穴にハマったアリスたち

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(第5話)トロピカル~ジュ!プリキュア「先輩参上!燃えろ!キュアフラミンゴ!」感想

2021年03月28日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■トロピカル~ジュ!プリキュア「先輩参上!燃えろ!キュアフラミンゴ!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第5話より)

夏海さんが街をのし歩いていたところ、一概には言いがかりとも言えないトラブルに巻き込まれ、それを通りすがりの娘さんが肉弾戦で解決してくれました。
ローラの目の色が変わる。あれよ!ああいうのをプリキュアにするのよ!

翌日。居場所をすぐに突き止めて、会うや否やすぐに人魚姿を晒して積極スカウト。2人目や3人目の時との温度差すごい。まぁサカナ的にはハズレだったんだろう…。

生臭いサカナにいきなり抱きつかれた娘さん、とりあえず拒否。冷静です。ますます逸材だ。そうそう!そういうのを求めてたのよ!ローラの求愛が止まらない。

女王になるため云々も隠しません。「あんたが偉くなるのに利用するのか」と追及されても動じない。そうよ、それの何が悪いの?利害は一致してるのよ。
4人目こと滝沢先輩は断固拒否しますが、ローラは諦めない。

その後成り行きで部室整理に協力してもらいますが、アプローチは止まりません。
やっぱり力持ちね!それ最高!プリキュアよプリキュア!

ところで掃除の際、「埃は上にたまる」「同時に持つとよい」等の指示をしていましたが、海の中はどうなんだろう。

海中でも上から降っては来るでしょうけど、綿埃のようなものはなく、魚の死骸や糞とかですよね。
水流の影響も大きそうなので、我々のイメージする「掃除」とはかなり違う。

持ち方も、浮力とかバランスとかのが大事そう。水の中なら「上から引っ張りあげる」が使えるので、ノウハウが全く違うはず。

つまりローラのあれは、サカナ的には地上という地獄の環境下で役立つ特殊知識であり、ローラの勉強熱心さの現れじゃないかしら。
積極的に指示を出せる優秀な指揮官様です。滝沢さんへのアピールもあったのかも。いや舞い上がってただけな気もしますが。

とにもかくにも部室の片付けは終わり、先輩とも一旦さようなら。
ですが先輩は来てくれました。勃発した戦場に自ら。
おサカナさんの喜びようが素晴らしい。やっぱり見込んだとおりよ!

そのご期待に違わず4人目・フラミンゴさんは頼もしかった。
プリキュア18年の歴史で、ついに登場した「実在する動物」の名を冠する2人目のプリキュアです(厳密にはコーラルさんが先ですが、珊瑚は鉱物寄りなので)。
美翔さんから実に15年。孤独がついに終わった。おめでとう美翔さん…!しかもこんなに優秀な後輩なんて。

小躍りするローラを背景に、戦闘は無事に勝利。4人目ゲット。
ふらふらと部活にうつつを抜かしそうだった夏海さんを誘導し、プリキュア部もとい謎の新部活にも誘導できた。拠点も確保した。
おぉ、勝ちが見えてきた。このサカナ、本当に優秀だ。着々と前に進んでる。

【後回しと先回し】

ローラの優秀さがやたらに光ってます。
第2話で「まなつが思うように動かない」と気づいた後、双方のやりたいことを上手く融合させて事を進めています。
「お互いにとって得」の言葉そのまま。利害の一致ってすばらしい。

ただ気になるのは、「後回し」の方々にも同じことが言える。「後で食べるために伸びない麺を開発」とか「休みたいから代理を立てる」とか、ただのサボりではなく前向きです。みんな得だからそれでいいじゃないか。

今後どうなるかさっぱり分かりませんが、「やりたくないことを、それでもやらないといけない」(あるいは「やらせないといけない」)問題にぶち当たったりするのかもしれない。

【時計の針】

ヒープリ映画での、プリキュア5のテーマとの融合・昇華ぶりを見るに、トロプリがコラボするならスマイルプリキュアが合ってるのかも。
(映画感想:ヒープリ編プリキュア5編

スマプリの「楽しいことも必ず終わる」(小説版感想)は、「今一番大事なことは何か」に絡む。夏休みに優先すべきは遊びか宿題か。
ギミック的にも「メルヘン」なので人魚さんと相性良さそう。プリ5世代が20代に対し、スマプリ世代は今、中学生・高校生なので掘り起こしの意義もでそう。

放送順番どおりにコラボするより、飛び飛びでやった方が幅が広がるんじゃないかしら。
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感想:(プリキュア5編)映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!

2021年03月27日 | プリキュア映画シリーズ
夢原さんパートを見てきました。

■映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第1話CMより)

花寺さんたちが東京にやってきたのと同日同時刻。
夢原さんたちもまた東京駅に降り立ちました。目的は春日野さんが出演するTGCのステージ。あとシュークリーム。
そして花寺さんたちと合流し、本編ストーリーへと流れるのですが…。

まず「夢原さんたちが全く完全に別行動をとっている」のがテーマ的に熱いです。
ヒープリのテーマ「各自が生きるために戦う」「見返りを期待したのではなく、結果的にお互いに助けになる」の構造そのまま。
メタ的に再現されていて、それだけで圧倒された。なるほど、ヒープリ映画でやるのが物凄くぴったりの演出だ。

プリキュア5の視点でも満足。「夢を目指すとき、人は一人だ」「でもどこかで頑張っている仲間がいれば私も頑張れる」。
夢原さんらは頻繁に「キュアグレースがいるはず」「助けてくれるはず」と信じています。
その信頼に応えて花寺さんは現れたし、駆け付けてくれた。

夢原さんが捕まったのは「エゴエゴと取引したから」。
本編映像だけだと「ココナツを人質に取られたから」かと思われたのですが、やっぱり違った。あの子らに人質は効かない。

交渉をしかけたのは不思議といえば不思議。ですがおそらく「エゴエゴは悪ではない」と見抜いていたんだと思います。
彼は一貫して夢を語っている。「強い」や「偉い」はそれ単体では「悪」ではない。現にエゴエゴは夢原さんとの約束を守り、夢を解放しています。もしエゴエゴが裏切ったら?は愚問でしょう。夢原さんはその辺を完璧に見抜くし、よしんば嘘ついたらあの状況からでも「絶対許さない!」発動からの逆転してたと思う。
実際「もう夢のつぼみを集めない」とは約束させていない。エゴエゴも「集めるかも」とちゃんと伝えている。でも大丈夫。もしそうなっても、ヒーリングっどプリキュアがいるから。
そしてこのやり取りを全く知らなくても、花寺さんたちは来てくれた。だから大丈夫。

