【今春のプリキュアさん】
いつものようにTジョイ大泉様の最速上映を見てきました。
映画20周年、最速上映10回目、前説5回目のこの記念すべき回に、スペシャルゲストとしてプロデューサ様も来てくださりました。
「この映画館は、映画が生まれた場所に最も近い映画館」とのお言葉に、改めて感慨深いものが。
また、「オールスターズ、そしてミュージカルということで、大変な苦労をした。見ていただければ映像、音楽に、その苦労が伝わるはず」の言葉は、映画を見て実感。
この映画は物凄い。よくこれを思いついて実行したと、素直に感嘆します。来年どうするんだという気もしますが、今はただひたすら崇めたい。
あとTジョイ様は、まもなく名称が変わるそうです。今回が「Tジョイ大泉」の名前でやる最後の「プリキュア」だそうなので、皆で記念がてら行きましょう。
大泉学園駅を降りて、道なりに歩き、交番を曲がってすぐのところです。(最速上映に参加した人にしか分からない小話)
■映画「プリキュアオールスターズ みんなで歌う 奇跡の魔法!」
朝日奈さんとリコさんは、お花見真っ盛りのナシマホウ界を闊歩していました。
目的は「プリキュア」についての調査。
リコさん:
「みらいのいるこの世界にリンクルストーンはあった」
「だからプリキュアについての情報が、きっとあるはず!」
その読みは正しいです。
というか時代遅れの魔法界と違い、「ハピネス」以後のこの世界にとってはプリキュアなんて部活動の一種です。
朝日奈さんが、もう少しニュースとか見る子だったら、話はスムーズだったのに。。
そんな恐ろしき世界観ですので。すぐに別のプリキュアと遭遇しました。春野さんたちです。
そうとは知らずに、思わず反射的に魔法を使ってしまったリコさんが、必死に奇人変人のふりして誤魔化してるのが実に初々しい。
おほほほ、これは手品ですのよ。おほほほ。
と、そこに。
突然不意打ちで、春野さんに精神攻撃が仕掛けられました。
何気に極悪な攻撃です。人間形態で日常生活を送っているところに、超遠距離から防御不可攻撃。
後々の話ですが、プリキュアオールスターズが敗北寸前まで追い込まれたのも無理もない…。
謎の敵は春野さんの記憶を探査。そして彼女にとって最も手ごわかった敵を具現化してきました。マシュマロマンです。違う、ディスピアです。
絶望よ、こんにちは。存外お早い再会だった。
脈絡もなく突然に始まったラストバトルの再現に、春野さんらは躊躇せずに変身を起動。まぁ元々正体は明かしている人たちですし。
これを見て何やら親近感を抱いた朝日奈さん達も即座に変身。戦線に加わります。なお、春野さんらは特には驚きません。
女の子を見たらプリキュアと思え。むしろプリキュアにならなかったら、敵である可能性を疑う時代です。
突然に現れたディスピア。再生怪人の宿命で劣化しているのかもしれませんが、腐ってもラスボス。
それはそれは物凄い勢いで攻撃をしかけてきます。ですが春野さんらも歴戦の兵。それはそれは物凄い勢いで応戦していきます。みーてぃあはみんぐ!
調子に乗って朝日奈さんらも参戦しますが、悲しいかな、実力の差は歴然。
気が付けば「新人さん」呼ばわりされて後方に回されだしました。新人と名乗ってはいないのに、実力のほどを見切られた。。
それでも何とかかんとかディスピア様は撃退。事態は良く分かりませんが、ここであったのも何かの縁。春野さんらの当初の目的である、お花見にお招きをもらいました。
聞けば、プリキュア一同が揃ってお花見するとか。凄まじい豪華さですね。
描写はされてませんが、ハピネスチームが知り合いに声かけてたら発狂ものの大騒ぎですよ。
そりゃ商店街の人々が、唄って踊って浮かれまくってるわけだ。今日のこの街は世界の楽園。
しかしながら。皆と合流するその前に、先ほど攻撃を仕掛けてきた謎の敵がやってきました。
トラウーマ:
「実はプリキュアの涙を集め…」
春野さん:
「プリキュア!プリンセスエンゲージ!!」
トラウーマ:
「ソルシエール様。交渉は決裂しました」
話を聞く気ゼロです。さすがは、はるはる。生身でいることの危険性をよく分かっていらっしゃる。
しかしながら敵もさるもの。臨戦態勢のプリンセスさんと魔法つかいさんを、どこぞの世界に転送。拉致って見せました。
一人、目を覚ました朝日奈さん。見渡す限り、謎の世界。
しばし悩んでいると、空を割いて何かが降ってきました。
応戦しようとする朝日奈さんの胸中に、対峙する何かの咆哮が満ち満ちる。
彼の奏でる、圧倒的な「悲しみ」の音楽が。
空から舞い降りたその姿。忘れもしない。
ノイズ様、ここに再臨。
恐らくは北条さんの記憶から再構築されたと思われる「悲しみ」が、高らかに音楽をまき散らす…!
朝日奈さんの足が思わず止まり、戦意喪失しかけたその時。
再び空を割いて、援軍が来てくれました。
愛乃さんらハピネスチームです。そしてすぐに「悲しみ」ことノイズ様との戦闘開始。
お、おぉ…。なんだこのドリームバトルは。。
よく言われる安っぽい言葉に「好きと嫌いは同じ。好きの本当の反対語は無関心」なんてのがある。
似たように「悲しいと楽しいは同じ」ともいえる。実際、音符の並び一つで、メイジャーもマイナーも変わる。
でも、その距離は現実的には非常に遠いんです。絶対値が同じでも、符号が違えば、距離は莫大なんです。
だからスイートチームは、空を飛ぶノイズ様に届かなかった。
今でもリアルに思い出せます。メロディさんのあの嘆きの言葉。「ノイズに、届かない」。
だけど。嗚呼、だけど!
