニス・フッカー夫妻事件)

こちらの方は脚色的で細かい設定等が違っている。

こっちもかなりダークサイドのお話。

もう、「ジョーカー」よりも怖かったかも。

なによりこのとんでもない話が実話なんだし。

怖いんだけど、ページをめくる手が止められない…そんな感じです。

因みに、この「地下室の箱」には猫さんが登場しますが、

作家のジャック・ケッチャム(ダラス・マイヤー)自身が猫好きとあって

友好的に描かれていて嬉しくなりました。

でも、まぁ救いはそこだけなんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 
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