穴にハマったアリスたち

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(第41話)デリシャスパーティ♡プリキュア「メリークリスマス!フェンネルの大切なもの」感想

2022年12月25日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第41話)デリシャスパーティ♡プリキュア「メリークリスマス!フェンネルの大切なもの」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第41話より)

ゴーダッツ様の正体はフェンネルさんでした。
発端はシナモンへの妬み。ジンジャー師匠の寵愛を独り占めにしたかったらしい。

その後シナモンを嵌めて放逐したものの、ジンジャーの後継者の地位は結局はマリちゃんと分け合うことになり、本件に至ったんでしょうか。
たまたまプリキュアが見つかったから切り抜けられただけで、順当にいけば(石に細工をされていた)マリちゃんは初戦で死亡してたものな…。

レシピの独占も同様の視点と思われ、分かってしまえばレシピ集めの背景は単純でした。

一方の和実さんらはこれでもかとシェアを描く。
お料理はみんなで好きなものを食べる。でかいマグロも解体して配る。
和実パパは久々に帰郷したのだから、和実ママも共にいたいでしょうけど、娘と二人でお出かけさせる。

そんな両者に共通する「料理」がおむすび。おそらくは最も単純な「料理」のひとつです。
(個人的に「料理」か否かの基準の一つは、「その工程をしなくても味がさほど変わらずに食えるのに、わざわざ手間をかけている」だと思います。おむすびは「炊いた白米+塩や海苔」でも普通に食えるのに、「手で握る」工程を経ている)
そして最後の強奪レシピもおむすび。映画版といい、おむすびが世界を動かしている。

フェンネル=ゴーダッツ様の事情はそれで良いとして、他の方々は何がどうなってブンドル団に入られたんだろう?
ブンドル団は歴代でも類を見ない小規模組織(ジェントルーは現地調達、ゴワスは発明品なので、実態はナルシストルーとセクレトルーさんの二人のみ)なのに、数少ない構成員も思想信条に異なりがあり、フェンネルさんに敬服する動機はなさそうに見えます。
このタイミングでラスボスを公開するのは早い気もするので、まだ何か「黒幕」なり「真の姿」なりがあるのか?…とも思ったけど、スイートのノイズ様はそのまんまラスボスだったな。

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「輝木ほまれと人魚姫の代償」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2022年12月21日 | ハグプリ最終回考察
ハグプリ32話にて、ビシンの攻撃によりハリーとエトワールは「人魚姫」の世界に囚われます。
ほまれさんとしては「自分が直前に「人魚姫」の絵本を読んでいたから」と推察もしましたが、ビシン曰く「ハリーとエトワールの内心と合致していたから」だそう。


(「HUGっと!プリキュア」32話より)

さて「人魚姫」は「異なる世界に適応するために代償を払う」物語です。
これと合致していたのなら、ほまれさんは何を代償としているんだろう?
(「失恋」は結果なので「泡になる」に相当、代償に非ず)

すぐに思いつくところだと「プリキュアとして戦うこと」。実際危険ですから、歴代の精霊たちも申し訳なさを持ったりしていました。
ただ特にハグプリはラストで人類皆プリキュア化していることもあり、「プリキュアになる」ことを「代償」と呼んでしまうのは違和感があります。
そこで別の何かがあるとの前提で考えてみた。

【輪廻の蛇】
最終回を見るに、2030年の時点でハリーはほまれさん家で世話になっているようです。
いかなる経緯でそんなことになったのかは不明なれど、2018年以降にハリーと「再会」した彼女はかなり驚いたはず。

状況としては「野乃はなーはぐたん」「薬師寺さあやーダイガン」「愛崎えみるールールー」と同じ。ただし他3名と違い、ほまれさんは積極的に未来を変える動機があります。2030年時点のハリーを手懐けて、トゥモローと出会う前に恋仲になる選択肢が脳裏に浮かんでもおかしくはない。

ですが彼女はそうはしなかった。おそらくは自分の思い出は知らせずに、ハリーを育てたと思われます。これが「声を失い、想いを伝えられない人魚姫」と同等の「代償」だったんじゃなかろうか。

この時ほまれさんが妙な干渉をしなかった(※)からハリーは2043年にトゥモローと出会い、タイムトラベルし、ハグプリの物語が始まり、そして2018年にほまれさんはハリーと出会って一緒に過ごせた。声を失うことで、人魚姫が王子と過ごせたように。