ハピネスさんは届くんですよ。デフォルトで飛べるから。
彼女たちは知っている。愛は幻、幸せは一瞬だと。
プリキュアなんぞ子供の夢物語にしか過ぎず、現実の不幸の前には塵芥だと。
そしてその上で、「でもあの時のキラキラした想いは事実だったはずだ」と信じられる。
だから、届くんです、「悲しみ」に!
呆然と見上げる朝日奈さんの頭上で、悲しみとハピネスが乱舞し、壮大な戦いを繰り広げます。
本当に何なんだこの対戦は。この一戦のためだけでも、この映画を見る価値がある。
一方その頃のリコさん。迷い込んだ森の中で、再び絶望の権化と遭遇していました。
新人さんにはあまりに酷過ぎます。ですがそこに、実に実に頼もしい声が。
ハートさん:
「お困りですか?」
嗚呼、「助けに来てくれて安心できるプリキュア」トップクラスのキュアハートさんだ…。
実績的には案外頼りにならないというか、テーマ的に犠牲を出すことが前提のチームなのですが、そんなことを超越した謎の安心感です。
そしてその期待に違わず、ディスピア様を駆逐していきます。
(なおリコさんは、ハートさんらからも「新人さん」と呼ばれました。ド素人とすぐに見抜かれてますね。。)
恐るべき敵・ディスピア。だけどあえて言うのであれば。そんなもの、ドキドキチームにとっては前提に過ぎません。
トランプ王国が崩壊した絶望からのスタート。救いたかった王女様は既に亡くなっていたし、王国民も見捨てられた。
だけどそのことで恨んだりはしない。逆に自分が誰かを犠牲にすることもあるけれど、悔やまない。
「幸福の王子」のつばめは不幸だったのか?王子を恨んだのか?
いいや。私は信じる。ために戦う。ゆえに絶望などに屈しはしない。
恐るべき破壊力でラスボスを圧倒していくハピネスさんとドキドキさん。
ソルシエール様、明らかな戦略ミスです。この組み合わせは見事にカチリと嵌ってる。
というわけで、捨て身の自爆に走りました。ちゅどん!優勢だったはずなのに、ハピネス&ドキドキチーム、散る。
その直前に戦闘を離脱していた朝日奈さんとリコさん(戦力外通告されました)。
戦闘中に聞こえた、謎の歌声を追って、ふらふらと彷徨ってみました。
だけどどこに行けばいいのか分かりません。
と、そこに。
きょろきょろと探す朝日奈さんの横を、極めて自己中な何かが通り過ぎていきました。
確固たる己の価値観を信じる何かが。
同じく探索するリコさんの頭上に、終わりの鐘が鳴り響く。
いずれ訪れる全ての宇宙の死と共に。
リコさん:
「う、おおおあぁう…」
限界を超えた連戦に、吐きそうな顔してリコさんがうずくまる。。
彼女は知りませんが、遭遇した相手はゴーヤーンにピエーロ様。
ド素人の彼女にどうこうできる敵ではありません。
幸いにしてプリンセスチームと合流はできましたが、これ、無理だ。
夢とか希望とか、そういう概念でどうにか出来る相手じゃない。
命が終焉を迎えれば夢の道は終わり。12時の鐘がなったらプリンセスの魔法は解けるんです。
終わりが浸食していくその中、更に援軍がかけつけてくれました。エコーさんです。
うん、特に戦況は変わらないな。
心砕けて呪詛の言葉を吐き続けるリコさんに、エコーさんは優しくも逞しく問いかけます。
エコーさん:
「あなたはどうして今までプリキュアとして頑張ってきたの?」
補習を回避するためです。
こんなことなら真面目に勉強しておけばよかったんだ。おおおあぁう…。
リコさんの慟哭が、終わりを迎えたこの世界に哀しく響き渡る。。
一方の朝日奈さん。
メロディさん・ハッピーさん・桃園さん・ブロ子と合流しました。
凄まじく、まとまりのない面子です。
そして対峙するはプロトジコチューと館長。
会話が成立する要素が微塵もない。なんだこの酷過ぎる戦いは。
完全に置いてけぼりを食らった朝日奈さん。リコさんとは違う意味で心が折れます。
「連帯していないという意味で連帯している」という謎の連帯感を発揮する先輩4人と、自己中&コミュニケーション拒否。
どうにもなりません。ああ見えて、朝日奈さんは意外に常識人。吹き荒れる個性の嵐に、ただただ呆然と立ちすくむだけ。私って、なんなんだろう。。
なんかもう色々詰んでる気はしましたが。それでもそこは歴戦の戦士。
急にブチ切れて暴れだした新人さんの反撃を皮切りに、プリセンス&ピンクプリキュアの面々は果敢に敵に挑み、撃破して見せました。
終わりの象徴たるふたりに夢を見せ。我を通そうとするふたりに、更なる我をぶつけ。
実に恐ろしいものを見た。。
しかしそれでもソルシエール様は諦めない。すかさず後続を送り込みます。
メビウス様&デューン様with謎のカメレオン。ジャアクキング&レッド神。
うん、レッドさんだけ何か浮いてますね。ミラージュ様を具現化された方が、よっぽど怖かった。
連戦にさすがに危機を抱いたか、それぞれリコさんと朝日奈さんを、再三聞こえてくる謎の歌声の探索に向かわせます。
というか瀕死でしたしね、この二人。下手に一緒にいられても足手まとい。
そして二人が離脱した直後に、ラスボスふたり二組は、盛大に自爆。うん。「訳が分からない」が売りの4人だものな。。
