穴にハマったアリスたち

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(第30話)トロピカル~ジュ!プリキュア「大選挙!ローラが生徒会長!?」感想

2021年09月26日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第30話)トロピカル~ジュ!プリキュア「大選挙!ローラが生徒会長!?」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第30話より)

生徒会長選挙が行われると知ったので、勢いでローラが立候補してみました。しかしながら周囲の受けは芳しくなく。
他の候補は鉄板の現副会長と、名の売れてる風紀委員長。制服も揃えていない転入生では、普通に負け戦です。
というか一般モブから見れば、トロピカる部が選挙を盛り上げるために企画したお遊びに見えていそう。立候補者が少なすぎるので、選挙の体裁にするために現生徒会がトロピカる部に依頼した可能性すらある。

三者の主張は「規則の強化」「規則の緩和」「規則の撤廃」。
「規則」は「計画」にも置き換えられます。今までも何度か出てきた「計画して行動する」ことの是非につながる話。
そしてこれまでの流れ通り、優勢だったのは「緩和」。計画なしでもダメ。ゴリゴリの計画重視でもダメ。

ただ「緩和」といっても「何のために」の疑問は沸きます。緩和そのものが目的ではなく、今一番やりたいことをやるために緩和するのが本来です。
現副会長さんは「休むためにベンチ」等をおっしゃっていましたが、あんまり魅力的なアイデアとは思えません。いやベンチは大事ですけど。中学生にとって「休み時間にベンチ」はそんなに訴求力ないのでは…?

ローラたちが出したアイデアは確かに面白そうで、それを実現するための「緩和」です。
構造としてはローラに足が生えたのと同じ。「足を生やすこと(緩和)」が目的ではなく、今一番やりたいことをやろうとした結果として生えてきた。
(そういう意味では「生徒会長」「女王」も、やりたいことをやるために結果としてついてくるものとも)

皆で希望や実現案を出し合ったのも大事です。ローラがそこに気づいたかは描写されていませんが、仮に最終演説が「アイデアの披露」だけでなく、「アイデアを募り、検討する仕組みを作る(その実例が一連のアイデア)」の構成だったなら勝算も見えてきそうです。
露骨に後援についているトロピカる部の存在も説得力を増しますね。あの部は1年生がいきなり設立し、各種イベントを主催していますから実績もばっちりです。

アイデアを披露できないまま退場になってしまったのは残念ですが、まぁ勝っても負けても違和感はあるので仕方はない。
あえて深読みするなら、「アイデアを温めることにも意味がある」との流れかしら。グランオーシャンの女王を目指す上でもかなり役立つはず。

なお、ローラが最初に思い浮かんだやりたいことが「海の中の学校」なのは喜ばしい。サカナとしての矜持を失っていませんでした。隙あらば海に引きずり込もう。
とりあえずサカナ成分が足りません。なんか最近CMの人魚率は上がってるのに、肝心の本編の人魚が全然足りないです。人間態に見慣れると、いざ人魚になった時の破壊力が増すのでそれはそれで良いんですけど、焦らしすぎると即死しそうになるのでもっと小出しに垂れ流して欲しいです。
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「歴史が変わる前の物語」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2021年09月23日 | ハグプリ最終回考察
ハグプリの歴史改変ギミックはかなり完成度が高いと思います。一言でいえば「すごい」。

『タイムトラベルでは歴史は変わらない(変わらなくても破綻しない)』
『歴史を変えたのは、世界の外にいる視聴者による応援』

要するに視聴者の「プリキュアがんばれー!!」の声援が歴史を変えた。「オールスターズメモリーズ」での「好きなプリキュアの名を呼んで欲しい」と全く同じ構図。

『考察』からスタートしたので回りくどい思考になってしまいましたが、至ってしまえば「プリキュアらしい」納得のいく仮説です。
SFとしても通用する整合性があり、歴史を変えているのにタイムパラドクスが起きず、それでいてストーリーが幸せに解決している(えみるとルールーは再会できる)。
ついでにいえば、このトリックは「私たちの」世界の歴史改変をも示唆します。
タイムトラベルものとしてもっと評価されて良いんじゃなかろうか。

【私たちの知らないハグプリ】


(「HUGっと!プリキュア」49話より)