※「未来不変」の立場で言うなら、「現に干渉しなかったのだから、何度繰り返そうと干渉はしない」。正確に言うなら「想いを伝えなかった」のではなく「伝えられない」ですから、まさしく「代償」と言える。
もしも2030年のほまれさんが、ハリーと出会い、葛藤の後に「人魚姫だったのに代償を払っていない?」に気づいたなら、上記の思考を元に「パラレルワールドや歴史改変は起きていない」にたどり着けるかもしれない。

この「代償」を支払うのは2030年ごろの未来ですが、ハリーから見れば過去。故に内心を覗くオシマイダーが察知できたとしても不思議はないと思われます。
32話時点ではハリー・ほまれ両名共に「代償」に気づいていないが、オシマイダーは2030年に支払われるそれを検知して「人魚姫」が再生された…というのは時間ネタとして面白い気がする。

元ネタの「人魚姫」では、ラストは泡となって消えるのではなく、風の精霊(ざっくりとした概念でいえば輝く天使的な存在)になります。「輝く」「飛ぶ」等はエトワールのイメージにも合っています。
2030年に代償を払い、2018年にハリーと共に過ごし、失恋を経て成長、自分を輝かせて、そして2030年にハリーと再会する。ハリー視点では時系列(代償を払う→共に過ごす→泡を経て精霊化)に沿っているけれど、ほまれ視点では共に過ごしてから「代償」を払っている不思議。番組的にはほまれ視点なので、ちょっとした叙述トリックとも言えるかも。

【蛇足】
もう少し物理的な話でいくなら、「2018年からハリーが去った後、ビューティーハリーの経営をほまれさんが引き継いだ」もいいかもしれない。
ビューティーハリーの建屋は、元々はハリーが「持参」しているので未来に持ち帰った可能性もあるのですが、明確には描写されていません。少なくとも取引先等々は残っているはず。

これをほまれさん(2018年時点では未成年なので輝木家)が引き継いで経営した。2030年に輝木家に世話になったハリーは「ビューティーハリー」の存在を知る。その後2043年から2018年に帰った際に、2030年の記憶を元にビューティーハリーの経営を開始。
ほまれさんが支払った「代償」は、想い人不在のまま残された店を切り盛りすること。

これだと「ハリーはなぜビューティーハリーを(ネズミにとってはヒト向けの服飾店はハードルが高いはずなのに)経営したのか」の説明がつきます。彼が世話になった輝木家が経営していたのでノウハウ的に馴染みがあり、物理的に持ち込むこともできたから。

ただ前述の「2030年に想いを伝えられなかった=声を失った」説の方が綺麗かなとは思う。一応は両説は矛盾はしないので、代償云々は別として、「ほまれさんがビューティーハリーを引き継いだ」は推しては見たい。「誰が最初にビューティーハリーを作ったのか」がパラドックスを起こすので、これはこれで時間ネタとしては王道です。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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(第40話)デリシャスパーティ♡プリキュア「俺に出来ること…ブラックペッパーと拓海の決断」感想

2022年12月18日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第40話)デリシャスパーティ♡プリキュア「俺に出来ること…ブラックペッパーと拓海の決断」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第40話より)

拓海ママが情報を接続したことによりシナモン問題が解決しました。前振りが長かった割に、さっくりと和解してしまった。
分かってしまえばあっさりで、拓海くん=ブラぺも判明。知った和実さんは何故か泣き出してしまいましたが。この感情は分かるけど、言葉にするのは難しいな…。
何だかんだで和実さんも拓海くんに伏せていたのを気にしていたのか、戦いをキツイとは思っていて頼れる幼馴染が共にいてくれたことに安堵したのか。
これが花咲さんとかだったら、「懸想していたブラぺと拓海くんのどっちルートにするか悩んでたのが解決したから」とかも考えられますが、まぁ和実さんだものな。

拓海くんは一旦はストーンを返したものの、やっぱり自分で戦いたいと再度継承。
前回の和実さんの祖母話にも通じる展開で、親から受け継ぎ、自分のものとして昇華して戦う。

セクレトルーさんの事情も、視聴者目線では判明。調理が苦手で、彼氏だか夫だかに当たり散らしてしまったのがトラウマのよう。
この謎の男性もエプロンをしているのは芸が細かい。セクレトルーさんに「作らせている」のではなく、自分も作っている。
たぶんセクレトルーさんが調理を断念し、この男性が調理担当になる選択肢も普通にあったはずですが、彼女はそれを選びたくなかったらしい。
助けられてたことに感謝を示した和実さんに対し、セクレトルーさんは助力を許せなかった。

