穴にハマったアリスたち

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(第36話)トロピカル~ジュ!プリキュア「来たよ!人魚の国・グランオーシャン!」感想

2021年11月15日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第36話)トロピカル~ジュ!プリキュア「来たよ!人魚の国・グランオーシャン!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第36話より)

ようやくグランオーシャンに行くことになりました。本当に「ようやく」としか言いようがない。何故にこの子らは、ここまで「あとまわし」にしたのか。

トロプリさんの直接の目的は「グランオーシャンの防衛」だったはずで、地上に残るのは不可解です。「グランオーシャンにやる気が戻ってきた」と言っていましたが、地上でカムバックしているやる気は地上のやる気ですから、グランオーシャンの復興には直接には役立っていないはず。実際ほとんど復興しておらず、あっさりと征服されてしまっています。

しかも海のリングなるパワーアップアイテムまであったそうで。大地のリングと共鳴するというなら、呼び戻して探させるべきでは…。
というか逆で、海のリングを持たせて地上に送り込み、大地のリングを探すのが正しい手順な気がする。
大地のリングが見つかったのは完全に偶然ですから、もともと海のリングも戦力としてカウントしておらず、諦めていたのかもしれませんが…。

記憶を吸い出すとかいう物騒な装置を保有してるのも怖いです。「過去の伝説のプリキュアに何があったか」を映像として見せるとか、そんな作劇の都合なのかもしれませんが普通に考えてろくでもない装置だ…。

「ローラは女王様の名前を知らない」のも不気味といえば不気味。
それとも「知ってはいたが女王が自ら名乗らなかったので不敬と判断し、場を取り繕った」のかしら。

「ヤラネーダを生物に使うな」もよく分からない制約です。曰く「強すぎるから」だそうですが、地上で使う分には制御不能になっても構わないでしょうに。
そして今まで使っていなかったのに、さして劣勢でもない状況でお披露目する必要性を感じません。そもそも海中戦ですから、従来のヤラネーダでも勝てたんじゃなかろうか。

改めて言われてみれば、「大地のリング」で「ランドビートアタック」と、陸の力で戦ってたんですね。陸VS海。あとまわしの魔女陣営はかなりのハンデ戦をしていた。伝統的にプリキュアさんは海中戦が苦手ですから、ホームで戦うと何気にトップクラスに強力な相手なのかもしれない。

「ローラは貝から生まれた」も何か意味があるのかしら。父母が出てこない理由付けをしたかっただけなのかもしれませんが、あすか先輩が「縁があるのかも」とわざわざ言及したり、くるるんの主食が「貝がらクッキー」だったりと、奇妙に踏み込んでいる気がします。
それはそれとして「人魚は貝の仲間」という新説には注目したい。

設定面で言えば「海中でも息ができる」「通信が回復した」等を説明してくれたのも新鮮。
じゃあ実は星奈さんも、宇宙で変身が解けてもペンダントさえ握りしてめていれば生存できたんだろうか。
いやでも歴代のプリキュアさんは、水中でモガモガうめいていました。こと水中適正に関しては、トロプリ流は頭一つ性能が上なんだろうか。

今回のお話は計画的に動いた魔女陣営に、今一番大事なことをしていただけのトロプリが敗北した、とも言えそう。
伝説のプリキュア様も相変わらず意味深というか、何かこの子がラスボスと言われても納得してしまいそうな胡散臭さがあるし、どうにも不気味です。

【蛇足】

人魚が海鮮料理をふるまうシーンへの定番ツッコミ「共食いしている」は、地味に危険だと思う。
サカナがサカナを食べるのは普通のことです。ヒトが同じ哺乳類のウシやブタを食べるのと違いません。

これらを「共食い」と呼ぶのは、ヴィーガンの主張に通じるものがある。というかほぼ同じでしょう。
思想信条は自由なのでそれが悪いとは言いませんが、個人的には肉食には賛同したいので「共食いではない」ことは折に触れて強調していきたい。
ヒトがイヌをペットにしヒツジを食うように、サカナがサカナをペットにしてサカナを食っても何ら異常ではないのです。

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