久々に映画館で映画を観て来ました。
感想ついでに久々に絵を描いてみました。色鉛筆で。
本当は帚木蓬生さんの「閉鎖病棟」を読んだばかりだったので
鶴瓶さんも出てる事だし観に行こうかと考えていたのですが。
いや、そこは話題になってる「ジョーカー」観ておこうかと。
色々と物議を醸しだしている映画ですが、主人公であるアーサー(ジョーカー)が
精神病患者であるが故にどこまでが妄想でどこまでが現実なのかが
はっきりとしない演出になっています。
何度も何度も打ちのめされる映画です。
主人公に感情移入し過ぎると危険な気もします。
気になる点が多い為、何度もおかわりして観てしまうし、
ネットで感想をつぶやきたくなるお客さんが多いのが解る気がします。
それゆえに、興行収入もアップする作りなのでしょうねぇ。
フォアキン・フェニックスの壮絶な役作り(ダイエット)も怖いくらい
演出に力を貸しています。
髪型と体形と奇妙なダンスがイエス・キリストがゴルゴタの丘で貼り付けにされていく過程を
映画で観ているような気持になります。
ベースはアメコミ(バットマン)の設定ですが、抑圧された階級社会や暴力、差別意識、パワハラ…
何処かで誰もが見る現代の光景がちらつき、環境の及ぼす精神への影響など悲劇を見事に描き切っています。
罪と悲劇の持っていきようのない葛藤を感じる映画でした。
善良な子も置かれた環境によって、悲劇に見舞われると善良がゆえに犯罪者になっていく場合と
環境など関係なしに生まれる悪もある。
折角、映画館で見るなら気持ちの良くなる映画にすれば良かったけど
これはこれで、目を反らしちゃいけない映画な気がします。
口直しと言っては何ですが、吉田修一さんの「続 横道世之介」を読んで
世之介、最高!と、思う私である。笑。