国立競技場の高跳びのシーンと被さってるのも素晴らしい。花寺さんらが「他者を想う気持ちは強い」と感動していたその同時刻、マラソンした後「他者の夢」を使ってエゴエゴが反撃を試みる。対比が強烈です。
その上で夢原さんは他者のために行動した。他者を想う力は、強い。

「プリキュア5」の映画としても満足できるし、「ヒープリ」のテーマをメタ的に再現しているしで、とにかく素晴らしかった。
ただのサイドストーリーではなく、独立しても複合的にも楽しめるって凄い。
この手法はぜひ次回も継続して欲しいです。

【野乃さんの暗躍】

夢原さんはどうして「キュアグレースが東京にいる」と知っていたんだろう?
「はなちゃんから聞いた」とのことですが、では、野乃さんはなぜそんなやり取りをしたのか?

野乃さんがプリキュア5がこの日に東京に行くことを知る機会はある。
たぶん夢原さんが「うららのステージがあるから応援よろしく!」的なのを連絡したんでしょう。「春日野うららのファンだ」的なことを、以前あったときに話していますし。(結果的に誰も来なかったあたり、レモネの人望…。)

その際に「ごめんいけない。あ、でもそういえば新しいプリキュアのキュアグレースが、その日に東京に行くんだって」のようなやり取りがあったのかもしれない。
では花寺さんが東京に行くことを、野乃さんはどうやって知ったのか。
おそらく花寺さんから「今度東京に行くよ!」的な連絡があったんでしょう。それほどおかしくはない。

さて若干ひっかかるのは、野乃さんはなぜ事前に2チームを紹介しなかったんだろう?

夢原さんたちはプリキュア名「キュアグレース」しか知らず、本名や顔の情報は持っていないように思えます。
(正副それぞれ1回ずつしか鑑賞していないので、記憶違いだったらごめんなさい)

・路地で変身しようとしている花寺さんらを見て「あの子たちがヒーリングっど?」とあたりをつけています。が、前後の状況を見れば、顔を知らなくても予想はできる範疇だと思う。

・「あとでホテルに連絡する」と言っている。普通に考えれば、本名が分からないとフロントはつないでくれないはず。ただこれは後で野乃さんに聞けばよいだけなので、この時点で知らなくても矛盾はない。

知らなくても変ではなく、一方で「ヒーリングっど」のチーム名をうろ覚えなことから、あまりしっかりした情報はもらっていないと予想されます。プリキュア名・本名・顔の情報が揃っているのに、チーム名があやふやというのは、ちょっと夢原的でない気がする。(逆に、仮に情報が揃っているのにうろ覚えだったのだとしたら、後述のブンビー呼称問題と同様に「プリキュアというだけでは無条件には信頼しない」という強烈な意味が出てくるので、それはそれで熱い)

では何で野乃さんはそれを伝えなかったんだろう?というかプリキュア名の情報だけで、何で会えるかもと思ったんだろう?
「個人情報なので勝手に教えるのは避けた」はありそうには思う。そういうの大事。でもそれなら、どちらかのチームに了承をとればよいです。

「初対面同士で会ってもやることないし」みたいなのもなくはない。お互いに予定もあるだろうから、プリキュアというだけでわざわざ会いたがるかは疑問です。
ただ「春日野うららがステージに立つ」「そのイベントを花寺さんらは観光する」のだから、野乃さんの性格的にも「だったら一緒に応援するのがよい」と考えそう。

それならば何故?
まぁ「野乃さんがうっかりしていた」とか「普通に本名も顔も知っていた」等の可能性もありますが、せっかくなので「野乃さんはこの騒動が起きるのを知っていた」とでもしたい。
野乃さんはタイムリープ能力があるようなので(参考:「時をかける野乃はな」)、未来の情報を持っており、この事件が起きるのを知っていた。だからわざわざ教えなくても巡り合えると分かっていたので、あえては本名等を教えなかった。

これが正しいかはともかく、「プリキュア同士で情報交換している」描写があったのはちょっと感動しました。
あの子ら、そういうことやってなさそうで、時系列とかの考察をするときに障壁になってた。そうか「新しいプリキュア」情報ぐらいは連絡するんだ…。
今回のが「連絡はするが本名までは伝えない」=「プリキュアといっても適切な距離感はある」事例だったのか、「普通に細かく連絡しあう」=「プリキュア同士は仲良しで詳細に情報共有する」事例だったのかは分からないですが、「全く連絡しない」は消えた。前進。

それに、聞いた相手が野乃さんです。星奈さんではないし、別の誰かでもない。
この時点で夢原さんは星奈さんと面識はあるんだろうか。なんともわかりませんが、「確実に知っているとは言い切れない」だけでも情報としては大事です。

「はなちゃんから聞いた」のあの一言は、何気にかなり興味深い。

【いつかどこかで】

夢原さんはブンビーさんのことを何と呼ぶのか?
地味に謎だったそれが、ついに明らかになりました。

夢原さんは「敵」認定した相手は徹底して拒絶する。名前なんか認識してすらあげない。
ブンビーさんのことも「ナイトメア」「エターナル」と組織名で呼び続けました。
だからこそ最終決戦時の「ブンビーさん」呼びが感動的だったのですが…。

久方ぶりの再会をしての第一声は「誰だっけ?」でした。夢も希望もなかった…。
それでも懸命に思い出しての第二声は「ナイトメア!」。現実は残酷だった。

思わず涙しましたが、その後のエゴエゴとの乱戦時には「ブンビーさん」と呼んでくれた。
ブンビーさん、やっと認めてもらえた。

そのブンビーさんによれば「ナイトメア、エターナルを経て起業し、クライアスに派遣されていた」そうです。
以前に書いた記事(「ブンビーさんの就職活動」)の答え合わせができた。
「ハグプリ」36話にて「引き抜かれた」と語っていたので正社員かと思い「じゃあブンビーカンパニーはどうなったんだ」と思ったのですが、そういう経緯だったらしい。