(デューン様は「他人の事情は分からない」。メビウス様は本編でも自爆。
ジャアクキングは滅びの美学で、レッドはまぁなんかそういう役回りだし)
こうしてプリキュアオールスターズは全滅しました。変身前に襲われたとかではなく、戦闘で敗れたのが恐ろしい。
敵さんの目的はプリキュアさんの涙。なんかの薬の材料になるそうです。
なんかこう背徳的な何かを感じますね。美翔さんの涙とかガブ飲みしたら、とりあえず何かの扉が開きそうな気はする。
取り残された魔法つかいのふたり。ただただ立ちすくみますが、ふと朝日奈さんはお唄を口ずさむ。
これまでも何度か聞こえてきた謎のお唄を歌っていると、あら不思議。リコさんと合流できたではありませんか。
しかも敵本拠にいる黒幕・ソルシエールさんの元に辿り着けてしまいました。お唄、万歳。
ここであったが百年目、即座に襲い掛かります。ずがん。そして返り討ちに遭いました。弱い。
地に伏してぴくぴくと蠢くふたりに、居合わせた謎生物も若干ひきぎみ。ですが朝日奈さんらは立ち上がりました。なんのこれしき。
そして青マナタップすると、サファイアモードを起動。今度のモードは空を飛べるよ!さすがは青い生き物。
そしてやっぱり返り討ちに遭いました。弱い。
半死半生で痙攣しつつも、それでも立ち上がり変身を起動する朝日奈さんら。
そんな二人を憐れんだか、ソルシエール様は己の過去を語ってくれました。
どこぞの魔法使いに拾われて育てて貰った。大好きな恩師に認めてもらいたくて、魔法の勉強を頑張った。
だけど究極魔法を教えてくれることはなかった。それどころか、子守歌でなだめようとしやがった!
そうこうしている内に師匠は他界。これでは納得いきません。
そこで師匠を生き返らせ、なぜ究極魔法を教えてくれなかったか問い詰めたかった、というのが今回の騒動の発端のようです。
うん、目的がそれなら、涙くらいあげればいいんじゃないでしょうか。
しかしミラクルさんは一旦その件を保留にし、ソルシエールさんに問いかけます。
考えてみて?どうして彼女は子守歌を唄ってくれたのかを。
ソルシエールさんは考えます。分からん。どうして唄ったんだ?
ミラクルさんも考えます。分かんない。わくわくもんだぁ!
脈絡なく交渉は決裂しようとしましたが、何かが上手い事噛み合って、ソルシエールさんは勝手に納得してくれました。
少なくとも、先生は自分を嫌ってはいなかったらしい。
大好きな先生のことを思いだして涙するソルシエールさん。良かった良かった。思わずミラクルさんの目にも涙が。
そしてその涙をトラウーマに奪われました。朝日奈さんが足を引っ張り続ける。。
途中で不審な言動をしていた通り、トラウーマの目的はソルシエールさんとは別のところに。
プリキュアさんの涙を原材料にした薬を使えば、彼にかけられた封印がとけるそうです。
凄いですね、プリキュアさんの涙。裏市場とかで流通してそう。美翔さんの涙1リットル1000円とかで。買おう。
正体現したトラウーマさんは、文字通りのトラウマ誘発しそうな姿で、街を闇に染めていきます。
ミラクルさんらも戦いの意思は捨てませんが、もはや体が動かず。まぁいきなりラスボスと何連戦もやってるんです。無理もない。
それでも件のお唄を口ずさみ、必死に立とうと足掻きます。
その様子を見て、ソルシエールさんもふと悟りました。あの子守歌を聞くと力が湧いてくるらしい。ふむ。
そして記憶の中の師匠を思い浮かべながら、お唄を口ずさんでみました。
するとあら不思議。ミラクルさんの体力が回復し、ミラクルライトも光を放ちだしたではありませんか。
そう、究極の魔法とは、この子守歌だったのです。
師匠はちゃんと教えてくれていたのです。唄わずに言葉で伝えてくれてれば、こんなにこじれなかったのに。
ソルシエールさんの歌声によりミラクルさんらは体力全快。煌めくミラクルライトの効果もあって、捕らわれていてプリキュアさんらも救出され、戦列に復帰しました。
真理を理解したソルシエールさんも杖を一振り。歌声効果を高めるためか、周囲をステージ状に変化させ、万感の思いを込めて歌います。
響き渡る歌声は、プリキュアさんらを無限回復していく…。もはやこうなるとトラウーマさんが気の毒でなりません。嗚呼、地獄絵図が展開されていく。。
子守歌は唄う。さあ楽しい夢の世界で遊んでおいで。たとえ恐ろしい敵がいたとしても、つなぐこの手が道しるべ。
プリキュアさんの手つなぎを想起するお唄が、プリキュアさんに力を与え、トラウーマは葬り去られました。
多分このお師匠さん、「プリキュア使い」とかそういう魔法使いですね。「精霊使い」とかそういうジャンルの同種で。封印の解除条件がプリキュアだったり、倉庫にミラクルライトが眠っていたり、色々とプリキュアに関連しすぎてやがる。
こうして戦い終えたプリキュアさんら一行。ソルシエールさんと分かれ、予定していたお花見を決行しました。
リコさんらも当初の予定通り、プリキュアの秘訣を聞いて回ります。
あなたはどんな魔法が使えるんですか?ぜひコツを教えてください!