私の説では、歴史が変わったのは21話で黒白キュアが召喚されたとき。この瞬間に過去・現在・未来が変わり、私たちが見ているあの「ハグプリ」になった。

ポイントは「過去も同時に変わる」です。21話より前の話は改変前、ではない。
「時間は過去・現在・未来が同時に存在している」ので、21話で改変が起きたなら1話や20話も同時に改変されます。それを視聴している私たちも改変に巻き込まれますから、改変前の1話を視聴した記憶は失われ、代わりに我々の知るあの1話の記憶になります。
(これを厳密に突き詰めていくなら、私たちの世界がパラドクスを起こす危険があるのですが潔く無視します)

では改変前のハグプリはどんな話だったんだろう?
先に私なりの結論を書くと、元々の歴史での「ハグプリ」はこうだったと思います。

『野乃はなが最終的にマザーに神化し、世界を救う』

以下、根拠を述べます。
まず下記の条件をつけてみたい。改変前なんだから何でもありではあるんですが、それではあまりに漠然としているので取っ掛かりを作ってみます。

条件(1) :改変前であっても「プリキュア」ではあるので、「プリキュア」コンテンツとして違和感のないもの。
「野乃はなが民衆に裏切られて残酷な死を遂げた」とか「仲間を殺された恨みから闇落ちした」のような物語は(2021年現在のプリキュア観点では)ありえない。

条件(2): 変える必要がない箇所は、原則として改変後の「ハグプリ」に準じる。
ご都合主義的な制約ですが、シンプルに進めるために基本ラインは私らの知る「ハグプリ」とします。

条件(3): 「プリキュアの歴史がない」世界なので、私たちの知る「ふたりはプリキュア」(第1作)を参考にする。
これもご都合主義ですが、「第1作」という共通点がありますから、参考にするのは妥当じゃないかしら。
初代に準拠するなら「敵幹部が爆砕される」展開になりそうに思います。初代の頃から「光と闇」の対比構造や闇の側の事情も描かれ、いわゆる「犯罪者的な悪い奴ら」ではないことは示されていました。が、それでも爆砕した。当時はそれが新鮮で「プリキュア」の特徴とも言えましたから、この路線を採用したい。

条件(4): 何か「悲劇」「変えるべき」要素がある
15周年番組での大掛かりな改変ですから、「爆砕された敵幹部がかわいそう」といったことではなく、もっとプリキュアコンテンツに関わる何かが起きたと思われます。

【未来の掛け違い】

条件(3)「ふたりはプリキュア」を参考にするなら、第2期があったと推測されます。我々でいうところの「MaxHeart」が、改変前の世界では放送されていたんじゃなかろうか。

「MaxHeart」では追加枠としてルミナスが登場します。彼女は「光のクイーン」の「娘」ではありませんが、イメージとしてはそれに近しい。この関係性は「マザー」と「はぐたん」にも言えます。

「敵幹部を爆砕する」ならトラウムが死亡してしまいます。最終回で未来に帰る手段がない。はぐたんの不思議パワーを使ってもいいですが、とりあえず我々の知るカエル列車での帰還はなくなります。

以上を踏まえ、改変前の世界では「ハグプリ」第2期が放送され、トゥモローが追加戦士として共闘していたんじゃないかしら。未来に帰るために、失われたトゥモローの力を取り戻すとか何とかそんな導入で。(もしかしたら名前も「キュアトゥモロー」ではなく「シャイニートゥモロー」とかだったのかもしれない)

このシナリオなら普通に考えれば、はぐたんの母親はマザーです。
「MaxHeart」も、ルミナスと『少年』は姉弟のようにも見え、(そんな設定はなかったと記憶していますが)ジャアクキングとクイーンの子供のように受け取れなくもない。
ならば改変前「ハグプリ」第2期を見た視聴者が、「トゥモローはジョージとマザーの娘」と連想しても、不思議はないはず。

一方これまた普通の感覚として、はぐたんの母親は野乃さんです。「未来から来た赤ん坊が赤の他人」は、物語としては肩透かしにすぎます。
そこで第2期最終回で、我々の知る「ハグプリ」の最終回シーンが放送され、(半ば視聴者サービス的に)野乃さんが自分の赤ん坊を「はぐたん」と呼んでしまった。

