穴にハマったアリスたち

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Go!プリンセスプリキュア 第01話「私がプリンセス?キュアフローラ誕生!!」

2015年02月01日 | Go!プリンセスプリキュア感想
【今年のプリキュアさん】



新しい年が始まりました。12年目となる今回、選ばれたキーワードは「プリンセス」。

歴代プリキュアの王族としてはルミナスさん、ミューズさん、プリンセスさん。
フィーリア王女やココナツ王子など、関係者に王族がいるプリキュアも多数。
全く縁がないのは、フレッシュやハートキャッチ組くらいでしょうか。

[追記]
 ご指摘貰いました。救国の英雄・タルトはんは王子様だった!
 ということは王族と無関係なのはハートキャッチさんだけですか。

そう思うと「プリンセスになる」という目標は、随分と低くも感じます。
もっとも春野さんの言う「プリンセス」とは、単なる職業的ステータスのことではないのでしょう。
タコ焼き焼いてる王女様なんて、王女様じゃないんですよ!(インドネシア王女に謝ろう)

「プリンセス」とは何を指すのか?はどこかで明らかになりそうな気はする。

■Go!プリンセスプリキュア 第01話「私がプリンセス?キュアフローラ誕生!!」

春野はるかさん13歳は、ノーブル学園にやってきました。
「13歳中学1年生」ということは転入生なのかしらとも思うのですが、いまいちはっきり言及されてなかったような?
まぁ公式サイトには一言も「第1話時点で」とは書いていないしな…。

ノーブル学園は全寮制。しかも麗しの相部屋二人部屋です。
気になる同室者のお名前は七瀬さん。
ちなみに春野さんの番号は「107-A」で、七瀬さんは「107-B」。
こういうのは名簿順で決まりそうなので、「春野」と「七瀬」が並びなのは納得なんですが、なんで「春野」さんの方が番号早いんだろう。
実はアイウエオ順ではなく、「HARUNO」と「NANASE」のアルファベット順なのかしら。

七瀬さんは三つ編み眼鏡の穏やかな方です。みゅうみゅう言いながら三つ編みを引っ張ろう。
4人目として期待は高まりますが、フェイク要員な気もする。OPに出てる黒姫の中の人とか言われそうな気もする。
コスプレして殴りかかったりはしなさそうなタイプですが、それがまた胡散臭い。

学園内を案内してもらいながら、春野さんの夢は膨らみます。
彼女の夢はプリンセスになること。
その一心で選んだと思われるこの学園、確かに実に優雅です。ごきげよう。ごきげんよう!

一方、七瀬さんの夢は絵本を作ること。とても素晴らしい良い夢ですね。
では春野さんの夢は?
問われて彼女は黙り込む。え、えっと、プリンセ…あ、タヌキ!

急に惑乱して逃げ出した春野さん、茂みにうずくまって悶絶なさる。
プリンセスになるなんて、恥ずかしくて言えたものではありません。
いわば羞恥心のある星空さんですね。生きるのが辛そうだ…。

ところが駆けこんだ茂みの奥で、本当に謎の生き物を発見しました。
鳥と犬です。兄弟だそうです。進化論!?
悲鳴を上げる春野さんの前に、今度は人相の悪い男が一人。

女子校に侵入してる時点で即・通報ものですが、この不審者は春野さんには目も向けず。
謎の生き物にばかり興味津々で、謎の何かをよこせと迫ります。失礼な。
更には騒ぎを聞きつけてやってきた七瀬さんに対して舌なめずり。失礼な。



敵:
 「ちょうどいい」
 「てめえの夢を、見せるんだ」
 「その夢、絶望の檻に閉じ込めてやる」

やばい。個人情報を大公開するタイプの敵だ。

「恥ずかしい」というのも勿論ですが。
これ、もしかして。自分の目の前に現れたら、スルーされるんじゃ?
夢がトリガーなら、夢がないならゼツボーグ生み出せないですよね?

個人的に最も会いたくないプリキュアは夢原さん。
こちらをちらりと見た後、「会話する価値なし」と判断してスルーされたりしたら心が折れます。
似たことがこの敵にも言える。
こちらをちらりと見た後、「素体にもならんな」とスルーされたりしたら…。
敵からもプリキュアからも無視されるこの哀しみ。

幸いにして(?)七瀬さんは夢いっぱいの女の子。
無事に審査を通過して、ゼツボーグにおなりあそばされました。
夢は錠前に閉じ込められ、希望を断たれた未来は絶望に染まる。

突如現れた怪物に、春野さんは謎生物と共に大逃亡。
しかして逃げ切れるものでもなく、たやすく追いつかれます。
が、そこに転がり出る玩具。謎生物から鍵穴つき香水が。春野さんからは鍵が。

遥か昔のその昔。
「プリンセスになりたい」と公言する春野さん幼女態は、謎の王子もどきから鍵の玩具を貰いました。
その玩具を胸に、雨の日も風の日も、夢を心に抱いて耐えて来たのですが…。

敵さん:
 「さてはてめえも夢を持ってるな」
 「言ってみな。笑ってやるから」

今の時代。夢を口にする方が恥ずかしいのかもしれない。
確かに春野さんの夢「プリンセス」はかなり時代錯誤ですし。
でもだけど。夢はとっても素敵なものなんです。どこかの誰かに笑われる筋合いはない。

春野さん:
 「あたしの夢は」
 「プリンセスになること!」

鍵と鍵穴。揃った符号に謎生物も叫ぶ。鍵を開けて変身しろと。
正直言って、なんだか良く分からない鍵穴なんて開けたくはないですが、そうも言ってられません。
気合い一発、春野さんは玩具を構えるとキーを全開。そして盛大にお叫びになる!