美墨先輩:
「…魔法?」
あ、一番聞いてはダメな人に聞いた。「全力で殴れ」以外の回答が予想できない。
案の定、答えを得られるどころか、むしろ「魔法を見せろ」と質問攻め。
リコさんの「立派なプリキュアになる」という殊勝な願いは果たして叶ったのか。
多分この後、やっぱり普通に魔法学校で補習受ける羽目になったと思う。
【ミュージカル】
とても良かった。期待以上に良かった。本当に良かった。
序盤の「街の人たちと唄う」シーンは、若干「ちょっと見たかったものと違う」感はありましたが(これはこれで楽しいですが)、その後の展開は特に素晴らしい。
ソルシエールさんとトラウーマが薬作るシーンは、まさにミュージカルの強み。
そのまま描写したら面白くもない退屈な場面になるところを、歌にすることで「薬製作の過程」「敵の目的」「トラウーマが裏切りそうなこと」を織り込んでます。
歌の入りが、ソルシエールさんの謎のジョークというのも良いですね。本当に、謎ですが。
子守歌がキーなのも上手い。ナチュラルに最終決戦会場に歌を流せています。
とってつけたような主題歌挿入も、まぁそれはそれで良いのですけど、やっぱりこういった流れは欲しいんですよ!
過去の「プリキュア」さんでいえば、まこぴーVSレジーナ様とかですね。
こういうお唄の使い方は実に燃える。究極魔法の正体を知った途端、攻撃兵器として即座に子守歌を唄い始める、その魚脳的発想とか、実に震えます。
歌で殴る。この感覚、大事。
更にはミュージカル形式であることを使ったジョークまで。
ええ、そうですよね。夢原さんにミュージカルとか無理なんですよ。ダンスだけでも無理だったのに、その上、歌なんて。
どうして前回これが出来なかったのかと火を吹きたくなるほどの、素晴らしい昇華ぶりでした。
【今年のオールスターズ】
館長&プロトジコチューとの戦闘に花咲さんが参加してたのは面白い。
いわば自己中決戦だったわけで、そこに参加してたということは、花咲さんも大概にアレですね。
ピンクプリキュアとしては知性派のようですが、マリンさんがアレすぎるからそう見えるだけで、実際には脳筋組なんだなぁ。
考えてみれば「他人の事情を関知しない」って、対話をしてないものな。
(いやまぁ人気とかバランスとかが真の理由でしょうけど、あえてこじつけるのが感想の楽しみなわけで)
【今年の敵】
DX3の後に噂された、ラスボスの復活がついに実現。
なんかもうどうしようもないですね。ゲロゲロ吐いてるリコさんが、つくづく印象的でした。
まぁ、あれは無理だ。五体満足で切り抜けただけでも、賞賛に値する。
ただ残念なことに、ナイトメア社からの復活はありませんでした。
カワリーノさんとデスパライア様の間で揉めたんですかね。どっちに出場権があるかで。
この辺、ゴーヤーンに譲ってあげたアクダイカーン様は良い上司ですね。。
ストーリー的には「最も苦しめられた相手」を具現化していますので、夢原さんにとってはナイトメア戦よりエターナル戦の方が残っているということか。
今の夢原さんにとっては、悪夢はもはや悪夢ではないのかもしれない。
「夢を叶えても無意味だ」と迫ってきたナイトメア。女優になれても意味はないし、ナイトメアを倒してもココと離れ離れになるだけ。
ただ今となっては、当時言われていた「夢を叶えたその先」の時代に突入してるんですよね。
確かにココとは離れたけれど、今でもこうして交流が続いている。悪夢は悪夢として成立していない。あとレモネも別に売れすぎて困ったりはしていない。
あの時は恐ろしかった敵も、その悪夢の未来がいざ現在となった今としては、さほど怖い敵でもないのかもなぁ。
【今年のプリキュアさん】
お唄や敵さんは、例年通り「魔法つかい」のテーマを暗示していそう。
子守歌の「恐れないで夢の中を遊んでおいで。手を握ってるから」は、魔法界に滞在している朝日奈さんを連想します。
過去の恐怖体験を見せるソルシエールさんやトラウーマは、リコさんのコンプレックスを刺激しそう。
事の発端である「思い出の取り違え」も、今後の展開に絡んでくるのかしら。
【今年の美翔さん】
我らの鳥も大活躍でした。
最大の見せ場といえば、やはり、「牢屋でたまねぎ攻撃を食らい、お目目をバッテンにしてるシーン」でしょう。
何あの可愛い美翔さん。一家に一台配布すれば世界が平和になりますよ。毎日たまねぎを目にすりこんであげたい。
(勘違いでなければ、予告動画とは演技を変えています。大正解。美翔さんのあられもない姿を、皆で見に行こう)
EDも必見です。エコーさんと一緒にまとめられています。人数少ないですからね、仕方がないですよね。
でも、あらあら。他シリーズと一緒くたですか。なんとも美味しい役回りではないですか、美翔さん。
いつものようにTジョイ大泉様の最速上映を見てきました。
映画20周年、最速上映10回目、前説5回目のこの記念すべき回に、スペシャルゲストとしてプロデューサ様も来てくださりました。
「この映画館は、映画が生まれた場所に最も近い映画館」とのお言葉に、改めて感慨深いものが。