これによりヒープリ映画の現在時刻が、「5」「GoGo」より後なのは確定しました。「ハグプリ」より後なのかははっきりしない。少なくとも36話やミラクルリープよりは後と思われますが、ジョージとの決戦後かは不明。

「ブンビーさんはエターナル戦後から、夢原さんとは会っていない」のも判明。
「DX2」やハグプリ36話等、会っていてもおかしくはなさそうなのですが、わざわざ顔を出したりはしなかったらしい。

【その他諸々】

エゴエゴを見たブンビーさんは「カワリーノさん!?」と誤認。姿かたちは全く似ていないことを思うと、やや唐突です。
カワリーノさんが生存していると知っていて常々可能性を考慮していたのか、カワリーノさんのことがトラウマすぎてフラッシュバックしたのか。この発言で「カワリーノさん似の部下」がカワリーノさん本人の可能性がちょっと上がった。
サービス的な一言を掘り下げるのも野暮ですけれど。

ナッツハウスは、意外に東京に近いらしい。
彼女らのセリフから東京駅にはそれなりに頻繁に来ているようです。また、仕事を片付けてからココナツがやってこれるくらいの距離。
夢原さんたちが現実の地名を口にすることすら珍しいので、「東京近くにサンクルミエールがある」と分かったのはちょっと新鮮。

ドリームアタックを初め、色々なことが急激に動いた感があります。実に濃い時間だった。

参考:
感想:(ヒープリ編)映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!
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(第4話)トロピカル~ジュ!プリキュア「はじけるキュアパパイア!これが私の物語!」感想

2021年03月21日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■トロピカル~ジュ!プリキュア第4話「はじけるキュアパパイア!これが私の物語!」


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第4話より)

夏海さんはいまだに部活を決めあぐねていました。「今一番やりたいこと」を考えるあまり、時間をどんどん失っていく…。
そこにローラから一言。じゃあプリキュア部はどうかしら?
頓狂な提案で気を引き、「そんなバカな」と否定させて巧みに話題を誘導し、いつの間にか人魚伝説を調べることになりました。部活はどこいった。ローラの誘導術、すごい。

調べものをしに図書館にいったところ、人魚が好きっぽい先輩と遭遇。ローラに報告。返ってきた反応は「で、プリキュア向きか」。首尾一貫してる。当初の名目「人魚伝説の調査」はきっかけ作りに過ぎない。

件の一之瀬先輩は、創作題材に人魚を選ぶほどの筋金入り。だけど「非実在だから」と否定されたらしく、少々こじらせていました。適切な人魚成分が供給されないと、ヒトはこうして病んでしまう。これでは到底プリキュアは務まらない…。

折しも近隣で人魚展が開かれており、先輩もふらふらとそこへ。そしてやたらに生臭いオブジェの前にたむろしてる夏海さんらを見つけた。

なお夏海さんがここに来たのは、水族館の館長さんから「相変わらず人魚が好きみたいだから行ってきたら」とチケットを貰ったから。「夏海さんは人魚好き」だと、なぜ館長さんは思ったんだろう。ローラ絡みで何かやらかしてないか、夏海さん。

妙に生臭いオブジェの前で、先輩は童話「人魚姫」を語る。しかしながらその結末にオブジェが激怒。なんだそのニンゲン本位な話は!
かくして人魚さんの実在が証明された。

だっぱだっぱと泳ぎながら、とりあえずプリキュアに勧誘してみたものの不発。せっかくだから尾ひれを触らせてあげようとしたものの、これも拒否。ダメだこのニンゲン。
そうこうする内に敵が襲来。サマー&コーラルさんが迎撃に出るもピンチ。
立ち尽くす一之瀬先輩にローラは檄を飛ばす。救えるのはあんただけだ。人魚姫が願ったその足は、何のためにある!

とても良い演説です。ローラには足がないだけに、妙な説得力がある。あ、うん、あなたサカナだから助けに行けないよね。

足りない勇気はメイクで埋めて、何か色々とはっちゃけながら3人目のパパイアさんが加入なされた。柑橘系で目潰しするとか、ヒトとしてあるまじき戦い方で。
せっかく一歩を踏み出したので、せっかくなので尾ひれをもう一度。感想は「すごくリアル」。ぬめぬめしてたんだと思う。

【暗躍するサカナたち】

いつもの後回しの幹部は、調理中の怪我が原因で今日はお休み。しかも本人からの申請ではなく、職場管理からの休み。随分と優しい職場です。「後回し」が徹底されると、ホワイトになる皮肉。
これが負の方向に働くと「本人が嫌がってるからやらなくていい」になり、いつまでも殻に閉じこもる一之瀬さんが出来上がるのかしら。

一方ローラは「プリキュア探し」を後回しにせず、夏海さんの部活に割り込んで優先させ、「無理だ」と言う一之瀬さんを戦線に引っ張りだしてる。ただこれらは夏海さんや一之瀬さんと利害は対立していない。うまく誘導・融合している。

ローラは従来の謎生物のように「お世話される」要素がない(地上を歩けないけれど)。ハリーやココナツのように小動物にもならないので、「プリキュアを引っ張っていく存在」感が強い気がする。ハリーを「ハグプリチームのリーダー」とはあまり認識しないけど、「ローラとその仲間達」感はかなりあるというか。

今年は組織VS組織の構造が強いのかもしれない。今のところ、ローラを抜擢した女王様の判断は正しそうです。さすがは次期女王候補。口だけでなく本当に実力あるのは凄く好感。

【重なる3つの花】

例年の映画宣伝OPは、徹底したトロプリパート。
花寺さんの配慮がありがたいです。ヒープリなのかGoGoなのかトロプリなのか何だか分からん事態は避けられた。
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感想:映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!

2021年03月20日 | プリキュア映画シリーズ
■映画ヒーリングっどプリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!