そのため本編ストーリーとしては強く表には出さないものの、裏設定的な推測で「マザー=野乃はな」となってしまい、「野乃さんが後々マザー化する」展開になってしまったんじゃなかろうか。
他作品を引用するのは気が引けますが、主人公が神化するのはこのジャンルでは珍しくありません。初代プリキュアが意識したはずの「セーラームーン」でも「未来で神的存在になる」「娘が助けを求めてやってくる」を扱っていますから、むしろ自然な展開とも言えます。

ただ初期にこれをやってしまうと、我々の知る「普通の女の子」路線とはかなり乖離してしまいます。
これが条件(4)「変えるべき悲劇」だったんじゃなかろうか。

【改変の影響】

この説にはいくつか利点があります。

①正体不明のマザーに説明がつきます。
これまで書いてきた一連の考察には、マザーは何も関わってきません。「あんな意味不明の存在は放置すべきだ」とまで書いていたのですが、「意味不明なのは歴史改変により宙に浮いたからだ」なら何となく収まりが良くなります。

歴史が変わり、野乃さんのマザー化は避けられた。しかし条件(2)の裏返しで、改変前の物語も可能な限り維持され、マザーは残ってしまった。
プリキュア世界では「無から有が生まれる」タイプのパラドクスは前例があります。(参考:「リコのパラドクス」
「マザーが意味不明なことこそが、歴史改変の残滓であり証拠なのだ」と断言してしまったら気持ちいいかもしれない。

②最終回の全人類プリキュア化につながります。
改変前は「特定の女の子が神になる」話。改変後は「普通の人類が、人類として戦う」話。
「(普通の女の子である)プリキュアの歴史が持ち込まれた」結果、「変えるべき悲劇(神化)」が解消されて「普通の人々が戦う」のは流れとして綺麗に思えます。

他、ストーリーとも整合します。
ジョージの語った「民衆に冷たくされ、自己犠牲で解決せねばならなかった」様子にも合います。「勝てない戦いを挑んだ」などなら解決の方法もありそうですが(例えばタイムトラベルして戦力を増強する)、マザーになることで完全解決できるなら、野乃さんを止めるのは確かに難しそう。

また、ジョージが救出のために未来に立ち向かった(私は勝手にそうだと思ってる)のも、「マザーになった野乃はなをどうにかする」であればチャレンジする気持ちが沸きそうです。
逆に言えば、このことから「改変後の」ハグプリの未来で何が起きるのかも予想できるかもしれない。引き続き考えてみたいです。

参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
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(第29話)トロピカル~ジュ!プリキュア「甦る伝説!プリキュアおめかしアップ!」感想

2021年09月19日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第29話)トロピカル~ジュ!プリキュア「甦る伝説!プリキュアおめかしアップ!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第29話より)

おめかしアップ後のラメールさん、一瞬、人魚っぽく見えるのが大変に良いです。一周回ってサカナに戻ればいいんだ。
夢の中の回想とはいえ、人魚態が出てきたのも素敵です。くるるんも異様に活躍する(但し何もしてはいない)し、今回の話の密度が素晴らしすぎます。
やっぱり「技後に足を上げたままのラメール」とか「誤射されるくるるん」とか、こういう無駄な1シーン嬉しい。

突如現れた大量のヤラネーダとの乱戦の中、サマーは取り込まれてやる気を喪失。だけどラメールらの想いだか何だかが鏡を通じてサマーに注ぎ込まれ無事に復活しました。理屈はよく分かりませんが、同様にやる気を奪われた第10話と対照的です。
10話の時には、夏海さんは自力で復活を果たしています。結果論ではあるけれど、ローラたちは直接の貢献はしていません。

「本来は自分を映す鏡に、二人の姿が映る」のも印象的。
夏海さんが言及したように、古来より鏡はマジックアイテムとして語り継がれています。人魚さんとも縁が深く、西洋式マーメイドは伝統的に手鏡と櫛を持っています。

これまでのトロプリでは「他者を助ける」要素はあまり感じず、「未来の自分を助ける」要素が強かったように思います。良くも悪くも自己解決している。
ですが今回、他者の力で夏海さんは立ち上がっています。まぁ放っておいても自力で復活しそうな雰囲気はあったし、駆けつけた面々も「私ら何かしたんだろうか…?」的な空気でしたが。それも演出の内なんだろうか。「助けようと強く足掻かなくても手助けになる」的な。

