星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(138) アメリカ横断3日目 サウスダコタ州 Kimball

2013年08月14日 22時33分32秒 | Weblog
3日目に立ち寄る予定であったデスメットを一日繰り上げて昨日訪問しておいたので、今日は予定を変更して、ハイウエイ29号線を南下して元の計画では寄らないはずだったSioux Falls(スー・フォールズ)まで足を伸ばすことが出来ました。

 

1900年代初頭に創設され、1992年にその務めを終えた高校を改修して総合文化施設として利用している
Washington Pavilionでボランティアをしている元大学教授と交流したり、目玉のスーフォールズ公園を散策したりと楽しい思い出ができました。

今夜の宿泊地キンボール(Kimball)はどうやらド田舎らしく、到着後の行動も限られそうなので、おまけにもう一カ所途中でハイウエイを降りて観光をすることにしました。世界でただ一つしかない「Corn Palace トウモロコシ宮殿」との謳い文句からは、観光客目当てのキッチュな新しい俗っぽいシロモノを想像していたら、なんとなんと、コーン生産地としての誇りを高らかに喧伝するために1921年に創設された立派な施設でした。

 

8月下旬に開催されるお祭りに間に合わせての完成を目指して外壁のデコレーション(もちろん全てがコーンと麦わらが材料で毎年更新するとのこと)準備作業の真っ最中でした。

 

キンボールは人口700人あまりの聞きしに勝るド田舎。田舎は田舎なりに努力もしているようで、宿の近くにトラクター博物館を発見。これまた世界に一つかもしれないので暇つぶしに覗こうとしたら、不純な動機を見透かされたか、閉館の時間でした。トラクター車庫の錠を占めて廻っているオバさんと立ち話をしていたら、今晩教会でコンサートがあるので良かったら顔を出さないかと誘われました。

発展途上国の孤児への教育を支援するNPOが資金作りのために各地を公演して廻る「Matsiko Orphan Choir 2013」がこの田舎町にやって来たのです。第二回目の自炊和食をモーテルで済ませてから教会でデザートとコーヒーを御馳走になり、ペルーとウガンダ出身の10歳前後の孤児たちのエネルギッシュな歌声と速いテンポのダンスに圧倒されながら一時間のパフォーマンスを堪能してきました。私の些少な寄付が何がしかの役に立つならば喜ばしい限りです。

 

思いがけず中身の濃い一日となりました。 本日の走行距離は380キロでした。



ケロウナ便り(137) アメリカ横断2日目 サウスダコタWatertown

2013年08月14日 07時47分45秒 | Weblog
2日目は国道29号線を一直線に南下してサウスダコタ州のウオータータウン(Watertown)までの350キロおよそ3時間半のドライブです。

州境を過ぎてサウスダコタ州に入るとすぐにインフォメーションセンターがあり、そこに立ち寄っていろいろと情報収集です。ウオータータウン観光のイチオシはなんと言っても現地の生んだ画家Terry Redlinの作品を一堂に集めて展示しているRedlin Art Center(レドリン・アートセンター)であると力説されました。言い換えるとその他には何も無さそうな街でもあります。

8時前に出発したら昼前には着いてしまい、ホテルのチェックインは後回しにして早速アートセンターにご挨拶です。



何とも立派な施設と素晴らしい展示内容にもかかわらず観覧料が無料とは驚きです。幼少の頃から認められていた画才が、15歳に事故で脚を失った後に一挙に開花して、商業デザイン家時代を経て後半生は生まれ育った故郷の自然を細密に描写する作品を多く描いた、「知る人ぞ知る」画家とのことですが、正直言って名前を聞いたことも無い画家でした。撮影禁止とは知らずに写してしまった写真が2~3枚ありますが、掲載は遠慮させていただきます。上のサイトから入ってじっくりと鑑賞して下さい。

ハイウエイ沿いの景色で南北ダコタ州で特に目につくのがヘイ(干し草)のかたまりです。

 

アートセンターを出てホテルに向かう途中で、刈り取って乾燥させた干し草をロールに巻き上げる機械を操作している作業員を見つけたので、一服するところにお邪魔して機械を見せてもらいながらいろいろと話を聞かせてもらいました。なんせこちとら暇なもんで。



時間が余ったので、3日目に訪れる予定であったDe Smet(デスメット)を一日早く繰り上げてゆっくりと見物することに変更。往復100キロ余りを走って行って来ました。

カミさんの大好きなアメリカの小説家ローラ・インガルス・ワイルダー(Laura Ingalls Wilder)が1880年代に暮らしたサウスダコタの田舎町は、当時のままでは無いかと錯覚させるような佇まいで我々を迎えてくれ、ガイドによる詳細な説明を聞いただけで私も小説を何冊も読んだような気分になりました。今回の旅行でカミさんが一番喜んでいる風情で、これまでの疲れも吹っ飛んだような顔をしていたのが印象的でした。

 

本日の走行距離は427キロでした。