完璧を目指すだけあってレシピッピ集めは順調だったようで、世界各国から強奪しまくり、目標まであと1個にたどり着いていました。
世界規模の話だったのなら、プリキュア4人ではどうしようもありません。クッキングダムの戦略は明らかにおかしい。フェンネルさんが何かやらかしているのかしら。

【疑問】
ジンジャーの財布からストーンが出てきました。
さてこのストーン、第1話の時点から財布にあったんだろうか?

流れ的には「38話で過去にいったので、過去ジンジャーが財布に仕込みをし、未来(現在)が変わった」と見えなくもない。
ただ個人的には「プリキュア世界は未来不変」と思いたいので、「タイミングが来るまで発見できないような仕掛けをしていた」とでも思いたいです。(ハグプリ考察
レシピボンがどうやって盗まれたのか(なぜそれを未来を知るジンジャーは阻止しなかったのか)、ゴーダッツ様が何者なのかが明かされれば、もっといろいろ観点があるかも。

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(第39話)デリシャスパーティ♡プリキュア「お料理なんてしなくていい!?おいしい笑顔の作り方」感想

2022年12月11日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第39話)デリシャスパーティ♡プリキュア「お料理なんてしなくていい!?おいしい笑顔の作り方」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第39話より)

お祖母ちゃんのことが大好きで、お祖母ちゃんの言葉を人生の指針にしてきた和実さん。しかしながら世の中には様々な状況があるし、時代も変わる。

「ひと手間がおいしさの分かれ道」「手作りで健康作り」「手作りは想いの詰め合わせ」「美味しいの笑顔は一番のごほうび」等々。
聞こえは良いけれど、普通に過労やノイローゼで破綻しかねません。というか見事なチョイスですね。「一見すると名言そのものだけど、現実には人を殺しかねない呪いの言葉」として完璧です。育児や介護の実体験のある方でないと出てこない。逆の意味で「実感のこもった」言葉です。

劇中では触れられませんでしたが、手作り賛美は災害や病気の際に立ち行かなくなるリスクもあります。
母乳に拘りたい人でも、いざというときに備えてミルクを用意しておかないと、母親がコロナなりで倒れた時に終わってしまいます。そして赤ちゃんは慣れないものをすぐには飲んでくれないので、日頃から試さねばならず結局は完母は現代では難しい。

同様のことは和実さんの「親が遠くにいる」家庭環境にも言えます。
「親が子の側にいるのが一番」だからと転職、退職するケースは珍しくない。
その価値観は否定はしないにせよ、名言として語られたら違和感があります。

そういった背景を知らずに「手作りが一番」を強調してしまうのは非常に危険です。
もちろん「お祖母ちゃんが間違っている」という話でもない。

確かに手間をかけた方がおいしくはなるだろうし(例外も山ほどありますが)、お祖母ちゃんだって「浄水場に頼るな」とか「電動ミキサーは飯を不味くする」とか「自家栽培しろ」とかは言わないでしょう。
そもそも「手作り」が何を指すのかも曖昧です。手作りの総菜を買ってくるのは「手作り」に入るのか。食堂で手作り定食を食べるのは「手作り」なのか。
感覚的にスーパーでカット済野菜を買ってくるのは「手作り」度合が薄れるイメージはありますが、サカナの切り身はそうでもないです。

つまりは「手作り」の指すラインがどこまでかは条件によって様々に変わり、厳密なる定義を追及する意味もない。
お祖母ちゃん(およびその周辺の人)にとっては「手作り」という単語がしっくりきたから使っているだけで、言葉に拘らず「伝えたかった事」を見るべき。そしてそのためには言葉を変えていくことも大事。

鵜吞みにせず自分の体験を加えて変えていく、というのは、以前のおでん回でも触れられていたように思います。
だとすると「レシピ」を巡る一連の騒動はどうなるんだろう?
レシピは過去に確立した手順書です。ゴーダッツ様の目的が如何せんさっぱり分からないのでアレですが、「過去に拘らずに、新たに生み出して欲しいから」が目的だとか?
現実にも「入手状況の変化や健康の観点から代替物に置き換え」「品種改良であく抜き不要になった」とかあるものな。