「魔女様はプリキュアを知らない」のも衝撃的です。状況から素直に推測するなら、魔女様の夢に出てきた正体不明の娘さんは伝説のプリキュア様でしょうか。その記憶を思い出させたくないのかしら。
伝説さんは伝説さんで「魔女を助けて」とか意味深なことをつぶやいています。事情を説明してくれ、まずは。

アンデルセンの「人魚姫」のイメージで言うなら、代償を払うのは人魚(※)であって魔女ではありません。不幸になる要素がない。
ディズニーの映画では成敗されますが、原典(は読んだことないのですけど原典アレンジの絵本とか)ではむしろ良い方です。人魚姫が上陸するための手助けをし、救済手段も用意してくれます。ということは伝説様の背中を押したとか、そんな役割なのかしら。それがどうして不幸になる。

※ローラが「プリキュアになるのは人間」と語っているので、伝説様は人間と思われます。「人魚姫」で魔女が手助けしたのは人魚。ややこしい。配役の都合なのか、ミスリードの一環なのかも分からない。

「あとまわし」の魔女ですから、何か「あとまわし」要素があるんでしょうけど何だろう?「トロピカる精神」の反対だとすれば「今いちばん大事なことをしなかった」で、「計画的すぎて将来の対応力を弱めた」「考えるばかりで行動しなかった」とかでしょうか。
「人間になる薬を持っていたが、自分ではそれを使わなかった」=「何らかの機会があったのに、それを伝説のプリキュアに譲った(あるいは活かせなかった)」とか?

アンデルセンを意識した推測をするなら、「泡になるのを防ぐために短刀を渡すべきだったのに、王子を諦めさせたくなくて後回しにした」=「伝説様の消滅と、世界の平和の二択を迫られ、決断できないまま(あるいは彼女を止めることができないまま)伝説様が犠牲になった。それを悔やんでいる」とか。

絵も話も演出も密度が濃すぎて、情報を整理できません。どこに向かって何をする気なんだろう…?
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(第28話)トロピカル~ジュ!プリキュア「文化祭!力あわせて、あおぞらメイク!」感想

2021年09月12日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第28話)トロピカル~ジュ!プリキュア「文化祭!力あわせて、あおぞらメイク!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第28話より)

文化祭です。トロピカる部はコスメ実践や研究発表をやることになりました。涼村さんの趣味全開。
一同がそれぞれの力を発揮して進める中、ふとローラは気が付いた。みのりは文学部の方をやりたいんじゃなかろうか。それを聞いた涼村さんの唖然顔が可愛いです。まぁ今の今まで自分の得意なコスメ推しだったわけで、「実はまずかった?」の焦りは分かる。

色々と気をもんだりはしたものの、先輩は先輩でちゃんと楽しみ、自ら選んだ上でトロピカる部を続けていらっしゃった。

予期せぬ期待もしなかった何かが、無関係に思えることに役立つのは往々にしてある。結果的に足が生え活用しているローラや、ペンギンオブジェを探すことで方針が決まったトロピカる部のように。
みのりん先輩も「小説に役立てよう」と思ってトロピカる部の活動を始めたのではないし、今も「小説に活かすために」活動しているのではない。ただそれはそれとして、今の活動は小説にも役立つはず。彼女に欠けていた「自分の体験」を今まさに積み上げています。

映画のコラボ相手のハトプリが「他人の事情は分からないが、お手伝いならできる」だったのに対し、トロプリは「何が自分の解決になるか分からなくても、一番大事なことをやっていれば助けになる」のように思えます。こうしてみると綺麗に対称になっていて、お互いを補ってる感が素晴らしい。

一方でどちらも「外見の変化(ファッション、メイク、プリキュア化)」をきっかけにしているのも面白いです。
中身を変えるのは大変だけど、外見を変えればつられて中身も変わるかもしれない。
花咲さんの場合は、来海さんがきっかけだった。みのりん先輩の場合、自分で自分にメイクしている。どちらが良い悪いといったことでなく、「他者を助ける」と「自分を助ける」の違いが表れています。

