翌檜の木がある公園には、四匹の猫がいる。
区別できない程そっくりさんの『白』が二匹と『黒』、
…その三匹の体の大きさの絵の具を混ぜて作った様な釜猫の『灰』。
白い猫は薄命と聞く。
飼い猫なら美しいのでちやほやされるが、野良ともなれば目立ち過ぎて生きにくいのかもしれない。
では、黒猫は長生きかと言うとそうでもないらしい。
ここの猫達の中で一番したたかで、常にご馳走にありつけるのは『灰』だ。
餌をくれそうな人の姿を見つけると、何処からともなく近付いて来るのはいつも『灰』で、
丸い目でじいっと見つめながら、鳴き声とも威嚇とも違う、
お腹の辺りから「ウ~ウ~ッ」と唸り声を響かせては念力で「ご飯!」と訴えてくる。
気迫に押されついついバックの中を探して手持ちの餌をあげていると、
『灰』が全て食べ終える頃に『白』と『黒』が匂いに気付いてやって来ても、餌は殆ど無い。
『灰』は、人との距離感が絶妙な猫なのだ。
餌を食べているからといって、触れさせない。
それに比べて『白』と『黒』は、始めから人に近付けないから、いつも餌にありつけないでいる。
この「翌檜公園」には猫の事務所でいじめに遭う、泣き虫の釜猫はいない。
明日は「檜」に成れないからだ。
善か悪か。時と場面で、明日には白にも黒にもどちらにも成り得る「灰」が、
本当は一番強いのかも知れない。
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猫の独立性と威厳を感じるのです。
周りの人たちがやさしくて野良が地域で生きている事が自然でいいと思えます。
飼えない私も野良ちゃんに名前をつけてごはんあげてます。
職場の近くで全部で2箇所で6匹。家のそばには野良がいない。
必ず朝8時前と夕方4時にくるトラちゃん 触らせてくれませんもう1年近くなるのに・・・。
駐車場の車の下にいる4兄弟。4姉妹?
一番先に自転車の音を聞き分けて鳴きながら迎えに来るちーちゃん。
なのに兄貴分のグレが先にご飯を食べるとすすっと引っ込む。三毛のミーちゃんはその次に堂々と食べる。
ちーちゃんそっくりの末っ子?クーちゃんは私がいなくなってから自分の分を食べるんです。
頭なでたりできません。いつか子鉄のようになでさせてくれるかな?
文章がクールでシャープで女性とは思えませんでした。私が猫が好きな理由は自由で独立した威厳をもっているからなのでrojineko-lilyさんのブログはご自身を含めて素敵に表現できる人と思いました。
貴方の事をちゃんと猫達は見てると思います。
種族も、国籍も、性別も、何もかも飛び越えて、
上下なく対等に、貴方を見てます。
路地猫に出会ったら、どうかこれまでと変わらぬ
見返りのない愛を注いであげて下さい。