不可解と言えば、前回のジンジャーとのやりとりをマリちゃんはさっくりとフェンネルに報告してしまいました。ジンジャーらが記憶を消してまで秘匿したのに。
前回の感想を書く際に勘違いしていましたが、「未来コメコメと会った記憶はコメコメの能力で消えるが、装置を作った記憶は消えないので自ら消去」しています。こんなくどいことをしてまで隠したのに、あっさり言っていいんでしょうか。実際、フェンネルは何やら挙動不審です。

しかも面倒なことに「装置があったからレシピッピが発生しやすいのかも」とまで言い出しました。
装置があったからレシピッピが大量発生して、だからブンドル団が集中的にこの街を狙っていて、だからマリちゃんやプリキュアもおいしーなタウンで活動していて、その流れで過去にも戻って、そしてジンジャーは装置の設置を決心できた。(※装置を設置して記憶消去したら誰も活用できませんから、プリキュアが未来から来なければおそらく実行できてない)

ジンジャーはこの循環に気づいていたはず。ひょっとしたら記憶を消したのも「未来パムパムたちが覚えていないから」が直接の理由だったのかもしれない。「理由は分からないが現に消えているのだから消すしかない」的な。それならば他にも未来を知ってるが故の仕込みがされていてもおかしくありません。だからフェンネルは何やら疑問を抱いたとか?
やっぱり、軽々しく時間移動なんかするもんじゃなかった。

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「episode13:ライバル宣言」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2023年1月号)感想

2022年12月04日 | マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ
■「episode13:ライバル宣言」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2023年1月号)感想


なかよし 2023年1月号 [2022年12月1日発売]【電子書籍】[ なかよし編集部 ]

ついに登場した許嫁様ことナムを招いて、七海家でホームパーティが開かれました。
るきあさんは勿論のこと、波音さんらもぞろぞろとやってきた。曰く、ナムは超人気アイドルとして有名らしいです。
正直なところ、ぴっち世界で「超人気アイドル」と聞かされても、あららとかいう前例のせいで今一つ迫力にかけます。むしろゲンナリする。
波音さん自身も夢とはいえ人気アイドルをご経験されてるしな…。

さんご:
「…波音さん!あなた どっちの味方なんですか!?」
波音:
「イイ男を見るのにどっちもこっちもないわよ!」

アイドルの知名度だからではなく、単に顔の問題か。まぁ波音さんだし。

それはともかく、さんごさんはナムの従者ではないんでしょうか。
読み返してみたら確かに「マーマンの従者」と言ってるだけで、「ナム派」とは言っていない?
じゃあどこから派遣されてきて、どんな立場なんだこの子は。

その後、連れ込まれた黒砂君への態度も一貫性がありません。
るきあさんの入浴中に「こんにちは」させたかと思ったら、パーティに参加するのにはハラハラする。
同一人物とは思えぬ揺らぎっぷりで、何度か読み返したほど。この子は何をやりたいんだ?

渦中のるきあさんも思考が散り散りです。
星羅との死闘の直後+許嫁との初対面ですからまともな精神状態でないのは無理もないのですが、裸体の黒砂君を見て脚フェチを発動させるわ、唐突に接吻をかますわと情緒不安定。
それに当てられたか黒砂君も暴走し、るきあさんの彼氏宣言。むしろ今まで付き合ってない方が不自然ではあったのでそれは良いとしても、このメンバーではただ一人事情を全く知りません。まさか全員サカナだとは思うまい。
これもしかして、るきあさん視点ではなく黒砂君視点の物語だったほうが熱いのでは。

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(第38話)デリシャスパーティ♡プリキュア「おばあちゃんに会える!?おむすびと未来へのバトン」感想

2022年12月04日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第38話)デリシャスパーティ♡プリキュア「おばあちゃんに会える!?おむすびと未来へのバトン」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第38話より)

コメコメの謎パワーにより、一行はさっくりと20年前にタイムトラベルしました。
目的はジンジャーさんの調査。たった一度きりしか使えない能力ですから、かなり勿体ない感はある。

過去には懐かしの祖母の姿も。お祖母ちゃんの語る想いはデパプリさんのテーマそのもので、過去からの蓄積が未来を作る。
お祖母ちゃんから和実さん、和実さんからその子供たちへと伝えられていく。仮に祖母その人のことは忘れられても言葉は残る。言葉が忘れられても、趣旨は残り様々な形で影響を残す。
ジンジャーが残した謎装置も同様。思いを蓄積させて未来に託す。