強いてあげれば、トロプリは「自分の変わりたい意思」をハトプリよりも強調しているのかもしれない。
第9話にて、ゲストの女優さんは中身の伴わないメイク作戦を試みて失敗しています。今回のサマーの変身口上「メイクは気合いだ」からも、「まず気合い(変わりたい気持ち)があって、それの表出としてメイク」に見えます。
思えばハトプリのデザトリアン療法だって「変わりたい」の想いが迸っていた。花咲さんも頻繁に「変わりたい」とおっしゃっていた。なので根っこは同じと思われますが、当時はあまりその観点は気にならなかったような…。もしかして映画で少し補完されたりするのかしら。
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(第27話)トロピカル~ジュ!プリキュア「やる気が消える?水族館ふしぎツアー!」感想

2021年09月05日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第27話)トロピカル~ジュ!プリキュア「やる気が消える?水族館ふしぎツアー!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第27話より)

ローラが久しぶりにサカナになる話。良い傾向だ。

イルカと触れ合えると聞きつけて、意気揚々と水族館に行ってみたところ、何故か疲弊しきっている人ばかり。
180分だの120分だの並んで待ってたら疲れるのは当然にも思えますが、それはそれとして「あとまわし」の方々がやる気を奪っていました。
健気に頑張ったのに、がっかりうなだれているイルカさんたちが物悲しい…。

いつもの「トロプリ」とも、「プリキュア」ともちょっと毛色が違うのが新鮮でした。主役は水族館そのもの。
最終的にイルカと触れ合ったのが3名のみというのも、何かちょっと面白い。興味関心や視点は色々ある。
話題になった「イルカの触り心地」も、「答え」は明かされず。こればかりは今のオンラインでは分からない。

ヌメリーとの追いかけっこも、短いながら楽しいです。
人魚態と人間態の切り替えが可能で、水陸両用のパーフェクト生物に見えたローラが、水棲のヌメリーにあっさり逃げられる。
ローラ視点ではジュゴンは彼女の邪魔をしていますが、ちょうどその時、見学客が来ていたので結果的には飛び込まなくて良かった。ジュゴンが意図してやったのかは分かりませんし、ローラがそのことに気づいたのかも不明ですが。

逃げるヌメリーも「もう見つかった」「やっと気づいたの?」と異なる発言をしています。
彼女としては「逃げながらヤラネーダの元に急いでいた(駆けつける前に、ヤラネーダを処分されたらヤバイ)」の焦りがあり、どうにか間に合った安心でちょっとパニックになっていたのかもしれない。

あと参考までに「ジュゴンが人魚の元ネタ」は日本ではほぼ誤解らしく、多いのはアシカ・アザラシ・リュウグウノツカイだそうです(参考1)。
また西洋でも発端はギリシャ神話のセイレーン(鳥の化け物)等で、「ジュゴンを見て人魚を思いついた」のではなく、「人魚の知識があったので、ジュゴンを見間違えた」が正らしい。もちろんジュゴンと全くの無関係の目撃談も多数あり、人魚の正体はそれだけでもかなり面白いです(参考2)。
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「episode2:ひみつのキス」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2021年10月号)感想

2021年09月03日 | マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ
■マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua「episode2:ひみつのキス」(なかよし2021年10月号)


なかよし 2021年10月号 [2021年9月3日発売]【電子書籍】

新章2話目。いまだ実感が定着しません。悪酔いしてはしゃいでいるような奇妙な浮遊感がある…。

あらすじより:
『高校生の七海るきあは、母の希望で、ある海沿いの街に引っ越してきた』

「高校生の七海るきあは…」の時点でニヤニヤが止まらない。何かのバグかのようなこの表記、1年前だったら冗談としか思えません。
うちの子(昨年「ぴっち」を完走した)も『これはるきあなのかるちあなのか』と妙なテンションで喜んでる。

さて17歳の誕生日に「あなたはマーメイドだ」と伝えられました。そういう大事なことを、なぜ今まで黙っていたのか。

波音さん:「水にぬれると人魚になっちゃうから気をつけるのよ!」
リナさん:「人間のまえではとくにな!」

ノリが軽い…。というか今の今まで風呂とかどうしてたんでしょうか。るきあさん、記憶を失ったとか捏造されたとか、もしくは実年齢は0歳(誕生直後)とかかしら。前回の描写からすると「海水に触れると人魚として覚醒」「これまで一度も海に入ったことがなかった」とかだろうか。