春野さん:
 「冷たい檻に閉ざされた夢」
 「返していただきますわ」
 「お覚悟は、よろしくて?」

変身は凛々しく逞しく。
降り立ったその瞬間こそ慌てふためいたものの、すぐに春野さんは立て直し、エレガントに応戦なさります。
それはそれはモリモリ動く。あの衣装でなんであんな動きをするのかと思うほどに動く。
今こそ幼少時より訓練してきたお姫様スキルを見せるとき。
決め台詞もばちりと格好良く。突き出した拳もぎゅっと握りこみ。今、血みどろの舞踏会が幕を開ける。

最近の新人さんにしては珍しく。きっちり初回で息の根を止めて見せました。
これで一件落着かと思いきや、捕らわれの七瀬さんは解放されていません。
どうやら、わざわざ鍵を開けてあげないといけないらしい。
なんてことだ。相打ちでは犠牲者を救えないのか。
敵を撃退しても起き上がる体力が残っていないと、悲愴なことになりますね。
まだだ…動け、体。あの子の鍵を開けな…い…と。。嗚呼、血と泥水にまみれながら仰ぎ見る、あの錠前の遠い事よ。

何にせよ。敵は撃退し、友も救いました。
後は鍵を返してそれで終わり…のはずですが。。
残念なことに、ここから春野さんの長い1年が始まるのです。


(左画像)キャラクタースリーブ GO!プリンセスプリキュア キュアフローラ (EN-01)

(右画像)Go! プリンセスプリキュア キューティーフィギュア 3個入 BOX (食玩・ガム)

Twitterアカウント:http://twitter.com/RubyGillis


変身キーは「子供の頃の夢」。
「ハピネス」さんで言うところの「イノセントな想い」ですね。
「子供の頃にばらまかれていた」ことには、「ドキドキ」から続く「配られた宝石」ワードも感じます。

初回からいきなり異次元空間創出したり、二段変身したりとパワー全開なのも、イノセントフォーム相当だと思えば辻褄はあう。
もうプリキュアなんて当たり前だし、それだけじゃ無力なんですよ。
そこから更に子供の思い出と大人の現実を胸に立ち上がったハピネス流の後継者。フローラさんはプリキュアを越えたプリキュアなんです。多分。

【今年の花】

颯爽登場、新しいプリキュアさん。



なんでしょうか。その縁起の悪いポーズは。
海辺。新しい学び舎。車。
そして窓を開けて外を見る。



本当に、縁起が悪い。

タヌキを探してどっか行くとかも含めて、何か美翔さんに騙されてるんでしょうか。
あのプリキュアが一番プリンセスっぽい!とかで。
黙って立ってる分には綺麗ですが、ただの猫背ですよ、あの鳥は。

【今年の黄】



麗しの黄色。
EDの3Dモデル等も、頭一つ抜けて完成度が高く見えます。
こんなハイスペックなレモネは見たことがない。

【今年のOPED】



実に優雅ですね。ここまで徹底されると痛快ですらある。
いわゆるアイドルものの後追いかと心配もありましたが杞憂でした。
もはやヤケクソともいえる。これで1年戦う決断をした上層部は偉い。

【今年のプリキュアさん】

例年、序盤に感じる違和感がそのままテーマと直結しているのが「プリキュア」シリーズ。
「ハピネス」でいえば「ヒーローらしからぬ弱いプリキュア」。
「ドキドキ」でいえば「超人的すぎて人間味を感じない主人公」。

今年はあんまり違和感的なものはなかったような、あったような。
気になるところでいえば「春野さんが夢を隠した」でしょうか。
いつもの主人公なら大喜びで夢を語り、ドン引きされるところなのに。

今のご時世、「夢を語ることが恥ずかしい」の風潮も。
敵さんの出現を待つことなく、自ら錠前をつけてしまう。
「ゼツボーグにならない人たちが出てくる(既に夢を閉じているから)かもしれない」、というのはちょっと怖い。

もうひとつ。春野さんの変身後の感想は「プリンセスになっちゃった」。
もはやプリキュアなんて眼中にありません。
プリキュアとは生き様のことであり、変身しただけで何かが達成されるものではないのです。
「プリキュアなんて当たり前」のハピネスさんから続く新時代は厳しいのです。お覚悟はよろしくて?

【2006年のプリキュアさん】

プリンセスと言えば以前「ふしぎ星のふたご姫」なるアニメがありました。(もう10年前か!)
結果的に「プリキュア」さんの方が上を行ったからか、長期シリーズ化はしませんでしたが、それでも奮闘なされてたと思う。
ファインお嬢さん超かわいい。こじまめも超かわいい。
確かプリンセスパーティとかのイベントもやってたんですよね。
春野さんも、そういう方向の参加型イベントをやったりするのかしら。

また、同時期に放送されてた「おねがいマイメロディ」も想起した。
キーワードは夢。決め台詞は「開け!夢の扉」。
「迂闊に夢を持つと、謎生物により悪夢テロされる」という世界観は、今作のプリキュアさんに通じるものがあるかもしれない。
「マイメロ」では民間人主導による「夢を持つな」とかの狂った対抗策も打ち出されてましたが、春野さんはどうするのか。
さしあたり「ゼツボーグの存在に民間人も気づくのか?」で今後の展開が変わりそう。

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