視点を変えてみれば、ジンジャーが装置を残そうと思ったのは、託せる相手が未来にいると知ったからです。
特にコメコメ1世は「自身がこの場で力尽きる」可能性を強く意識したでしょうから「ここが自分の最後の舞台だ」と覚悟を決める後押しになったはず。逆に言えばメンメンらは力尽きないことが確約されたとも。

タイムトラベルのような大掛かりなことに限らず、祖母も子や孫や大事な人たちがいるから伝え遺す気持ちになる。
そういう意味では、未来に託せる人がいると信じるから今の自分が救われるとも言えます。
食べ物の例で言うなら、今日のご飯が明日の自分を作ると信じるから、今日むしゃむしゃと食う。

ジンジャーの別れ際の「よねさんによろしく」も興味深いです。
未来を知らないジンジャーがこの台詞を発しても変ではないとはいえ、20年後には他界されていますから「よろしく」とは伝えられません。
この言葉から「お祖母ちゃん生存説」を唱えるのはさすがに野暮でしょう。ただ、お子様が混乱する可能性はありそうです。
そのリスクを抱えてでも発言させたのだから、軽い行き違いの演出ではなく、テーマ的に重要だったんだと思います。
「よねさんの想いは和実ゆいの中にも息づいているのだから、その想いを実践し続けることが「よろしく」になる」とか。

そういったわけで綺麗なお話だったのですが、タイムトラベルとかされてしまうと色々と気になります。

まず、パムパムらが語った条件です。
・過去を変えてはならない
・変えると力を封じられ、元の時代に戻れなくなる
・できるのは会う程度
・コメコメが目覚めると元の時代に戻る
・戻るときに過去の人から記憶は消える

劇中で明言されたことを否定するのは苦しいのですが、これらの条件が事実とはちょっと思い難い。
「力を封じる」は元々一生に一度の能力なんですから制約になっていない。「戻れなくなる」はまずいといえばまずいものの、死を賭して戦うのに比べれば安い物。例えばラスボス戦にて敗色濃厚になったところで1時間前に戻り、背後から不意打ちを掛けるとかなら「戻れない」ペナルティはないも同然です。1時間遠回りしただけで勝利が確定するなら万々歳。

事実、他でもないメンメン(20年前)本人が「この記憶は自分で消す」と言っています。コメコメの能力では消えないらしい。
クッキングダム関係者は記憶操作無効とかなのかもしれませんが、その割にはメンメン(現在)が過去移動時に警戒していないのも奇妙。20年前には自分がいる可能性がありますから、目撃される(かつ記憶が消えない)と困ったことになる。
「困ったことになる」のは過去の自分も分かるので、もしも出会ってしまっても、自分で自分に即座に記憶消去をかけるはずだ…と思ったんだろうか。

ただこんな冗長な設定は不要で、素直に「コメコメの能力で記憶が消える」で良いはずです。
なんでわざわざメンメン(20年前)にあんな発言をさせたんだろう?

[追記]
「消えるのは出会ったことだけなので、装置の記憶は消えない」とのご指摘をいただきました。ありがとうございます。確かにそうでした。
[追記終]

「過去を変えてはならないが、会うだけなら良い」も厳しい。
実際にジンジャーは20年後の来訪者を受けて装置を決断していますから、過去に干渉しています。「装置を作らなかったという事実を観測していないのだから、過去を変えてはいない」といったことでしょうか。
だとすると、もはや「過去は変えられない(特異点やらペナルティやらではなく物理的に不可能)」なのでは。変えた結果が今の自分が認識している結果。
メンメンのいった「レシピボンの阻止はできない」とは、「現に盗まれているのだから改変はできない」「それをやろうとすると(阻止できないのだから)犯人に返り討ちにあう等で現在に戻れなくなる」が歪曲されたのではなかろうか。

「和実さんらとの記憶が消える」は、セレクトルーらの攻撃と同種なのも気がかりです。
「あれ?何を食べてたんだっけ?」ならぬ「あれ?誰と食べてたんだっけ?」が起きてしまう。それってOKなんだろうか。
今回の様子からするとジンジャー=ゴーダッツ様ではなさそうですけれど。

これらは重箱の隅をつつくような話ではあるんですが、ハグプリの時間考察では色々と面白い発見もあった(参考記事)ので、後々ストーリーに関わってくるのかも。

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