店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

さらばクロよ

2009-10-06 20:00:53 | ネコ
 誰も見ていないときに、ひっそりと消えていったクロへ。
 クロよ、この家にきてからもう15年近くになるね。
 最初はあまりにおとなしいので、女の子と間違えられてピンクの茶碗をもらったり、避妊手術に連れて行かれてから実はオスだとわかったり、背中のこぶがガンになって大騒ぎになったりで、いろいろあったね。
 キミはいつも他のネコがケンカをしていても、それに参加したりしなかった。
 ケンカをとめにいったり、他のネコと仲良くアンカを使ったりして、ひたすら平和を愛好していたキミがいなくなって、ウチはこれから、荒々しいネコ世界になってしまうかもしれない。
 そのことを考えるとちょっと頭が痛いが、キミはもう休んでください。
 3本足の体で16年、一生懸命がんばったんだから。
 おばちゃんも、
「クロは本当におとなしくて、かわいいネコだった」
 と、とても悲しんでいます。
 そんなキミとのお別れの日は、おいらが思っていたより早くきてしまいました。
 まだ大丈夫・・・おいらだけがそんなふうに思っていた・・・そんなふうに思いたかっただけかもしれませんが。
 
 明日はキミを埋めにいきます。
 豪勢な葬式も出してあげられないし、もうちょっと景色のいいところがいいかもしれないけど、せめてキミの好きだった水のある、川の近くに埋めます。
 ここならたんまりきれいな水が飲めますからね。
 キミのいない家の中で・・・マオもたろうもリスも、なんとなく今日は落ち着きません。
 それでも・・・それでも月日は流れていくのでしょう。
 今はクロのいない空気が、どこかおかしいと思ってはいても、いつか家の中が、3匹のネコだけの状態に慣れてしまう日がくるのかもしれません。
 それでも、おいらの心の中には、あの楽しいキミとの思い出の日々が、いつまでもキラキラと輝いているのですよ。
 それはキミだけがくれた、おいらのかけがえのない「心の宝石」なのです。
 何カラットあるか、はかりしれないほとの、とても大きな。
 ありがとう、クロ。
 一緒にいられて本当によかった・・・。