花寺さんらは東京へ。そこではゆめアールなる催しが展開中。夢を実体化する恐るべき超絶イベントです。ところがその夢をかき集めて「身勝手な」夢を叶えようとする人たちがいて…。

ヒープリのテーマたる「生きる」。そしてそのための「戦い」。
カグヤさんを生かそうとする母の願いは、周囲を犠牲にする道を選んだ。
けれど花寺さんも、当のカグヤさんもそれは拒否。
どんな夢も尊重されるべきだ。故に私たちの夢を犠牲にはできない。

このまま消滅エンドかとも思われましたが、花寺さんは彼女を救いたいと願った。周囲の人たちも願った。
ゆめアールは人々の夢を具現化する。沢泉さんの国立競技場でのエピソードしかり、他者を思う気持ちは一際強い。そのおかげでカグヤさんは一命を取り留め、めでたく解決を迎えました。

この構図は、やっぱりダルイゼンやキングビョーゲン様を想起せざるを得ません。
彼らとカグヤさんの根本的な違いは、そもそも救いたい相手だったかどうか。また、カグヤさんのこれは自身を犠牲にはしていない。

「利害」と言ってしまうと随分と無機質ですが、つまりは方向性や気持ちが一致しているかは重要です。
本編エピソードでの「エレメントさんを助けたら、結果的に力を貰えた(ボトルを集めるために助けたのではない)」と同じ。
カグヤさんはこれを見越してモデル活動をしていたのではなく、夢を見て貰いたくてモデルをやっていて、たまたまその結果として応援してくれて救われた。ビョーゲンズのケースとは根本が違う。

生きることは多くの異なる他者のそれぞれの戦いで、それらの戦いが輪になってリンクしている。ヒープリの締めくくりに相応しい映画だったと思う。

【14年前に生まれた夢】

博士が思い悩むシーンにて表示される「2007年」。今から14年前。奇しくも花寺さんたちが生まれた頃。そしてプリキュア5の放送年。

※注)カグヤさんが現れたのが2007年なのかは不明。また劇中時間が2021年なのかも不明。カグヤさんは14歳とは言われていますが、人外な上に「かぐや姫(成長速度が異様に早い)」ですから14歳=14年かは不明。なのですが、とりあえずそれは横に置きます。

14年前に生まれた夢のために博士は戦った。14年前に放送された夢原さんが助けに来た。その14年前の夢原さんを使い、博士は夢を叶えようとし、14年前に生まれた花寺さんが夢を守った。
映画を見るまで気づきませんでしたが、「14年」は意外に強烈な数字だった。なるほど、だから夢原さんはこのタイミングだったのか。

プリキュア5が援軍に来てくれた時の頼もしさは凄まじいです。実際には彼女らはそこまで「強い」わけではないと思う。今からすれば武装は地味、単純な戦闘力ではヒープリ組に劣るのではないかとも。ですが経験値やらマインドやらがやっぱり違う。

相手が空中にいるならシューティングスターを移動手段に。一人がガードし、足止めしたところにもう一人が狙撃。技の発動エフェクトで牽制し、束縛拘束で動きを止め。サイズを可変して懐に潜り込んでカウンターとか、初見では対応無理です。ハデーニャ戦のあれがコンビネーションに取り込まれてる…。

パートナーフォームの花寺さんらと、ノーマルフォームで同等に共闘してるのも何気にすごい。単純な火力では一回り下だと思うんですが、互角以上に立ち回っていらっしゃる。

極めつけにまさかのドリームアタック!「仮面を破壊しないと倒せない。仮面以外への攻撃はほぼ無効」のコワイナー(黒白キュアの攻撃が直撃しても、ほぼノーダメージ…!)に特化した、一点突破のホーミングバタフライ。「本質を即座に見抜く」夢原さんを物凄く現したあの技が、GoGoコスの今この令和の時代に。
予告映像では蝶だった登場時のエフェクトが薔薇に変わっており、ちょっと寂しかっただけにこれには驚いた。反射的に涙でた。

しかもあの戦局、確かに適切です。遠距離で逃げかけてる敵に対し、グレースの攻撃を誘導して直撃させてる。
テーマ的にも熱い。花寺さんは「生きる。そのために戦う」。そんな彼女にとって「先を導く夢」は強烈に刺さります。夢に先導されて進むグレース。生きることは戦いだ。でも夢があるから前に進める。

一方、夢原さんにとっても救いです。夢原さんは「夢を叶えるために戦うとき、最後は人は一人だ。しかし同じように戦う友がいるなら、孤独ではない」。
どのようにして彼女らがエゴエゴに敗れたのかは分からない(来週が楽しみです)。ただ、14年前に生まれた夢原さんを、14年後の花寺さんが助けにいくのは象徴的です。夢原チームは一人ではなかった。ともすれば孤高にもなりかねない夢原理論に、応えてくれた。これはオールドファンとしてはかなり嬉しい。

「プリキュア5すごい!強い!」だけでなく「プリキュア5が救われる」が見られるとは。副音声サイドが楽しみすぎます。来週も観に行こう。

【トロピカってる生き様】

例年であれば春映画はその年のシリーズのテーマが提示される…のですが、今年は僅か数分。だからこそというか、もう最初から最後まで「時間がない」「今やるべきは何か」の全力推し。夏海さんはこれに1年取り組まれるんだろうな。

無粋かつ野暮に考えるなら、「たった3分前に連絡を認識するのがまずい」ので「計画性」とかが絡むのかしら。
本編にて、夏海さんもローラも妙に計画を語っていらっしゃるので、なくはない気もする。いや、いたって普通にローラが連絡を忘れてただけだとも思いますが。

あと、人魚さんの海戦が見られたのも大変嬉しい。空中とか地上とかどうしようもないけど、海の中ならプリキュアより機敏。本編でもやって欲しい。

【みんなの心にゆめアール】

アース推しのうちのお子様と観てきました。
もともと怖がり(というか危機意識が強い)な子なのだけど、今回は一際怯えてた。エゴエゴは見た目はそんなに凶悪じゃないのに…とも思ったのだけど、考えてみればプリキュア5を撃破してる。衝撃的だな、改めて思えば。実際、結構ぐっさり来た。

あえて書くなら、やられ方もオマージュだったのかしら。
カワリーノさんの仮面やアナコンディさんの石化と、何かと夢原さんはやられていらっしゃる。
エゴエゴに吹っ飛ばされるシーンも、ムシバーンやシャドウ様との戦いを思い出すやられ方。夢原さんはサービス精神旺盛だ。

参考:
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トロピカル~ジュ!プリキュア第3話「自分を信じて!キュートいっぱい!キュアコーラル!」感想

2021年03月14日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■トロピカル~ジュ!プリキュア第3話「自分を信じて!キュートいっぱい!キュアコーラル!」感想

