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「キュアパッションの跳躍」:HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2021年01月17日 | ハグプリ最終回考察
止め時を見失った感と共に、だらだら書いてみる。今回はいつもに増して結論がないです。

【距離を無視する】

「時間」の考察をしようとすると「距離」や「速度」が度々でてきます。
かつてマナさん達は「光年は時間の単位じゃない」と歌い上げましたが、実際には互換される密接な関係にあたる…らしい。

一連の話には「光速を越えられない(世界の最高速に光は到達している)」が関わるのですが、そうすると厄介な問題があります。瞬間移動です。プリキュア世界では光速を越えられる。
そこで瞬間移動の代名詞たるパッションさんを例に、何が起きるかを思考してみる。


(「HUGっと!プリキュア」37話より)

まず10光年離れた位置にパッションさんと野乃さんを配置します。
そしてパッションさんがアカルンを起動、野乃さんの背後に移動、殴り倒して元の位置に再び移動したとします。

両者の間隔は10光年離れていますから、野乃さんの方角を観測してもリアルタイムの映像は見えません。
殴ってから待つこと10年。パッションさんは自分が突然出現し、野乃さんを殴る様子を観測します。
これ自体はそれほど変ではない。イメージ的には録画した映像を見ているようなものです。

では次に、野乃さんとパッションさんに向かいあっていただき、野乃さんがパッションさんに殴りかかったとします。まぁオムライスを勝手に食べたとかなんでしょう。

先ほどと違い、両者の距離は非常に近い。
ですが「殴りかかる野乃さん」の映像は、瞬時にはパッションさんに届きません。先のように10年もはかかりませんが、光速は有限速度なので(極めて微小な)タイムラグは残ります。
ここでは仮に「0.000(略)03秒」かかるとします。

また、近距離だと先ほどは無視できた「反応速度」が問題になります。
映像がパッションさんの目に到達しても、脳がそれを認識するのにもタイムラグがある。一般的には0.1秒ほど。
プリキュアさんの反応速度は我々よりは桁違いに早いと思いますので、仮に「0.000(略)04秒」とします。

野乃さんが殴りかかってから、
0.…3秒後にその映像がパッションさんに届き、
更に0.…4秒後(計0.…7秒後)に脳が認識する。

さてこの状況でパッションさんがアカルンを起動し、野乃さんの背後を取って殴り倒し、再び元の位置に戻ったとします。(この一連の動作は文字通りの瞬時に行われるとする)

開始0.…1秒後。この時点ではパッションさんは「殴られる」ことを認識していません。光が届いていないので。
しかし何かの危機意識だかで先読みし、アカルンを起動。反撃に出て戻ったとしよう。
すると開始から0.…3秒後に「殴りかかる野乃さん」の映像が届き、計0.…7秒後に「殴られる…!」と認識。ガードを固めるものの、実際の野乃さんはその0.…6秒前に殴り倒されているため、「殴られる…!」と思った0.…1秒後には自分自身が野乃さんの背後に出現し攻撃を阻止してくれます。

0.…7秒後:野乃さんの攻撃を認識する
0.…8秒後:過去の自分が防ぐ姿を見る

一連の現象にはタイムトラベルの要素はないのですが、実感として時間を操ってるようにも見えます。人間の認識力を越えている。
パッションさんがアカルンを戦闘に使いたがらないのは、近接戦ではこの種の現象が多発し、脳がオーバーヒートするからかもしれない。

【時間も無視する】

上記を念頭に、「自由自在にタイムトラベル可能になったスーパーキュアトゥモロー」を考えてみる。ミラクルライトとかでパワーアップするんです。

先ほどと同様に、下記とします。

・野乃さんが殴りかかる映像がトゥモローに到達するまで0.…3秒かかる。
・その映像を脳が認識するまで0.…4秒かかる。
・「野乃さんが殴りかかった」を脳が認識するまで、計0.…7秒かかる。

[ケース1]
開始から0.…3秒後に、
0.…3秒前の過去に戻って攻撃し、
0.…3秒後の未来に転移した場合

トゥモローの目に「野乃さんが殴る」映像は到達しています。
しかしそれを彼女が認識するより早く、電光石火で過去に戻り、殴り倒し、そして元の時間に戻ってきます。

この時、トゥモローの目には新たに「タイムトラベルしてきたトゥモローに殴り倒される野乃はな」の映像が瞬時に到着し、脳へと送られます。(0.…3秒後の世界にいるため)
一方、「誰にも邪魔されずに殴ってくる野乃はな」のオリジナル映像も視神経だかに到達済みですから、同じように脳に送られます。
ということは、トゥモローさんは「改変前の世界」と「改変後の世界」の重ね合わせを目撃するはず。
「世界の分岐」とか「過去の改変」とかを踏まえると、この時の彼女はどこの世界にいるんだろう…。

