2月14日(火)、御茶ノ水の病院に行ったついでに、「明治大学博物館」に寄ってみました。企画展《 収蔵庫のとっておき 》が開催されていました。
「明治大学博物館」は、商品・考古・刑事の3部門からなり、1929年の「刑事博物館」の発足から、90年以上の長きにわたって収集を行なって来ました。その総数は45万点にも及ぶそうです。常設展示室で公開されているのは、その内のわずか2000点。広報誌『ミュージアム・アイズ』で連載の【収蔵室から】では、こうした知られざる資料を1998年から紹介して来ました。今回は同コーナーに掲載された逸品の数々から約60点が展示されていました。
【商品部門】瀬戸市は近代以降は第一次世界大戦で壊滅した「マイセン」に代わり、陶磁器人形の「瀬戸ノベルティ」も製造するようになりました。北海道の「二風谷アットゥシ」は「オヒョウ」などの樹皮を割いた繊維で編まれた織物で、国の伝統的工芸品に指定されています。「赤ベコ」などの「赤物玩具」は疱瘡などの病気よけの「まじない」として子どもに買い与えられました。
【考古部門】「杉田遺跡の縄文土器」は縄文時代晩期後半のものです。縄文が無く太い線で文様を描くA類、縄文をすり消し雲形文が単純化したC類などがあります。「亀ヶ岡式土器」は縄文時代晩期のもので、赤や黒の漆を塗ったものもありました。「蓮華文軒丸瓦」は飛鳥時代のものです。「五三桐文軒丸瓦」は豊臣秀吉の時代の大阪城のもので、金箔が貼られた跡がありました。「雨滝遺跡のミニチュア土器」は「土偶」に混ざって発見されたもので、祭祀の場で使われたと思われるそうです。「ままごと」の様な感じで可愛かったです。千葉県で出土した「シャチ」の歯もありました。
【刑事部門】「東叡山文珠桜焼討之図」は、「戊辰戦争」の際に新政府軍と「彰義隊」が上野の「寛永寺」で戦った「上野戦争」を描いた錦絵です。「里見八犬伝之内芳流閣之図」は、「南総里見八犬伝」のワンシーンで、「捕者道具」の使用イメージをうかがう事が出来ます。他に治安や裁判・もめ事に関する古文書なども展示されていました。
パンフレット(右は雨滝遺跡のミニチュア土器) / 「明治大学」公式キャラクターの「めいじろう」
瀬戸ノベルティ「農夫」 / 二風谷アットゥシのテーブルセンター(絵入り) / 赤津焼「織部茶碗」
三春張子「達磨」 / 中野土人形「鯛乗り恵比寿」 / 鹿児島神宮信仰玩具「鯛車」
杉田遺跡の縄文土器A類 / 杉田遺跡の縄文土器C類 / 亀ヶ岡式土器
単弁蓮華文軒丸瓦 / 複弁蓮華文軒丸瓦 / 五三桐文軒丸瓦(大阪城の金箔瓦)
東叡山文珠桜焼討之図
里見八犬伝之内芳流閣之図