前回、「プリキュアになれる人間は存外少ない」とローラさんは気づきました。
なのでもっと積極的に探さないと…!となるかと思っていたのですが、完全に逆だった。
どうせ見つからないから根を詰めるのはやめよう。サマーがいればどうにかなるし。

夏海さんは夏海さんで頭の中は部活やら新しいご友人やらでいっぱい。あれやこれやをやりたくて、どれもこれもをやろうとして、楽しく悩んでいらっしゃる。
この様子を後に涼村さんは「好きなことを自分で決められてうらやましい」と評しましたが、描写的には「決められない」側面が多々描かれてる。後々何かテーマ的に発展することなのかしら。

「自分で決める」といえば、今年はプリキュアさんと謎生物が主体的に別行動をとっています。
ご学友と遊びに行くことになった夏海さんはローラを誘いますが、その過剰なる上から目線にローラは拒否。
一方の夏海さんも特にはこだわらない。じゃ!別行動で!お互いに良い週末を!
何かあるたびに鞄に潜り込んだり、頭の上に乗っけたりしていた時代は終わった。ヒトとサカナは住む世界が違う。

お友達と水族館に遊びに行った夏海さん。それとは特には関係なく先日教えてもらったプールにローラはどぶん。どうやってそこまでたどり着いたのかはわかりません。下水を泳いだのだろうか。
なんにせよ「羨ましかったから」とか「寂しかったから」ではなく、自分の基準で動いているのが心地よいです。
私のかわいいは私が決めるのだ。それでこそ自称・次期女王。

そのローラを涼村さんは発見。かわいい!人魚だ!
これにはローラもにんまり。よろしい、素直なニンゲンだ。どうせならプリキュアになってみる?
しかしながらアイテムは光らず。残念。じゃ!そういうことで!
割り切りが早くてとても良い。意志決定は己れでするのだ。

水族館にプリキュアと次期プリキュア候補と謎生物が会しているのに、特には何も起こらずその日は解散。
地味に驚きました。普通ならここは敵の襲撃→初変身の流れなのに。
今年の敵は、プリキュアの持つ何かを狙っているわけではなく、面倒くさがりなのでイベント事を狙うといった策も立てないので、まったくリンクしないのか。これはこれで厄介だ。いつどこに出てくるのかさっぱり読めない。

翌週。涼村さんは夏海さんに打ち明ける。実は私、自分の好きを口に出せない。
横で聞いていたローラは憤慨。自分のかわいいは自分で決めろ!私はかわいい!
夏海さんも追従します。そうだ自分で決めよう!あとせっかくだし一緒にプリキュアやろう!
あ、それは無理。ローラのテンションが素に返る。そのニンゲンはプリキュアになれない。じゃ!そういうことで!
割り切りが早くてとても良い。

その後、何の脈絡もなく敵襲来。パニックに陥るニンゲンども。
また怪物が出た。そういえば以前の騒ぎのときに近くに人魚もいたらしい。なんてこと、人魚が黒幕か!

しかしながらこの風説の流布に、涼村さんは勇気を出してNoを提示した。
他人の意見に合わせる処世術で生きてきた彼女が、自分の意見を口にした。
そして駆け出して行った夏海さんを追いかけ、自分も戦地へ。

夏海さんことキュアサマーは劣勢に陥っていました。
新人らしからぬ戦闘力とアグレッシブさで見ていて頼もしいのですが、近くの水場に浮かんでる人魚さんが足手まといすぎる。
走って逃げたり隠れたりもできず。手に抱えて戦えるサイズでもなし。収納アイテムには重力制御機能がないので、隔離しても目を回す。結果、適当な水場に放つしかなく、そこを狙い打たれたら庇うしかない。なんてこった。

そんな現場に駆けつけた涼村さん。メイクで勇気に灯をともし、思いのままに動いてみたところ、めでたくプリキュアになれました。キュアコーラル。本名「さんご」ですから、そのまんま。もしかして初?

ありがたいことにコーラルさんは防御技を持っていた。戦線を押し返しさえすれば、水場の塹壕に立て籠るのは利点だ。人魚さんが後方から狙撃し、無事にビクトリーなされました。

なお人魚悪玉説を唱えたご学友も悪意があったわけではない。彼女たちの視点では当然の反応です。
そして駆けて行った夏海さんらを心配して、危険地帯ギリギリで待っていてくれた。

涼村さんの幼少時の思い出でも、友人たちが否定してきたとかではない。「自分の意見を言えない空気がある」のではなく、「勝手に自分で思い詰めた」。往々にしてあることだと思う。これを抑圧されたと誤解すると悲劇に発展する。気を付けたい。

【夢がある】

EDが映画仕様。来週のOPはどうなるんだろう?トロプリ歌に合わせてヒープリ映画が宣伝される稀有な事態になるんだろうか。

いざこうなってみると、ヒープリとプリキュア5がコラボしたのは、テーマ的に納得いきます。考え方が近いし、相互に補完しあうシナジーもある。

じゃあトロプリはといえば、「後回し」はフレッシュに親和性があると思う。
山あり谷あり、されどたどり着く先はひとつ。
後回しにしても、それはやがてやってくる。順番がどうあれ、行き着く先はひとつ。

ただ今回の話はハートキャッチ的だった。外見を変えると中身も影響を受ける。メイクすること自体は直接的な解決にはなってないけど、それで気持ちが変わるならいいじゃないか。

何年か前の投票をみるに、ターゲット層として大きいのはプリキュア5とハートキャッチっぽいので、次のコラボは案外ハトプリなのかもしれない。
まぁ放送順どおりにプッシュしなきゃいけない理由はないし、稼げるところから稼がないと次に続かない。飛ばされたシリーズが冷遇された等々とは思わず、前向きに楽しみたいです。
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「パラレルワールドの正体」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2021年03月14日 | ハグプリ最終回考察
前回「単一世界・未来不変」説と「単一世界・歴史改変」説の統合ができたので、次は「平行世界」説を考えてみよう…と思ったのですが、さっくりと解決できた。

(タイトルも含めて、全ての文章に「~だと私は思った」がつくのですが、冗長なので省略します)

【世界の成り立ち】


(「HUGっと!プリキュア」48話より)

