店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

同胞すらも裏切って・・・

2008-05-16 21:09:23 | 小説・読んだ本
 先日、中国の食品事情に関する本を読んだ。
「中国食材調査」陳恵運・著 飛鳥新社・出版
 著者は中国から日本に来ている研究者で、これは彼が里帰りするたびに味わう
「裏切りの記録」である。
 別に著者は食品専門の学者でも、食品業に従事しているわけでもない。
 ただ消費者として、普段本土で食べたり、目にしているものについて書いているのだが、著者が嘆くのも無理ないと思うほどに食品がひどい。

 表紙にあったのは、手のひらの上にのった透明な丸い袋の中に、黄色い物体が入っているいるものだった。
 これは著者の説明によると、「ニセゆで卵」。
 つまりこの透明な袋状のものを加熱する白くなり、外見はゆで卵にそっくりになるのだという、まったくの人造品なのだ。
 そんなものが、堂々と本土でもまかり通る。
 そういう国なのだ。
 日本のかつての「人造イクラ」のようには、ちゃんと公表されない形で。
 
 著者は中国人である。
 そして中国本土に実家があり、今は海外で生活している人である。
 里帰りして、ふるさとの食べ物を・・・とか自分の好きなものを食べたい。
 そう思うたびに、アブナイ食べ物にばんばん裏切られていくのだ。
 親戚にあげる高級贈答品の果物にさえも、着色されているという。
 これを「個人がする自由市場」と「国家の手が管理する市場」では多少違うらしいが、そもそもは中国人のおおざっぱな体質が問題なんじゃないか、と批判を投げかけている。
 同胞による批判を、この書にあるような食べ物を作っている人たちは、どう思うのだろうか。
 その批判さえ無視して、さらなる経済的成長を願ってもそれは、「資本家」のやりかたとまったく同じなのに。
 弁護も隠蔽も、もういいよ。
 

店主、動物園に行く

2008-05-16 20:19:47 | Weblog
 ひさしぶりに長い休みに突入したので、母上と近所にある動物園に行ってきた。
 母上はアイスを食いながら、鹿を観察している。
 暑いので鹿類ヤル気ナシ、ダチョウはうずくまって首だけ動かしているだけ。
 ラクダ、横になったまま動かず。シロクマ、元気でバリバリ泳ぐがプールから出てこない。
 平日だから人もそんなにいないだろうと思ったが、写生会かなんかで消防厨房多し。
 そうこうするうちに、厨房のひとりがチンパンジーだかなにかをからかって、おもいきり水をふきつけられ、サッカーボール?をなげつけられていた。
 くそガキは、相手がオリの中にいると思ってさんざん挑発して、あげくはドシーン、という大きな音が園内に響きわたるほど、猿をおこらせて、あげくの果てに口から吐いた水をひっかけられて逃げ回っていた。

 結局そんなものを見ただけで、母上は
「もう疲れた」
 と言って園内の半分も見ないうちに、帰ることにした。
 このパターンは、先週のお城見物もそうだったんだが・・・。