また、「オールスターズ、そしてミュージカルということで、大変な苦労をした。見ていただければ映像、音楽に、その苦労が伝わるはず」の言葉は、映画を見て実感。
この映画は物凄い。よくこれを思いついて実行したと、素直に感嘆します。来年どうするんだという気もしますが、今はただひたすら崇めたい。
あとTジョイ様は、まもなく名称が変わるそうです。今回が「Tジョイ大泉」の名前でやる最後の「プリキュア」だそうなので、皆で記念がてら行きましょう。
大泉学園駅を降りて、道なりに歩き、交番を曲がってすぐのところです。(最速上映に参加した人にしか分からない小話)
■映画「プリキュアオールスターズ みんなで歌う 奇跡の魔法!」
朝日奈さんとリコさんは、お花見真っ盛りのナシマホウ界を闊歩していました。
目的は「プリキュア」についての調査。
リコさん:
「みらいのいるこの世界にリンクルストーンはあった」
「だからプリキュアについての情報が、きっとあるはず!」
その読みは正しいです。
というか時代遅れの魔法界と違い、「ハピネス」以後のこの世界にとってはプリキュアなんて部活動の一種です。
朝日奈さんが、もう少しニュースとか見る子だったら、話はスムーズだったのに。。
そんな恐ろしき世界観ですので。すぐに別のプリキュアと遭遇しました。春野さんたちです。
そうとは知らずに、思わず反射的に魔法を使ってしまったリコさんが、必死に奇人変人のふりして誤魔化してるのが実に初々しい。
おほほほ、これは手品ですのよ。おほほほ。
と、そこに。
突然不意打ちで、春野さんに精神攻撃が仕掛けられました。
何気に極悪な攻撃です。人間形態で日常生活を送っているところに、超遠距離から防御不可攻撃。
後々の話ですが、プリキュアオールスターズが敗北寸前まで追い込まれたのも無理もない…。
謎の敵は春野さんの記憶を探査。そして彼女にとって最も手ごわかった敵を具現化してきました。マシュマロマンです。違う、ディスピアです。
絶望よ、こんにちは。存外お早い再会だった。
脈絡もなく突然に始まったラストバトルの再現に、春野さんらは躊躇せずに変身を起動。まぁ元々正体は明かしている人たちですし。
これを見て何やら親近感を抱いた朝日奈さん達も即座に変身。戦線に加わります。なお、春野さんらは特には驚きません。
女の子を見たらプリキュアと思え。むしろプリキュアにならなかったら、敵である可能性を疑う時代です。
突然に現れたディスピア。再生怪人の宿命で劣化しているのかもしれませんが、腐ってもラスボス。
それはそれは物凄い勢いで攻撃をしかけてきます。ですが春野さんらも歴戦の兵。それはそれは物凄い勢いで応戦していきます。みーてぃあはみんぐ!
調子に乗って朝日奈さんらも参戦しますが、悲しいかな、実力の差は歴然。
気が付けば「新人さん」呼ばわりされて後方に回されだしました。新人と名乗ってはいないのに、実力のほどを見切られた。。
それでも何とかかんとかディスピア様は撃退。事態は良く分かりませんが、ここであったのも何かの縁。春野さんらの当初の目的である、お花見にお招きをもらいました。
聞けば、プリキュア一同が揃ってお花見するとか。凄まじい豪華さですね。
描写はされてませんが、ハピネスチームが知り合いに声かけてたら発狂ものの大騒ぎですよ。
そりゃ商店街の人々が、唄って踊って浮かれまくってるわけだ。今日のこの街は世界の楽園。
しかしながら。皆と合流するその前に、先ほど攻撃を仕掛けてきた謎の敵がやってきました。
トラウーマ:
「実はプリキュアの涙を集め…」
春野さん:
「プリキュア!プリンセスエンゲージ!!」
トラウーマ:
「ソルシエール様。交渉は決裂しました」
話を聞く気ゼロです。さすがは、はるはる。生身でいることの危険性をよく分かっていらっしゃる。
しかしながら敵もさるもの。臨戦態勢のプリンセスさんと魔法つかいさんを、どこぞの世界に転送。拉致って見せました。
一人、目を覚ました朝日奈さん。見渡す限り、謎の世界。
しばし悩んでいると、空を割いて何かが降ってきました。
応戦しようとする朝日奈さんの胸中に、対峙する何かの咆哮が満ち満ちる。
彼の奏でる、圧倒的な「悲しみ」の音楽が。
空から舞い降りたその姿。忘れもしない。
ノイズ様、ここに再臨。
恐らくは北条さんの記憶から再構築されたと思われる「悲しみ」が、高らかに音楽をまき散らす…!
朝日奈さんの足が思わず止まり、戦意喪失しかけたその時。
再び空を割いて、援軍が来てくれました。
愛乃さんらハピネスチームです。そしてすぐに「悲しみ」ことノイズ様との戦闘開始。
お、おぉ…。なんだこのドリームバトルは。。
よく言われる安っぽい言葉に「好きと嫌いは同じ。好きの本当の反対語は無関心」なんてのがある。
似たように「悲しいと楽しいは同じ」ともいえる。実際、音符の並び一つで、メイジャーもマイナーも変わる。
でも、その距離は現実的には非常に遠いんです。絶対値が同じでも、符号が違えば、距離は莫大なんです。
だからスイートチームは、空を飛ぶノイズ様に届かなかった。
今でもリアルに思い出せます。メロディさんのあの嘆きの言葉。「ノイズに、届かない」。
だけど。嗚呼、だけど!