アイデアとしては以前にも書いた「量子自殺」です。

過去に戻ると「歴史が変わった世界」と「変わらなかった世界」に分岐するとします。
分岐なのだから「変わらなかった世界」に属するジョージが必ず生み出される。

何度も何度も繰り返しても、その度に「変わらない世界にひたすら進み続ける」極めて不運なジョージが、必ず一人残ってしまう。
この稀有なパターンが、我々が見たハグプリ世界のジョージです。

若干ややこしいのですが「タイムトラベルした世界」と「タイムトラベルしなかった世界」への分岐ではない。
「タイムトラベルして未来が変わった世界」と「タイムトラベルしたが未来が変わらなかった世界」への分岐です。どちらのジョージもタイムトラベルはしている。(そう解釈しないと、タイムトラベルした時点でジョージは「歴史が変わった」と認識しますから、描写と矛盾してしまう)

この不運なジョージの視点だと未来は不変です。
実際には「未来が変わった」世界もあるのですが、パラレルワールドは観測できないのでジョージには関係ありません。
これなら彼の認識「未来は変えられない」と「平行世界」が矛盾無く両立できる。

前回までの検討と合わせるとこんな流れです。

『タイムトラベルにより「変わった世界」と「変わらなかった世界」に分岐する。我々が見たのは「変わらなかった世界」』

『ハグプリ世界は原則として「未来は変わらない」。しかし今回のループは、我々視聴者が観測していたことにより黒白キュアが召喚され、プリキュアの歴史が持ち込まれたため、過去・現在・未来が変わった。我々が見たのは「分岐で変わらなかった世界が、視聴者の観測により変わった後の世界」』
参考:「タイムパラドックスの真相」

『本質的には「変わらない」世界(※注1)なので、「変わった後」は不変。私たちが視聴した未来がそのまま繰り返される(※注2)』
参考:「ハグプリ最終回に起きたこと」

対立すると思われた「未来は変えられない」「歴史が変わった」「世界は分岐する」は両立します。今のところこれが、最も綺麗に説明できる。

(※注1:「変わらない」のは「変わらなかった世界に分岐したから」ではなく、「分岐したそれぞれの世界の未来は、分岐した後は不変だから」。分岐により変わった世界も、その後は未来不変と思われます)
(※注2:未来世界の時間停止は自然現象なので、クライアスを倒しても解決しない。また「野乃はなの死亡」も解釈の余地があります。小難しい理屈を持ち出さなくても、実はそもそもタイムパラドクスは起きていません)

【パラレルワールドの問題点:物語面】

検証のため、以前に私自身が提起したパラレルワールドの課題を解消してみます。まず物語面での齟齬。

『ジョージは「未来は変えられない」と確信していた。歴史の改変が可能だったり、平行世界に分岐するなら(歴史の復元力等を想定したとしても)そんな結論には至れない。物語として不自然すぎる』
参考:「パラレルワールドへの疑念(物語面)」

既に記載したとおり、「タイムトラベルして未来が変わった世界」と「タイムトラベルしたが未来が変わらなかった世界」に分岐したとすれば解決できます。

分岐説を採用した場合、なんとなく「ジョージ最愛の人がいた世界」と「ハグプリ世界」に分岐したかのような先入観がありましたが、そこが違ったらしい。

「最愛の人」や「ルールーがいた未来」は、放送されたハグプリ世界の話。
分岐先の世界は放送されておらず、誰も内容は知らず。もしかしたらいきなり地球が崩壊して人類が滅んでるかもしれないし、もっとずっと良い解決策に辿り着いてるのかもしれない。

【パラレルワールドの問題点:人物面】

『ルールーは「未来で待つ」と繰り返し発言している。別の未来や平行世界に旅立ったのなら矛盾してしまう。
また、えみるの主観では「未来は改変不可」としか認識できないため、齟齬が生まれる』
参考:「パラレルワールドへの疑念」(人物面)

ルールーは元々改変後の未来から来ているので問題なし。帰った先は改変後の未来であり、えみるのいる世界と同じ。ルールーはえみるを未来で待てます。

分岐も同様。「分岐する前の世界=ルールーのいた世界」「新たに分岐した世界=えみるの世界」ではない。
「分岐する前の世界=えみるやルールーのいる世界」「新たに分岐した世界=詳細を知りえない別世界」です。

それでいてハグプリ世界は「未来が変わらない」世界ですから、えみるの主観「未来は変わらない」とも矛盾は起きません。
他、「はぐたん・はぐみ別人問題」などもクリアできます。

【パラレルワールドの問題点:テーマ面】

『ハグプリのテーマ「なんでもできる」とは「過去にタイムトラベルすれば挫折をなかったことにできる」といった意味ではなく、「挫折や失敗はなくせないが、それでも立ち上がれる」だ。タイムトラベルにより未来の破綻を無かったことにしてしまったらメッセージが弱まる』
参考:「パラレルワールドへの疑念(テーマ面)」

ハグプリ世界を変えたのは、視聴者の観測によりプリキュアの歴史(これまでの自分の人生の歩みの象徴)が持ち込まれたから。

未来に起きる破綻は避けられない(ハリーらが語った未来の破滅は、改変後の未来なので霧消はしていない)が、挫けてしまった改変前と違い、思い出の力で踏ん張り立ち向かえた。

これがハグプリテーマと矛盾しないのは、オールスターズメモリーズのとおり。

【パラレルワールドの問題点:ミラクルリープ】

『ミラクルリープを使えば何度でも改変に挑める。改変可能な世界ならば、この手法を試さないのは奇妙だ』
参考:「パラレルワールドへの疑念(ミラクルリープ)」

ハグプリ世界は改変不可。登場人物の視点でも改変不可。ミラクルリープは元々99回繰り返すのが正史であり、未来は変わっていない。
歴史が変わったのは「視聴者の観測」という外からの影響なので、ミラクルリープでは変えられない。
よってミラクルリープで改変に挑まなくても何ら不思議はない。

もしかしたら繰り返し毎に世界は分岐するかもしれないが、分岐先はこちらの世界と全くの無関係なので、あってもなくても変わらない。

【なんでもできる、なんでもなれる】

以上、半年前に自分が提起した疑問を突破できました。素直に自画自賛したい。半年前の自分を乗り越えた…!
「歴史を変えた原因は、タイムトラベルではない」「世界は分岐したが、我々が見たのは「変わらなかった元の世界」の方」は、ちょっとしたエウレカじゃないかしら。

