月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.202  水谷公生「A PATH THROUGH HAZE」

2023-10-13 01:03:57 | 日本のプログレ

自分は、色々なジャンルの音楽の記事を書いていますが、

色々な所で目にするのが水谷公生さんの名前です。

水谷さんは、セッションギタリストとして活躍してきた人ですが、

作曲やプロデュース、バックバンドへの参加と、活躍は多岐に渡っています。

NO.164で、頭脳警察のアルバムに参加しているという記事も書きましたが、

NO.193では、アウトキャスト、アダムスといったグループに

参加しているという記事を書きました。

今回は自分名義のアルバムについてです。

 

水谷さん名義でのアルバムってありそうでないんですよね。

唯一あるのが、1971年に発売されたこのアルバム。

佐藤允彦さん、鈴木宏昌さん、猪俣猛さんといった

ジャズ畑の人が参加しているだけあって、ジャズやフュージョンっぽい

感じの曲が多いです。水谷さんのギターも大人しめの曲が多いのですが、

中には歪んだ感じのギターを聴かせる曲もあったりします。

 

 

日本のプログレの黎明期の一つの形ではありますが、

まだジャンルを確立するまでには至っていないと思います。

ジャズテイストの強いインストものって感じですか。

それでも後のカンタベリーミュージックに繋がるような兆しの曲も

あったりして興味深いものはあります。

 

嘗てジュリアン・コープが水谷さんを「日本のフランク・ザッパ」だと

証した事もありました。この辺りを聴くと納得かな。

まぁこのアルバムはかなり地味目の曲が多かったので、

それ程売れていないはずですが、

日本でもマニアックな人しか知らないようなこのアルバム、

ヨーロッパでは海賊盤が出回ったくらいだとか。誰が広めたんでしょうね?

 

水谷さんに関しては、この時期にもっと尖った音源を残しています。

また次回以降に書こうとは思います。

水谷さんに関しては、もっと色々調べていこうかなと思います。

実は後期のタイガースのアルバムでギターを弾いていたとの

話もありますが本当かどうか。

また演奏をしているけど、名前を出さずにいるというのも

あるようです。これもその一つですが、真相はどうでしょうね。

曲は兎も角、まるで津軽三味線のように引かれている

ギターはなかなかのものだと思いますね。