月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.203 谷村新司さん死去

2023-10-17 00:12:07 | 墓碑銘

今年は、自分の好きなアーチストがどれくらい連れ去られたのだろうか。

谷村新司さんが10月8日に亡くなられた事が公表されました。享年74歳。

 

谷村新司さん死去 74歳「とても穏やかな顔で旅立ちました」

 

PANTAが最も敬愛するアーチストなら、谷村新司さんは、初めて好きになった

グループであるアリスのメンバー。思い入れは非常に強いです。

まだ小さかった頃、「ザ・ベストテン」で聴いた「冬の稲妻」。

幼いながらもカッコよさを感じてた。

そしてスポットライトのコーナーで聴いた「帰らざる日々」。

死の事を歌っていたことに衝撃を覚えた記憶があります。

その後も、「ジョニーの子守唄」、「涙の誓い」、そして「チャンピオン」。

ヒットした曲は、今でも鮮明に覚えています。

 

少ない小遣いの中、中古レコード屋でアリスのレコードを探して

買ったなぁと。その中でも思い入れがあるのが、セカンドシングルの

「明日への讃歌」。まだ矢沢透さんが合流していない時で、

谷村新司さんと堀内孝雄さんのみで録音されています。

後年発売されたアルバムやシングルとはアレンジが違うと聞いたので、

苦労して探してやっと見つけた1枚です。

久方振りに取り出してみたら、裏面に参加しているミュージシャンが

記載されています。ドラムは、チト河内さん、ベースは武部秀明さん。

そしてスライドギターに水谷公生さんの名前も。

まだデビューして間もない頃のはずなのに、ちょっと驚きました。

そしてピアノと編曲を担当したのが、深町純さん。

もしかして最初からアリスは期待されていたんですかね?

 

 

チンペイさんといえば、やはりラジオのパーソナリティーとしての

活動も忘れられませんね。セイヤングの放送当時は

ラジオを聞いていなかったですが、「青春キャンパス」とかは

時々聴いていました。ばんばひろふみさんとのコンビは最高でした。

「天才秀才バカ」のコーナーは下らないと思いながら楽しんでいたなぁ。

高校時代は、「MBSヤングタウン」の金曜日は聴いていた記憶があります。

今では懐かしく思えますね。

 

ソロとしても「」はもちろん、「群青」とかドラマチックな曲が好きでした。

カラオケボックスが流行る前の時代、無理やり連れていかれたスナックで

歌うのを強要され、何を歌えばいいのか困ったときに選んだのが

陽はまた昇る」。オジサンたちに受けはよかったです。

そんな事もあったなぁと思い出しました。

 

結局、アリスを生で見る事は無かったのが、今となっては残念に思います。

映像だけなら、色々見ていますけどね。

今日は谷村さんの歌を聴きながら、思い出に浸りたい気分です。

ご冥福をお祈りします。

 

ロックキャンディーズ 「春は静かに通り過ぎていく」

 

ロックキャンディーズ 「あなたの世界」(1970年北米ツアー)

 

アリス 「今はもうだれも」

 

アリススタジオライブ 1978.4.9 FM東京

 

アリス 「ムーンシャドー」

 

アリス 「風は風」

 

まだ聴きたい曲は沢山あるけど、今日はこの辺りで。


NO.202  水谷公生「A PATH THROUGH HAZE」

2023-10-13 01:03:57 | 日本のプログレ

自分は、色々なジャンルの音楽の記事を書いていますが、

色々な所で目にするのが水谷公生さんの名前です。

水谷さんは、セッションギタリストとして活躍してきた人ですが、

作曲やプロデュース、バックバンドへの参加と、活躍は多岐に渡っています。

NO.164で、頭脳警察のアルバムに参加しているという記事も書きましたが、

NO.193では、アウトキャスト、アダムスといったグループに

参加しているという記事を書きました。

今回は自分名義のアルバムについてです。

 

水谷さん名義でのアルバムってありそうでないんですよね。

唯一あるのが、1971年に発売されたこのアルバム。

佐藤允彦さん、鈴木宏昌さん、猪俣猛さんといった

ジャズ畑の人が参加しているだけあって、ジャズやフュージョンっぽい

感じの曲が多いです。水谷さんのギターも大人しめの曲が多いのですが、

中には歪んだ感じのギターを聴かせる曲もあったりします。

 