ハピネスさんは届くんですよ。デフォルトで飛べるから。
彼女たちは知っている。愛は幻、幸せは一瞬だと。
プリキュアなんぞ子供の夢物語にしか過ぎず、現実の不幸の前には塵芥だと。
そしてその上で、「でもあの時のキラキラした想いは事実だったはずだ」と信じられる。
だから、届くんです、「悲しみ」に!
呆然と見上げる朝日奈さんの頭上で、悲しみとハピネスが乱舞し、壮大な戦いを繰り広げます。
本当に何なんだこの対戦は。この一戦のためだけでも、この映画を見る価値がある。
一方その頃のリコさん。迷い込んだ森の中で、再び絶望の権化と遭遇していました。
新人さんにはあまりに酷過ぎます。ですがそこに、実に実に頼もしい声が。
ハートさん:
「お困りですか?」
嗚呼、「助けに来てくれて安心できるプリキュア」トップクラスのキュアハートさんだ…。
実績的には案外頼りにならないというか、テーマ的に犠牲を出すことが前提のチームなのですが、そんなことを超越した謎の安心感です。
そしてその期待に違わず、ディスピア様を駆逐していきます。
(なおリコさんは、ハートさんらからも「新人さん」と呼ばれました。ド素人とすぐに見抜かれてますね。。)
恐るべき敵・ディスピア。だけどあえて言うのであれば。そんなもの、ドキドキチームにとっては前提に過ぎません。
トランプ王国が崩壊した絶望からのスタート。救いたかった王女様は既に亡くなっていたし、王国民も見捨てられた。
だけどそのことで恨んだりはしない。逆に自分が誰かを犠牲にすることもあるけれど、悔やまない。
「幸福の王子」のつばめは不幸だったのか?王子を恨んだのか?
いいや。私は信じる。ために戦う。ゆえに絶望などに屈しはしない。
恐るべき破壊力でラスボスを圧倒していくハピネスさんとドキドキさん。
ソルシエール様、明らかな戦略ミスです。この組み合わせは見事にカチリと嵌ってる。
というわけで、捨て身の自爆に走りました。ちゅどん!優勢だったはずなのに、ハピネス&ドキドキチーム、散る。
その直前に戦闘を離脱していた朝日奈さんとリコさん(戦力外通告されました)。
戦闘中に聞こえた、謎の歌声を追って、ふらふらと彷徨ってみました。
だけどどこに行けばいいのか分かりません。
と、そこに。
きょろきょろと探す朝日奈さんの横を、極めて自己中な何かが通り過ぎていきました。
確固たる己の価値観を信じる何かが。
同じく探索するリコさんの頭上に、終わりの鐘が鳴り響く。
いずれ訪れる全ての宇宙の死と共に。
リコさん:
「う、おおおあぁう…」
限界を超えた連戦に、吐きそうな顔してリコさんがうずくまる。。
彼女は知りませんが、遭遇した相手はゴーヤーンにピエーロ様。
ド素人の彼女にどうこうできる敵ではありません。
幸いにしてプリンセスチームと合流はできましたが、これ、無理だ。
夢とか希望とか、そういう概念でどうにか出来る相手じゃない。
命が終焉を迎えれば夢の道は終わり。12時の鐘がなったらプリンセスの魔法は解けるんです。
終わりが浸食していくその中、更に援軍がかけつけてくれました。エコーさんです。
うん、特に戦況は変わらないな。
心砕けて呪詛の言葉を吐き続けるリコさんに、エコーさんは優しくも逞しく問いかけます。
エコーさん:
「あなたはどうして今までプリキュアとして頑張ってきたの?」
補習を回避するためです。
こんなことなら真面目に勉強しておけばよかったんだ。おおおあぁう…。
リコさんの慟哭が、終わりを迎えたこの世界に哀しく響き渡る。。
一方の朝日奈さん。
メロディさん・ハッピーさん・桃園さん・ブロ子と合流しました。
凄まじく、まとまりのない面子です。
そして対峙するはプロトジコチューと館長。
会話が成立する要素が微塵もない。なんだこの酷過ぎる戦いは。
完全に置いてけぼりを食らった朝日奈さん。リコさんとは違う意味で心が折れます。
「連帯していないという意味で連帯している」という謎の連帯感を発揮する先輩4人と、自己中&コミュニケーション拒否。
どうにもなりません。ああ見えて、朝日奈さんは意外に常識人。吹き荒れる個性の嵐に、ただただ呆然と立ちすくむだけ。私って、なんなんだろう。。
なんかもう色々詰んでる気はしましたが。それでもそこは歴戦の戦士。
急にブチ切れて暴れだした新人さんの反撃を皮切りに、プリセンス&ピンクプリキュアの面々は果敢に敵に挑み、撃破して見せました。
終わりの象徴たるふたりに夢を見せ。我を通そうとするふたりに、更なる我をぶつけ。
実に恐ろしいものを見た。。
しかしそれでもソルシエール様は諦めない。すかさず後続を送り込みます。
メビウス様&デューン様with謎のカメレオン。ジャアクキング&レッド神。
うん、レッドさんだけ何か浮いてますね。ミラージュ様を具現化された方が、よっぽど怖かった。
連戦にさすがに危機を抱いたか、それぞれリコさんと朝日奈さんを、再三聞こえてくる謎の歌声の探索に向かわせます。
というか瀕死でしたしね、この二人。下手に一緒にいられても足手まとい。
そして二人が離脱した直後に、ラスボスふたり二組は、盛大に自爆。うん。「訳が分からない」が売りの4人だものな。。