あと「人間に正体がバレたら泡になる」は潔く忘却したようです。若かりし頃のるちあさん達を振り回した紛らわしい誤解。
正体がバレても泡にはならない。愛の告白をしても泡にならない。正体を自白したら泡になる…と思われますが前例がないのでそれも嘘だったのかもしれない。注意していないですし…。

これまでの人生が覆るようなことをズバズバ告げられたのですが、るきあさんはあまり気にせず。
それよりも気がかりなのは「いいなずけがいる」の方。

るきあさん:
「じぶんの人生なんだから」
「じぶんの結婚相手とかじぶんで決めるよ!!」

その「じぶんの人生」がたった今マーメイドだと判明したのに、タフな子だ…。

また、るきあさんの元にヒッポも派遣されました。成人済らしく酒飲んでる。人間態はどうなってるんだろう?そういえば、るちあさんらも酒を飲めるのか。コークハイとか飲ませたらひどいことになりそう。

ヒッポ曰く「マーメイドプリンセスのお目付役」として派遣されたようです。るきあさんはマメプリ。地味に判明。
しかしながらその情報の重要性は、当のるきあさんには全く伝わっておらず完全にスルー。まぁ「人魚姫」からの連想で、「マーメイド」の後ろに「プリンセス」とくっついていても、特には気にしないのが普通な気もする。

るきあさん的にはひたすら「いいなずけがいる」ばかりが気がかりで。
気がかりで気がかりなので、気になるクラスメイト男子の性癖を狙い撃ち、人魚姿で強襲すると接吻をかましてみた。アグレッシブすぎる…。

黒砂くん:「またあの人魚に会いたいんだ」
るきあさん:(ふむ…?)

常人ならば「私はサカナだったのか…」と悩むところを、「そういえば彼は人魚が好きらしい」からの有効活用です。
しかも「…あたしをよんだ?」とか言いながら出現していますけど、呼んだのは人魚であって、るきあさんではありません。いや黒砂くんが呼んだのは確かに、るきあさんではあるんですが、あの時点では彼女は人魚ではない(少なくとも本人は自覚していない)ので、黒砂くんの勘違いです。
「るきあを人魚だと勘違いしているので、結果的に人魚だったのを活かしてこれ幸いと誤解に便乗した」構図。ややこしい。

そんな有様なので、ヒッポがマメプリの説明を試みても「で、いいなずけって何?」とそればかり。本当に今の人魚の国はどうなってるんだ。気になるからちゃんと話を聞いて欲しい。

翌日。味をしめて再び人魚姿で接近しようとしたところ、通りすがりのボートに接触、怪我をなされた。調子に乗りすぎた。
それを黒砂くんに発見され、尾びれ吸いとかいう高度な行為に及んでみた。おおぅ…。
そしてどこぞの小屋に隔離されたところ、足が乾いたのか人間態に戻りました。全裸で。正体がいきなりバレた。まぁ本当にバレたのかは分かりませんが、違ったとしても全裸で小屋にうずくまってるところを見られたわけで、社会的には大ピンチです。

…黒砂くんの次回の第一声は「人魚はどこだ」なんだろうな、たぶん。全裸の同級生女子よりも、人魚が大事。

以上、第2話。期待を上回る面白さです。もはや全てのコマ毎に語りたい。

なおあらすじには『青い海の平和を守るために…七つの海の新しいマーメイド伝説が、はじまったーーーー!』とありますが、るきあさんが話を聞いてくれないので、特にははじまっていません。敵がいるのかも、「七つの」というからには他のマメプリも出るのかも、アイドル態に変身するのかも不明のまま。というか歌ってすらいません。そんな馬鹿な…!

何というか、物凄く贅沢な展開をしてる気がする。初見の読者にとってはストレートに「人魚の恋」物語として成り立つし、以前からのファンは「何だこれ物凄く気になる…!」と悶えポイント多数。るきあ視点と、るちあ視点ともいえる。次回は1か月後か…。楽しみすぎる。
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