 

日本のプログレの黎明期の一つの形ではありますが、

まだジャンルを確立するまでには至っていないと思います。

ジャズテイストの強いインストものって感じですか。

それでも後のカンタベリーミュージックに繋がるような兆しの曲も

あったりして興味深いものはあります。

 

嘗てジュリアン・コープが水谷さんを「日本のフランク・ザッパ」だと

証した事もありました。この辺りを聴くと納得かな。

まぁこのアルバムはかなり地味目の曲が多かったので、

それ程売れていないはずですが、

日本でもマニアックな人しか知らないようなこのアルバム、

ヨーロッパでは海賊盤が出回ったくらいだとか。誰が広めたんでしょうね?

 

水谷さんに関しては、この時期にもっと尖った音源を残しています。

また次回以降に書こうとは思います。

水谷さんに関しては、もっと色々調べていこうかなと思います。

実は後期のタイガースのアルバムでギターを弾いていたとの

話もありますが本当かどうか。

また演奏をしているけど、名前を出さずにいるというのも

あるようです。これもその一つですが、真相はどうでしょうね。

曲は兎も角、まるで津軽三味線のように引かれている

ギターはなかなかのものだと思いますね。

 

 

 


NO.201 頭脳警察「東京三部作」11月1日発売予定

2023-10-09 00:36:37 | 発売予定

NO.185で記事にしたPANTAのロック葬から一ヶ月あまり。

そこで話が出た「東京三部作」のCDが11月1日に発売予定です。

 

PANTA絶唱!頭脳警察 最終ライブ「東京三部作」CD化決定!11月1日発売!

 

2023年6月14日、PANTAのラストライブとなった

「夕刊フジ・ロック 5th Anniversary〝Thanks “」。

その中から頭脳警察単独で演奏された、「東京オオカミ」、

「絶景かな」、「あばよ東京」。この3曲がCD化されます。

ライブ葬にてマネージャーも話していましたが、

ライブ当日、PANTAが曲順変更を指示した事で、

もう次はないのでは?とも思われました。

そして後の事はまるで考えていないような、

亡くなる直前とは思えない力の入った演奏だとも聞いています。

それらはYoutubeのオフィシャルチャンネルで、

映像の一部が見れます。

 

 

PANTA生前の最後の演奏がこうして作品となるのは嬉しいですが、

ファンとしては、当日のPANTAの頭脳警察以外の映像も含めた

DVDやらBlu-rayを付属してほしいと切に願います。

後から別で販売するとか、セコい商売はしないでほしいものです。

(でもPANTA最後のライブ完全版とライブ葬完全収録が

セットで販売されるなら買ってしまうでしょうけど)

とはいえ、どのような形になるかはまだわかりませんが、

ライブ演奏3曲のみで3300円(税込)はちょっと高すぎない?

 

余談ではありますが、「東京オオカミ」について検索していたら、

noteというサイトにPANTAが書いていたものを見つけました。

PANTA(頭腦警察)|note

確認してみたら、かなり色々な記事がアップされていましたね。

ファンなのに全くチェックしていませんでした。お恥ずかしい限りです。

最後のライブに関する記事もありました。

6月14日「夕刊フジ・ロック 5th Anniversary〝Thanks “」

 

また、本人ならではのエピソードもあったりして興味深いです。

例えば、チャーに関する事とか。

「Pantax’s World」とチャー

 

かなりの記事があるから、全て見るのは大変ですが、

まずはレコーディングの記事とか見ようかなと。

 


NO.200 マイク・オールドフィールド「チューブラー・ベルズ」

2023-10-08 00:40:49 | 英国のプログレ

おかげさまでNO.200を迎えることが出来ました。

NO.100以降、恒例となりつつある節目でのプログレ名盤紹介。

発売50周年を迎えたこのアルバムについて書こうかなと。

 

マイク・オールドフィールドの代表的アルバムである

「チューブラー・ベルズ」。

すでに「チューブラー・ベルズ」の50周年記念盤は発売されています。

とんでもない値段がついているシロモノではないので、

いずれ購入は考えようかなと。(何時になるかはわかりませんが)