(デューン様は「他人の事情は分からない」。メビウス様は本編でも自爆。
ジャアクキングは滅びの美学で、レッドはまぁなんかそういう役回りだし)
こうしてプリキュアオールスターズは全滅しました。変身前に襲われたとかではなく、戦闘で敗れたのが恐ろしい。
敵さんの目的はプリキュアさんの涙。なんかの薬の材料になるそうです。
なんかこう背徳的な何かを感じますね。美翔さんの涙とかガブ飲みしたら、とりあえず何かの扉が開きそうな気はする。
取り残された魔法つかいのふたり。ただただ立ちすくみますが、ふと朝日奈さんはお唄を口ずさむ。
これまでも何度か聞こえてきた謎のお唄を歌っていると、あら不思議。リコさんと合流できたではありませんか。
しかも敵本拠にいる黒幕・ソルシエールさんの元に辿り着けてしまいました。お唄、万歳。
ここであったが百年目、即座に襲い掛かります。ずがん。そして返り討ちに遭いました。弱い。
地に伏してぴくぴくと蠢くふたりに、居合わせた謎生物も若干ひきぎみ。ですが朝日奈さんらは立ち上がりました。なんのこれしき。
そして青マナタップすると、サファイアモードを起動。今度のモードは空を飛べるよ!さすがは青い生き物。
そしてやっぱり返り討ちに遭いました。弱い。
半死半生で痙攣しつつも、それでも立ち上がり変身を起動する朝日奈さんら。
そんな二人を憐れんだか、ソルシエール様は己の過去を語ってくれました。
どこぞの魔法使いに拾われて育てて貰った。大好きな恩師に認めてもらいたくて、魔法の勉強を頑張った。
だけど究極魔法を教えてくれることはなかった。それどころか、子守歌でなだめようとしやがった!
そうこうしている内に師匠は他界。これでは納得いきません。
そこで師匠を生き返らせ、なぜ究極魔法を教えてくれなかったか問い詰めたかった、というのが今回の騒動の発端のようです。
うん、目的がそれなら、涙くらいあげればいいんじゃないでしょうか。
しかしミラクルさんは一旦その件を保留にし、ソルシエールさんに問いかけます。
考えてみて?どうして彼女は子守歌を唄ってくれたのかを。
ソルシエールさんは考えます。分からん。どうして唄ったんだ?
ミラクルさんも考えます。分かんない。わくわくもんだぁ!
脈絡なく交渉は決裂しようとしましたが、何かが上手い事噛み合って、ソルシエールさんは勝手に納得してくれました。
少なくとも、先生は自分を嫌ってはいなかったらしい。
大好きな先生のことを思いだして涙するソルシエールさん。良かった良かった。思わずミラクルさんの目にも涙が。
そしてその涙をトラウーマに奪われました。朝日奈さんが足を引っ張り続ける。。
途中で不審な言動をしていた通り、トラウーマの目的はソルシエールさんとは別のところに。
プリキュアさんの涙を原材料にした薬を使えば、彼にかけられた封印がとけるそうです。
凄いですね、プリキュアさんの涙。裏市場とかで流通してそう。美翔さんの涙1リットル1000円とかで。買おう。
正体現したトラウーマさんは、文字通りのトラウマ誘発しそうな姿で、街を闇に染めていきます。
ミラクルさんらも戦いの意思は捨てませんが、もはや体が動かず。まぁいきなりラスボスと何連戦もやってるんです。無理もない。
それでも件のお唄を口ずさみ、必死に立とうと足掻きます。
その様子を見て、ソルシエールさんもふと悟りました。あの子守歌を聞くと力が湧いてくるらしい。ふむ。
そして記憶の中の師匠を思い浮かべながら、お唄を口ずさんでみました。
するとあら不思議。ミラクルさんの体力が回復し、ミラクルライトも光を放ちだしたではありませんか。
そう、究極の魔法とは、この子守歌だったのです。
師匠はちゃんと教えてくれていたのです。唄わずに言葉で伝えてくれてれば、こんなにこじれなかったのに。
ソルシエールさんの歌声によりミラクルさんらは体力全快。煌めくミラクルライトの効果もあって、捕らわれていてプリキュアさんらも救出され、戦列に復帰しました。
真理を理解したソルシエールさんも杖を一振り。歌声効果を高めるためか、周囲をステージ状に変化させ、万感の思いを込めて歌います。
響き渡る歌声は、プリキュアさんらを無限回復していく…。もはやこうなるとトラウーマさんが気の毒でなりません。嗚呼、地獄絵図が展開されていく。。
子守歌は唄う。さあ楽しい夢の世界で遊んでおいで。たとえ恐ろしい敵がいたとしても、つなぐこの手が道しるべ。
プリキュアさんの手つなぎを想起するお唄が、プリキュアさんに力を与え、トラウーマは葬り去られました。
多分このお師匠さん、「プリキュア使い」とかそういう魔法使いですね。「精霊使い」とかそういうジャンルの同種で。封印の解除条件がプリキュアだったり、倉庫にミラクルライトが眠っていたり、色々とプリキュアに関連しすぎてやがる。
こうして戦い終えたプリキュアさんら一行。ソルシエールさんと分かれ、予定していたお花見を決行しました。
リコさんらも当初の予定通り、プリキュアの秘訣を聞いて回ります。
あなたはどんな魔法が使えるんですか?ぜひコツを教えてください!