「未来不変」「歴史改変」「分岐世界」は対立するものだと思い込んでいたけど、実はひとつに統一できた。半年前に「これで解けた」と思ったのは、あまりに自惚れが過ぎました。考えれば前に進める。正に「なんでもできる」。
ひとまず区切りは付けられたものの、まだまだ何かあるかもしれないので、引き続き考えていきたいです。

えみるのおかげで視野が広がった気がする。ありがとうハグプリさん。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
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トロピカル~ジュ!プリキュア第2話「まなつとローラ! どっちのダイジが一番大事?」感想

2021年03月07日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■トロピカル~ジュ!プリキュア第2話「まなつとローラ! どっちのダイジが一番大事?」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第2話より)

新学期です。新学年です。夏海さんは今日から新中学一年生。なので転入生のようでいて転入生ではない。
そして盛大に自己紹介で滑った後、紫色の子と仲良くなった。

意気揚々と帰宅なされた夏海さんが見たのは、自室に残る謎のナメクジ痕。人魚です。人魚が逃げた。

這いずり回った人魚は、脇目もふらず浴室に直行したようです。サカナだ。
人魚さんとバスタブ。素晴らしき様式美。尾びれが縁から出てるのとか、惚れ惚れする。

「果てしなく退屈だった」と宣う人魚さんに、夏海さんは学校での様子を語ります。しかしながら人魚からの返事はただ一言「で、その子はプリキュアに向いてるのか」。地上のサル=プリキュア戦力。

夜。不満たらたらな人魚さんを閉鎖された水族館に連れ出してみた。引っ越して数日で街を熟知しています。ローラのために調べたのか、彼女の異様な行動力の結果なのか…。

満月の下、サカナとヒトは語り合う。ちょくちょくサカナが何か受け売りや建前的なのを口にしてた気もしますが、とりあえず語り合う。人魚さんと満月。素晴らしき様式美。

翌日、元気溌剌で部活紹介に向かう夏海さんは人魚さんをロスト。なまじコンパクトに持ち歩けるようにしたせいで、サカナが地上に放置される…。

不幸中の不幸で近くに水路があり、人魚さんの姿が一般民衆に。
再三に渡る警告にも従わないサカナに、夏海さんも激怒。しかしサカナからすれば、何故にプリキュアの自覚を持たないのか理解できない。早く世界を救おう。そして私を女王にしよう。昨夜の交流は何だったのか。

こうして別行動になったもののサカナの悲しさ。移動が制限されるわプリキュアは見つからないわ。そこに敵も現れた。目的はさっぱり分からない(サカナ曰く)がとにかく襲ってきた。

人魚さんもプリキュアで応戦します。そこら辺にいっぱいニンゲンはいる。弾なら十分。
しかしなんたることか。みんな悲鳴をあげて逃げて行く。敵の姿を見ては逃げ、プカプカ浮かぶ人魚を見ても逃げる。まぁどちらも化け物だし。

そうこうする内に水路を塞がれ。ならばと地上に這いずり出たものの、そこは灼熱の舗装道路。じたんばたんとのたうってる内に、あっさりと大ピンチに。

そこに夏海さんがやってきてくれた。そして過剰なまでの戦闘力で屠ってくれた。おぉ頼もしい…。

得難い人材を得ていたと気づくと同時に、追加戦力の重要性に深刻になったところで、次回は2人目登場だそうです。とりあえず友人筋で妥協するみたい。選り好みしてる場合じゃないと悟ったらしい。

【後回しなのか前倒しなのか】

後回しにする。今やりたいことをやる。
この2つはどうとでもいえる。
宿題より先に遊ぶのは、宿題を後回しにしているのか。今やりたいことを優先したのか。

夏海さんは「プリキュア探し」より「学校生活」を優先した。
しかしローラのピンチには、あんなに楽しみにしていた部活紹介より、救出を優先した。
(その気持ちを汲んでくれなかったので、喧嘩にも発展しましたが)

2回目の際には「どちらもやる」ともおっしゃった。
これらから見るに、テーマ的には「自分で優先順を判断する」もしくは「全てやる」なのかしら。

「後回し」といえば「アラモード」の後期EDが思い返されます。
ホイップさんは「大好きを諦めない」の信念のもと奮闘なされた。視覚・聴覚・嗅覚を奪われ、物理的・精神的・金銭的にも打撃を受けまくる中でもスイーツを作れ。それがパティシエだ。大好きを諦めるな。

この過酷な覚悟を歌い上げた後期EDですが、最後のサビが素晴らしいです。

(引用)
これからのことは 明日かんがえよう
気まぐれな昨日へ ありがとうを言えるように
(引用終)

あまりに過酷な状況に、先を考えると怖くて心が折れてしまう。心が折れてしまったら「何でこんなことに」と悩み、「それが大好きだった昨日までの自分」を嫌いになってしまう。
だから今は先のことは考えない。昨日に「ありがとう」を言えるように。
そしていざ明日を迎えたとき叫ぶんです。「OK!キラッとひらめいた!!」。明日の自分は解決できると信じよう。昨日の自分にありがとうを言えるように。

このお歌を思い起こすに、「全て今やる」はそれだけでは破綻しそうです。「前向きな後回し」は話題になりそうに思える。
「敵の目的は不明」とも明言されたので、何か仕掛けがあるのかも。今回の「伸びないラーメン」のように、彼らは「いかに後回しにするか」を真面目に追求しています。技術は「楽をする」「怠ける」ために発達したともいえる。

あと「人魚はプリキュアになれない」とも明言されました。情報源がローラなので不安はありますが良いことです。
プリキュアなんて汚れはニンゲンにやらせればいいんだ。人魚さんは尾びれを大事にしていこう。
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「タイムパラドックスの真相」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2021年03月07日 | ハグプリ最終回考察
真相というか私の解釈を、まとまったので書いてみる。

【歴史を変えたもの】

私としては「未来は変わらない。世界はひとつ」派ですが、「歴史が変わった」パターンも吸収できると気づきました。
(タイトルを含め、以下の文章はすべて「~だと私は思った」が文末につくのですが、冗長なので記載は省略します)

前提:
ハグプリ世界は「未来不変」。タイムトラベルをしても未来は変わらない。
未来を変えたのは外部からの干渉、すなわち我々視聴者が観測したことにより、オールスターズメモリーズと同様の「プリキュア」の歴史が持ち込まれる現象が起きたから。