 

それよりも、特にチェックしてなかったのですが、

最近、この曲の一部が使用されている

映画「エクソシスト」の新作が公開されることを知りました。

今回の映画は、オリジナルの直接の続編という扱いのようで、

3部作の1作目という事になるのだとか。

全米公開は、10月13日の金曜日の予定でしたが、都合により

前倒しになるらしいです。日本では12月に公開予定との事。

ちなみに「エクソシスト」は、「オーメン」と並んで

自分が小さい時にTVで見て以来、トラウマとなっていますので、

予告編は掲載しません。気になる方はYoutubeとかで検索を。

 

「チューブラーベルズ」の冒頭部分が映画「エクソシスト」に使用されますが、

実はサントラは版権の関係で、マイクが関わっていない音源が使用されています。

更に日本で発売されたシングル盤は、これもまた

サントラとも違うバージョンですし、更に更にカバーバージョンも早くから

発売されていまして、もう何が何やら状態です。

 

サントラ盤

 

シングル盤

 

カバーバージョン(リチャード・ヘイマン楽団)

 

そしてオリジナルの「チューブラー・ベルズ」は、

マイク・オールドフィールドがほぼ一人で20種類以上の楽器を使い、

2000回以上と言われる程のダビングを繰り返し、

パート1、パート2を合わせて50分近い作品を作り上げています。

想像を絶するような作業ですね。

ちなみにこのアルバムは、ヴァージンレコード第1回目の新譜となっていて、

屋台骨を支える事となったのは有名な話です。

 

最初の部分こそ、冷たい感情を感じさせますが、

曲全体としては牧歌的なもので、ゆったりと、

時には感動的な流れとなっていますね。

 

後に「チューブラーベルズⅡ」、「チューブラーベルズⅢ」、

「ミレニアム・ベル」等、新作が作り続けられ、

マイク・オールドフィールドにとって、ライフワークスとなっています。

 

そしてこちらは、発売当時の貴重なライブ映像。

パート1を丸々演奏してちょっと長いですが。

 

 

オーケストラで演奏されているバージョンとかもありますので、

興味ある方は検索してみるのは如何でしょう?

でもプログレファン以外は長い曲は敬遠されるかなと。

 


NO.199 Adoさんに注目

2023-10-06 00:39:29 | アラカルト

思えば、ブログの最初でチラッと書いて以来、

Adoさんの事を書いてなかったなと、ふと思いました。

「うっせぇわ」でデビューした時には、これは面白いと注目したのですが、

それ以降、あまり聴く事はなかったです。

それがここ最近、注目すべき曲を立て続けに発表しています。

 

ますは、USJのイベントの「ハロウィンホラーナイト」とのコラボ曲である「唱」。

何というか、かなりの難曲と思いますが、よく歌いきっていると思います。

インパクトは凄いです。

 

 

続いて映画「沈黙の艦隊」の主題歌の「DIGNITY」。

作詞は稲葉浩志さん、 作曲は松本孝弘さんという、

B'zの二人の作品です。それを見事に歌いきっています。

色々な人の作品を良さを損なわずに歌うのは、

なかなか出来ないと思います。

 

 

そしてアニメ「SPY×FAMILY」の2期の主題歌の「クラクラ」。

このアニメは、最近ではトップクラスの人気で、この冬に劇場版も公開されます。

 

 

そんな話題作に起用されるのも凄いですが、編曲と演奏が

菅野よう子&シートベルツなのには驚きました。

菅野よう子さんは、NO.194で紹介した梶浦由記さんと並ぶ

アニメ曲の第一人者です。

自分でも好きなのは、BGMでもよく使われる

「カウボーイビバップ」のオープニングの「TANK!」

 

 

「マクロスF」の「ライオン」

 

 

「∀ガンダム」から「MOON」

 

 

アニメ音楽にかなり大きな影響を与えている人ですね。

それだけ凄い人と演奏しているんですよという事で。

 

それにしても、この数か月のAdoさんの活躍は凄いなと感心しています。

どこまでブレイク出来るかなと見守りたいです。