[ケース2]
開始から0.…3秒後に、
0.…3秒前の過去に戻って攻撃し、
0.…4秒後の未来に転移した場合

野乃さんを殴って戻ってきたトゥモローですが、「トゥモローに殴られる」映像は0.…1秒前に通過しています。
そのため、トゥモローさんが認識するのは改変前の「野乃はなが殴ってくる」と、改変後の「なぜかいきなり吹っ飛んでる野乃はな」の重ね合わせ。
認識の連続性が失われています。トゥモローさんは状況を正しく認識できるんだろうか。

[ケース3]
開始から0.…3秒後に、
0.…3秒前の過去に戻って攻撃し、
更に0.…3秒前の過去に転移した場合

最初の時点より計0.…6秒前に戻ってきます。この時点では野乃さんは拳を振り上げていません。

そこから0.…4秒後(事の発端から0.…1秒後)、トゥモローはタイムトラベル前に目に届いていた「殴ってくる野乃はな」を認識。
そしてその0…1秒前に発信されたトゥモローに殴られる映像が、0…6秒後にトゥモローさんに認識される。この間、未来を知っているトゥモローさんは余裕綽々、仁王立ちで未来を迎える…のですが、タイムパラドクスが起きてしまう。

そもそも「0.…3秒前の過去に転移」ができません。そこには過去の自分がいるので物理的にぶつかってしまう。

[ケース4]
開始から0.…3秒後に、
0.…3秒後の未来に行き、
0.…3秒前の過去に転移した場合

未来に転移しているので、戻ってきた直後は野乃さんの攻撃は止まっていない。
が、0.…3秒後に自分が現れ阻止することは知っています。
開始から0.…6秒後「今頃、私が母を殴ってるんだろうな」と認識し、開始から0.…7秒後、野乃さんが殴ってきていたことに気づき、でも防いだことも知っているのでぼんやり待ち、その0.…6秒後に殴りかかる自分の姿を見る。

なおこの「野乃さんが殴ってきている」ことに気づいたトゥモローさんが、慌てて反撃にでて再びタイムトラベルすると厄介なことになる。「未来へのタイムトラベルでも分岐や改変が起き得る」事例です。

[ケース5]
開始から0.…3秒後に、
0.…3秒後の未来に行き、
0.…3秒後の未来に転移した場合

基本的にはケース2と同じ。欠落範囲が広くなる。ただしトゥモローさんの主観では同じなだけで、客観的に見ると、トゥモローさんが行方をくらましている時間が0.…3秒×2回ある。

一連の例では「トゥモローが時間攻撃をしてくる」情報を野乃さんは認識できていません。「トゥモローが姿を消した」情報が届くのは0.…3秒後で、脳が認識するには更に0.…4秒後です。
もし「野乃さんが迎撃行動を取る」を条件に加えると話が更にややこしくなる。

[ケース6]
開始から0.…1秒後に、
0.…1秒前の過去に行き、
0.…1秒後の未来に転移した場合

始動が0.…1秒後なので、トゥモローの目には野乃さんの攻撃が届いていない。そして攻撃前に殴り倒すため、彼女の脳裏には「野乃はなが殴ってきた」情報が一切届きません。
仮にハグプリ世界が何かある度に分岐する「平行世界」だとすると、「情報を持っていないのに改変や分岐は起きるのか」の問題に発展します。


以上、ざっと見ただけでも鬱陶しいほどごちゃごちゃある。色々と間違いもありそうですけれど、見直すのも辛いほどごちゃごちゃある。
他にも無数にパターンがあるし、「同じ時間にいる二人のトゥモローが同時攻撃」とか「0.…5秒後に転移、0.…3秒前に転移、0.…1秒前に転移、0.…2秒後に転移のように連続起動」とかされると、もう何が何やら。
はたまたこれを「野乃さん視点で見た場合」「第三者視点で見た場合」どうなるのだろう。
考えれば考えるほど厄介なことになるので、トゥモローさんはこんなスーパー化はしないで欲しい。

※思考のために、何度も殴られてくれた野乃さんにありがとう。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
コメント
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