本来の歴史はこうだった。

2018年:
はぐたんが2043年から飛来する。それを追いかけてクライアスも出現、やがて放浪中のジョージも合流。

2018年:
21話にあたるタイミングにてキュアブラック、キュアホワイトの召喚が行われない。
この影響によりジョージに敗北。時間が停止する。

2018年:
量子論的ゆらぎ、もしくはシステムの限界により遥かな断絶を経て時間が再開する。
(参考:「停止した時の果て」
未来からきたジョージ消滅。強いわだかまりを残したまま、戦いが終わる。

2030年:
野乃はなと現代ジョージの間に、はぐたん誕生。同時期にルールーも誕生。
その後、野乃さん死亡。
(追記:後に再考して改めて記事にしました。「歴史が変わる前の物語」

2043年:
時間停止現象が自然発生(参考:「オシマイダー療法」の冒頭)。元来ポジティブ思考の集まりであったアカルイアス社はその中にあっても活動を継続。しかし指導者を失ったこともあり、いつしか社名をクライアスに変更する。
これに呼応してキュアトゥモローらも出現。

2043年夏頃:
クライアスにトゥモローら敗北。ハリーが救出し、2018年へ。野乃さんと遭遇する。

2043年秋頃:
19年からトゥモロー帰還。しかしながら自然発生する時間停止にあらがえず、以下、未来は止まる。そこから先は不明。

ハグプリ世界ではこのループを繰り返していた。
途中に時間停止を挟む、1周に永劫の時間がかかる暗黒のループです。

ジョージが「未来は変えられない」と認識しているように、何度繰り返そうと上記となる。
ですが「今回の」ループでは「黒白キュアが召喚される」変化が起きた。それまではいなかった、我々視聴者による観測が行われたためです。
21話のあの時「メロディソード」をねだったマシェリを見て、私たちは玩具を連想した。そして私たちの知る玩具の代表格である「プリキュア」が召喚された。「オールスターズメモリーズ」と同様の手法です。野乃さんたちを救ったのは、プリキュアの歩みを知る私たち視聴者だった。


(「HUGっと!プリキュア」21話より)

これによりもたらされた「15年」の積み重ねにより、野乃さんはジョージとの決着をつけることができ、未来は変わった。

【変わらない歴史】

大事なポイントのひとつは「私たちが第1話から見ていたのは、変わった後の歴史」であること。

時間とは、過去から未来に向かって一方向に進むのではなく、過去・現在・未来が同時に存在します。
21話で歴史が変わったからといって、「1話~20話は改変前」とはなりません。現代物理がどうこう以前に、ストーリーが破綻してしまいます(参考:「改変世界のルールー」の冒頭)。
「破綻するからダメ」なわけではないけれど、説明がつくのにわざわざ破綻させる必要もない。私たちが見ていた「第1話」は「第21話」で歴史が変わったあとの世界とすれば、辻褄も物語も両立できます。

本質的にはハグプリ世界は「タイムトラベルしても未来は変えられない」世界。
変化をもたらしたのは、世界の外からの干渉があったから。(参考:「世界はいつ分岐したのか」
この解釈ならタイムパラドックスは回避できます。
私たちが知る未来(ルールーたちが来た未来)は、「変わったあと」の未来ですから、再会不能の謎の別世界ではない。この世界の未来と、ルールーが戻った未来は同じ世界にある。

「変わったあと」の世界の流れは、以前に考えた「未来不変」と同じ。(参考:「最終回に起きたこと」
これで「歴史は変えられる」と「変えられない」のふたつの説を統合できます。

【補足1】
以前の説を2ヶ所、修正したい。

①プリハートが分裂した理由

「2044年に、えみるが送り届けたから」と設定しましたが、これだとトゥモローチームにいた本来の持ち主と上手く噛み合いません。なので「未来でも分裂したから」で考えたい。
未来に帰る際、分裂したプリハートはひとつに戻しルールーへ。帰還後、本来の持ち主にプリハートを返却。ですが敗戦の余波か、彼女は単独変身できなくなっていた。そこでルールーと協力して変身することになり、結果としてプリハートが分裂した。

未来でこの現象が起きたので、過去でも分裂できた。
未来で分裂できた理由は、もちろん過去で分裂したからです。王道のタイムパラドックス。

では未来の持ち主は誰だったかといえば、やはりしっくり来るのは愛崎えみるさん(推定37歳)です。
一度できたのだから、二度できてもおかしくない。これが過去と未来でグルグルと起きる。


(「HUGっと!プリキュア」40話より)

そして「えみるっぽい」のは、右から2番目の子です。
これまた以前に考えたとおり、右から2番目は主人公の可能性がある。(参考:「明日は何色」
理路整然と「愛崎えみる(37歳)主人公説」を導けました。万歳。

【補足2】
②トラウムがオールスターズと戦った理由

本来トラウムには36話にてプリキュア数十人を同時に相手する必然性がない。
わざわざ多方面作戦をとらず、ハグプリチームだけと戦うべきです。

また、あくまで私の妄想ですが、トラウムは2033年を経由してきているように思う(アラモード・魔法つかいの年齢齟齬の解消のために捻り出した仮説)。
そんなことまでして、何故あんな無謀な玉砕をしたのか。(これまた私の妄想では、トラウムはあの戦いで消滅している。最終回トラウムが未来に帰ったあと、未来で決着がついてから再び戻ってきたと思ってる)

いまいち説明に苦労していたのですが、上記の歴史改変案ならどうにかなります。
トラウムはプリキュアオールスターズ戦をやることで、プリキュアの歴史を野乃さんに刻みたかったんだ。

黒白先輩の召喚により歴史が変わり、ハグプリ世界に「プリキュアの15年の歴史」が出現した。
これを野乃さんに刻むためにオールスターズ戦を引き起こした。この集結があったからこそ、対ミデンや対ジョージを踏ん張れた。
トラウムはそのために玉砕を分かった上で、過去に舞い戻った…のだと思う。

【変わる未来と変わらぬ未来】

半年かかって「未来不変」の仮説を組み立てた後、また半年かけて「歴史改変」との統合を果たせました。
他の人がどう感じるかはさておき、私としては納得感ある。仮説は進化する。「なんでもできる」を改めて実感しました。

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