美墨先輩:
「…魔法?」
あ、一番聞いてはダメな人に聞いた。「全力で殴れ」以外の回答が予想できない。
案の定、答えを得られるどころか、むしろ「魔法を見せろ」と質問攻め。
リコさんの「立派なプリキュアになる」という殊勝な願いは果たして叶ったのか。
多分この後、やっぱり普通に魔法学校で補習受ける羽目になったと思う。
(左画像)映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法! 挿入歌ミニアルバム (右画像)ふたりはプリキュア Splash☆Star プリキュアコレクション 2 (ワイドKC) Twitterアカウント:http://twitter.com/RubyGillis |
【ミュージカル】
とても良かった。期待以上に良かった。本当に良かった。
序盤の「街の人たちと唄う」シーンは、若干「ちょっと見たかったものと違う」感はありましたが(これはこれで楽しいですが)、その後の展開は特に素晴らしい。
ソルシエールさんとトラウーマが薬作るシーンは、まさにミュージカルの強み。
そのまま描写したら面白くもない退屈な場面になるところを、歌にすることで「薬製作の過程」「敵の目的」「トラウーマが裏切りそうなこと」を織り込んでます。
歌の入りが、ソルシエールさんの謎のジョークというのも良いですね。本当に、謎ですが。
子守歌がキーなのも上手い。ナチュラルに最終決戦会場に歌を流せています。
とってつけたような主題歌挿入も、まぁそれはそれで良いのですけど、やっぱりこういった流れは欲しいんですよ!
過去の「プリキュア」さんでいえば、まこぴーVSレジーナ様とかですね。
こういうお唄の使い方は実に燃える。究極魔法の正体を知った途端、攻撃兵器として即座に子守歌を唄い始める、その魚脳的発想とか、実に震えます。
歌で殴る。この感覚、大事。
更にはミュージカル形式であることを使ったジョークまで。
ええ、そうですよね。夢原さんにミュージカルとか無理なんですよ。ダンスだけでも無理だったのに、その上、歌なんて。
どうして前回これが出来なかったのかと火を吹きたくなるほどの、素晴らしい昇華ぶりでした。
【今年のオールスターズ】
館長&プロトジコチューとの戦闘に花咲さんが参加してたのは面白い。
いわば自己中決戦だったわけで、そこに参加してたということは、花咲さんも大概にアレですね。
ピンクプリキュアとしては知性派のようですが、マリンさんがアレすぎるからそう見えるだけで、実際には脳筋組なんだなぁ。
考えてみれば「他人の事情を関知しない」って、対話をしてないものな。
(いやまぁ人気とかバランスとかが真の理由でしょうけど、あえてこじつけるのが感想の楽しみなわけで)
【今年の敵】
DX3の後に噂された、ラスボスの復活がついに実現。
なんかもうどうしようもないですね。ゲロゲロ吐いてるリコさんが、つくづく印象的でした。
まぁ、あれは無理だ。五体満足で切り抜けただけでも、賞賛に値する。
ただ残念なことに、ナイトメア社からの復活はありませんでした。
カワリーノさんとデスパライア様の間で揉めたんですかね。どっちに出場権があるかで。
この辺、ゴーヤーンに譲ってあげたアクダイカーン様は良い上司ですね。。
ストーリー的には「最も苦しめられた相手」を具現化していますので、夢原さんにとってはナイトメア戦よりエターナル戦の方が残っているということか。
今の夢原さんにとっては、悪夢はもはや悪夢ではないのかもしれない。
「夢を叶えても無意味だ」と迫ってきたナイトメア。女優になれても意味はないし、ナイトメアを倒してもココと離れ離れになるだけ。
ただ今となっては、当時言われていた「夢を叶えたその先」の時代に突入してるんですよね。
確かにココとは離れたけれど、今でもこうして交流が続いている。悪夢は悪夢として成立していない。あとレモネも別に売れすぎて困ったりはしていない。
あの時は恐ろしかった敵も、その悪夢の未来がいざ現在となった今としては、さほど怖い敵でもないのかもなぁ。
【今年のプリキュアさん】
お唄や敵さんは、例年通り「魔法つかい」のテーマを暗示していそう。
子守歌の「恐れないで夢の中を遊んでおいで。手を握ってるから」は、魔法界に滞在している朝日奈さんを連想します。
過去の恐怖体験を見せるソルシエールさんやトラウーマは、リコさんのコンプレックスを刺激しそう。
事の発端である「思い出の取り違え」も、今後の展開に絡んでくるのかしら。
【今年の美翔さん】
我らの鳥も大活躍でした。
最大の見せ場といえば、やはり、「牢屋でたまねぎ攻撃を食らい、お目目をバッテンにしてるシーン」でしょう。
何あの可愛い美翔さん。一家に一台配布すれば世界が平和になりますよ。毎日たまねぎを目にすりこんであげたい。
(勘違いでなければ、予告動画とは演技を変えています。大正解。美翔さんのあられもない姿を、皆で見に行こう)
EDも必見です。エコーさんと一緒にまとめられています。人数少ないですからね、仕方がないですよね。
でも、あらあら。他シリーズと一緒くたですか。なんとも美味しい役回りではないですか、美翔さん。